FP花輪陽子のシンガポール移住日記

資産運用の専門家「IFA」を活用するメリットとは?海外では一般的な「IFA(インディペンデント・ファイナンシャル・アドバイザー)」の使い方や探し方を解説

【第42回】 2019年2月21日公開(2022年3月29日更新)
花輪陽子
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資産運用の専門家「IFA」に相談すれば、
投資する金融商品の幅を広げることができる!

 ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。今回は、日本にいながら「IFA」を通じてシンガポールや香港の金融商品に投資する方法をご紹介します。

 「IFA(インディペンデント・ファイナンシャル・アドバイザー)」とは、特定の金融機関に縛られず、顧客のニーズを最優先した金融商品の提案やアドバイスを手掛ける、資産運用の専門家です。
 
 この連載でも何度かお話ししていますが、シンガポールや香港には、日本で販売されていない魅力的な金融商品があります。そのため、「もっと資産運用の選択肢を増やしたい!」と考えるのであれば、海外でしか販売されていない金融商品への投資も、真剣に検討してみるといいでしょう。

 しかし、海外の金融商品に投資するというと、「億単位の資金が必要なのでは?」「金融商品の専門的な知識が必要なのでは?」と尋ねられることがあります。そんなときに頼りになるのが「IFA」です。

 海外の金融商品に投資するには、確かに、ある程度のまとまった資金が必要ですが、今回紹介する「IFA」を経由すれば、億単位よりはもう少し手の届きやすい金額で投資することが可能です。また、私は仕事で「IFA」とも付き合いがありますが、彼らの多くは金融機関で豊富な経験を積んでおり、高度な専門知識と提案力を兼ね備えた頼れる存在です。

 これらのメリットがあることから、シンガポールでは日本よりも「IFA」が身近な存在としてよく知られているのです。

「IFA」と「FP」の違いとは?
投資を敬遠しがちな日本人こそ「IFA」を活用すべき!

 日本でも、少しずつ「IFA」の存在が知られるようになってきましたが、まだ広くは浸透していない印象ですし、「FP(ファイナンシャル・プランナー)」との違いもわかりにくいかもしれません。

 明確な定義はないようですが、「FP」が人それぞれのライフプランに合わせた資産設計(節約・家計管理などを含む)を専門分野とするのに対し、「IFA」は金融商品を用いた資産運用のアドバイス、メンテナンスに長けている、と認識しておけばいいでしょう。

 「FP」も必要だと思いますが、私は資産運用を敬遠しがちな日本人こそ、その専門家である「IFA」に頼るようになればいいのでは、と思います。資産運用について「IFA」に気軽に相談するのが当たり前の世の中になれば、投資に対するハードルも下がるかもしれません。

 ちなみに、シンガポールでは「I(インディペンデント)」がつかない「FA(ファイナンシャルアドバイザー)」という職種についている人のほうが、「IFA」よりも多いです。「FA」は、特定の保険会社の商品を主に取り扱い、保険の提案をメインに活動しています。

 「IFA」は保険に限らず、より幅広い金融商品を仲介します。日本に住んでいる人が、シンガポールの金融商品に投資するのであれば、「FA」ではなく「IFA」を頼ることになります。なぜなら、シンガポール在住者以外は、原則としてシンガポールの保険(利回りの高い年金保険など)を買うことができないため、保険専門の「FA」ではあまり役に立たないからです。

「IFA」を利用することで、多額の資金がなくても
「プライベートファンド」などに投資できることも!

 ここからは、「IFA」のメリットを詳しく紹介していきましょう。

 「IFA」を利用すると、資産運用のアドバイスやメンテナンスをしてもらうことができ、資産形成をするうえで大きな助けになります。

 「IFA」に相談することで、個人が金融機関で普通に買うことができない、特殊な金融商品を買えるようになる場合もあります。富裕層の資産を管理・運用する、金融機関の「プライベートバンキングサービス」も、「プライベートファンド」や「プライベートエクイティファンド」(※いずれも、資金を募る対象が限定されている、ハイリスク・ハイリターンなファンド)といった、特殊な金融商品を提供することで知られていますが、通常は資金が最低でも2億円程度は必要になります。しかし、「IFA」に依頼することで、そこまで多額の資金がなくても、「プライベートファンド」や「プライベートエクイティファンド」などに投資できる場合があります。

 プライベートバンキングでは、資産運用に回せる資金が2億円あるなら、原則的にその全額を銀行に預け入れなければならないのですが、「IFA」にはそのようなルールがありません。利用者が「IFA」からのアドバイスを受けたうえで、「自己資金のうち、これくらいの割合なら、この金融商品で運用してもいい」と考えた分だけを、適宜、自己判断で投資に回すことができるのです。

 たとえば、「プライベートファンド」はファンドマネージャーによって設定される最低投資額が異なり、一般に20万シンガポールドル(約1600万円)程度から始められるものが多くなっています。なかには、最低投資額が10万シンガポールドル(800万円)程度と、比較的ハードルが低いものもあります。

「適格投資家」の認定を受ければ、
さらに投資できる金融商品の選択肢が増える!

 ちなみに、シンガポールでは「適格投資家(Accredited investors、略して「AI」)」に認定されると、5万シンガポールドル(約400万円)程度から「プライベートファンド」に投資できる場合が多いです。

 シンガポールの証券先物法で定義されている「適格投資家」とは、日本円で2400万円程度の年収があるか、1億6000万円程度の資産(場合によっては不動産を含む)を保有する投資家を指します。シンガポールでは、「適格投資家」だと一般の投資家よりも優遇され、資産運用の選択肢が多くなるわけです。なお、シンガポール以外の国に住む人でも、前述の条件を満たせば「適格投資家」と認定されます。

 「適格投資家」がなぜ優遇されるかといえば、信用力が高いからです。シンガポール政府には、収入や資産がない人に対して、リスクの高い金融商品を販売したくないという意図があるのでしょう。

 「プライベートファンド」はたしかにハイリスク商品なのですが、リスクが高い商品には、当然高いリターンも付き物です。最近では、右肩上がりで上昇している英国の老人ホームなど、ヘルスケア業界に投資するファンドや、オーストラリアの「ランドバンキング」(開発需要のある未開拓地を小口化して販売。不動産投資の一種。リスクはかなり高め)に投資するファンド(※年利10%弱)などが、シンガポーリアンの間で大人気です。

シンガポールの「IFA」会社を探すなら、
シンガポール金融管理局に登録する「IFA」を選ぼう

「IFA」のメリットは、ここまでに紹介したように、資産運用の助けとなり、投資対象の幅が広がることの2点と考えておけばいいでしょう。

 続いて、気になる「IFA」の手数料ですが、基本的に相談料に関しては無料です。利用者がファンドや保険などを購入した場合、「IFA」には金融機関からの仲介手数料が入るなど、コミッションベースの報酬体系になっているケースが主流です。

 シンガポールの「IFA」に相談するには、「IFA」の会社を探すところから始めることになります。シンガポール金融管理局(=中央銀行、通称MAS)のサイト内には、「Financial Institutions Directory」というページがあるので、そこから「Financial Advisory」を選び、「Licensed Financial Adviser」を選択すると、「IFA」の会社の一覧を見ることができます。

 サイトはすべて英語表記ですし、「IFA」にコンタクトを取ったとして、やりとりもすべて英語になります。ただ、なかには日本人がいる会社もあります。また、どの「IFA」を選べばいいのかを決めかねる場合には、その分野に詳しい日本のファイナンシャル・プランナーなどから紹介を受けるか、金融用語が分かる通訳に翻訳を頼んでみるのも手かもしれません。

 また、やりとりは日本でできますが、基本的に契約をする際、一度はシンガポールに足を運ぶことになる可能性が高いでしょう。

日本で「IFA」を探すなら、金融庁の認可は必須!
証券会社と提携している「IFA」を活用するのも一案

 「IFA」初心者で、シンガポールの「IFA」を探すのが不安ということであれば、まずは日本の「IFA」を活用してみるのもいいかもしれません。最近では、SBI証券楽天証券などのネット証券会社と「IFA」が提携していることも多いので、利用しているネット証券経由で探してみるのも一案です。また、「IFA」を検索できる「IFAナビ」も便利です。サイトの中に金融庁の登録「IFA」のリンクもあるので、ちゃんと認可を受けているかも合わせて確認するとよいでしょう。

 ただ、「IFA」も千差万別であり、スキルに差があるほか、人として合う・合わないも出てくるはずです。大切な資産について相談する相手なので、担当者は慎重に決めるようにしたいもの。個人的には、外債などのノウハウが豊富な、外資系プライベートバンクで働いた経験のある人などがベターだと思います。

 日本でも、「IFA」は金融機関からのコミッションを収益にしている場合が多いですが、場合によっては相談料を取る会社もあるようです。念のため、事前に報酬体系なども確認をするといいでしょう。

 さて、今回は「IFA」について紹介しました。個人での資産運用がなかなかうまく行かない人、そこそこ資金はあるけど、自分で運用するのが不安で専門家に任せたい人などは、ぜひ「IFA」という選択肢を検討してみてください。

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還元率 年会費
(税込)
ブランド 電子マネー対応
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カード
フェイス

 ◆三井住友カード(NL)

0.5~7.0% 永年無料 VISA
Master
iD
三井住友カード(NL)のカードフェイス
【三井住友カード(NL)のおすすめポイント】
券面にカード番号が記載されていない「ナンバーレス(NL)」なのが特徴(カード番号はアプリで確認可能)。通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※)する! さらに、獲得できる「Vポイント」は、dポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、ANAマイルなどに交換できるほか、「1ポイント=1円」としてカード利用額に充当できるなど、ポイントの汎用性が高いのも魅力!
※ 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。カード現物のタッチ決済、iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。
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 ◆楽天カード

1.0~3.0% 永年無料 VISA
JCB
Master
AMEX
楽天Edy
(楽天Edyへの
チャージ分は
還元率0.5%)
楽天カードのカードフェイス
【楽天カードのおすすめポイント】
楽天市場や楽天ブックス、楽天トラベルを利用している人はもちろん、楽天ユーザー以外にもおすすめの「年会費無料&高還元」クレジットカードの代表格。通常還元率は1.0%だが、楽天市場や楽天ブックスでは最低でも還元率が3.0%以上に! また、「楽天ポイントカード」や電子マネーの「楽天Edy」との併用で、楽天グループ以外でも還元率は1.5~2.0%以上になる! ゴールドカードの「楽天プレミアムカード」も格安の年会費で「プライオリティ・パス」がゲットできてコスパ最強
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 ◆三菱UFJカード

0.5~5.5%
(※1)
永年無料 VISA
JCB
Master
AMEX
三菱UFJカードのカードフェイス
【三菱UFJカードのおすすめポイント】
通常還元率は0.5%だが、セブン‐イレブンとローソンのほか、オーケー、松屋、ピザハットオンライン、スシロー、くら寿司などでの利用分は還元率5.5%の高還元に!(※1)カード利用で貯まる「グローバルポイントは、スマートフォンアプリ「MUFGカードアプリ」を利用することで「Amazonギフトカード」「Apple Gift Card」「Google Play ギフトカード」など、18種類のギフトカードに“即時交換”できるのもメリット! また、2024年8月から年会費が“永年無料”になって、さらにお得なクレジットカードになった。
※1「1ポイント=5円相当」の商品に交換した場合の還元率。還元率5.5%はセブン‐イレブンやローソンなどの対象店舗で利用した場合(AMEXブランドのみ一部加盟店が5.5%還元特典の対象外)。各社の利用金額は合算されず、各社単位の1カ月の利用金額合計1000円ごとにポイントを付与。なお、Apple PayはQUICPayでの利用が対象(Apple PayとQUICPayはMastercardまたはVisaのみ利用可能)。
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還元率 年会費
(税込)
ブランド 電子マネー対応
(ポイント付与対象)
カード
フェイス

 ◆三井住友カード ゴールド(NL)

0.5~7.0%

5500円
(ただし、年100万円以上の
利用で次年度から永年無料
VISA
Master
iD
三井住友カード ゴールド(NL)のカードフェイス
【三井住友カード ゴールド(NL)のおすすめポイント】
券面にカード番号が記載されていない“ナンバーレス(NL)”のゴールドカード。年会費5500円(税込)だが、年間100万円を利用すると(※1)、次年度から年会費が“永年無料”になるうえに、1万ポイントが「継続特典」としてもらえるのが大きな魅力! さらに、通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード ゴールド(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※2)するなど、ポイントも貯まりやすくてお得!
※1 対象取引などの詳細は、三井住友カードの公式サイトでご確認ください。※2 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。カード現物のタッチ決済、iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。
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 ◆JCB CARD W(ダブル)

1.0~10.5%
(※)
永年無料 JCB QUICPay
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【JCB CARD W(ダブル)のおすすめポイント】
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 ◆アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード

0.3~1.5%
(※1)
3万9600円 AMEX
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードのカードフェイス
【アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードのおすすめポイント】
日本で最初に発行されたゴールドカード「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の後継カードだけに、ステータス&付帯サービスは最高レベルで、カードが金属製という特別感もあって、一般的なゴールドカードとはケタ違い。たとえば、年間200万円(税込)以上を利用してカードを継続保有すると、国内40カ所以上の高級ホテルに無料宿泊できる「フリー・ステイ・ギフト」は、もはや一般的なプラチナカードすら凌駕するレベルの特典だ。さらに、高級レストランを2人以上で利用すると1人分が無料になる「ゴールド・ダイニング by 招待日和」や、世界1400カ所以上の空港ラウンジを年2回まで無料で利用できる「プライオリティ・パス」最高補償額1億円の「海外旅行傷害保険」が付帯するなど、もはや「ゴールドカード」の枠組みを大きく飛び越えている。また、家族カードは2人目まで年会費無料でお得(3人目以降は年1万9800円・税込)。
※貯まるポイントをマイルに交換した場合。1マイル=1.5円換算。
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 ◆au PAY カード

1.0~2.0%

永年無料 VISA
Master
au PAY カードのカードフェイス
【au PAY カードのおすすめポイント】
通常還元率1.0%でPontaポイントが貯まり、マツモトキヨシやかっぱ寿司などの「au PAY ポイントアップ店」では還元率1.5~2.0%以上に達する、auユーザー以外も得するクレジットカード! 貯まるPontaポイントは「1ポイント=1円相当」としてカードの利用代金に充当できるほか、ローソンなどのPontaポイント加盟店でも現金同様に利用できて使い勝手も抜群。しかも、2024年6月から年会費が“永年無料”になってさらにお得になった! 
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