超成長株投資で資産10倍計画!

ディズニーリゾートを運営する
オリエンタルランド(4661)の株価はPER70倍で
割高なのか? それともまだ買えるのか?山本潤の超成長株投資の真髄 第40回

2019年11月6日公開(2022年3月29日更新)
山本 潤
facebook-share
twitter-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事

過去10年で株価下落の年が1年だけという優良企業

 日本最強の企業の一つである株式会社オリエンタルランド(4661)を取り上げます。私の22年のファンドマネジャー人生の中で、大きくパフォーマンスに貢献してくれた思い入れのある企業の一つです。

 どこが最強なのでしょうか。実績の株価を過去10年で見てみましょう。日足は単なる振動に過ぎず、私にとっては見る価値のないものです。長期の投資家にとって見る価値のあるものは、年足のチャートです。

オリエンタルランド(4461) /年足・20年(出典:SBI証券公式サイト)

 年足の見方ですが、過去10年で陽線が8割あれば紛れもない成長株と言えるのです。多くは6つか7つの陽線と4つか3つの陰線となっているはずです。

 オリエンタルランドは、過去10年の年足で9年が陽線です。陰線は一つだけ。それも短い陰線です。
これで成長株に分類ができますね。2011年の大震災の年も陽線です。浦安地区が液状化する中で、同社の敷地は液状化しませんでした。何十メートルもの杭を高密度で地中に打ってあったのです。羽田空港並みの液状化対策をしていたからです。

 10年前1500円の株価が10倍以上となりました。現在の株価は1万6000円です。

PERは高ければ高いほど業績の見通しがよいと解釈すべし

 見かけのPERは70倍と高いのですが、これを投資の判断に使ってはならないのが投資家としての鉄則です。PERの高さは業績の見通しのよさ(資本コストの低さ)と解釈するのが投資家です。PERは高ければ高いほど、業績の見通しがよいことになります。

 来期以降、業績的には新アトラクションの導入効果が期待できます。さらなる大規模な拡張工事も予定されているため、今後数年間は増収増益が見込まれます。

 その投資効果ですが、見方は単純でよいのです。現状、大まかに同社の有形固定資産は5000億円ですね。同社が売上5000億円を得ているのですから、1:1ですね。

 今後は毎年1000億円以上を投資していきます。毎年1000億円の増収になります。同社の利益率は20%以上あります。1000億円の増収。営業益では200億円に相当します。毎年200億円程度の営業益を積み上げることができるということです。メインは拡張ですから。JR舞浜駅の輸送のキャパを心配しなければならないほどです。同社には今後5年で年率15%程度の成長率があります。

 同社が実際に年間に必要な費用は4000億円以内です。長年のキャッシュの積み上げにより財務内容は非常に良好です。あと一つか二つか別の場所でテーマパークを営むことができる余裕資金を有しています。ここが後ほどポイントになります。

常に空売りが入っている株

 それでも同社のPERは70倍を超えています。流石に割高であると考える多くのヘッジファンドが同社を空売りをしていす。

 同社株はいつも空売りが多く、そのために、恒常的に反対売買を誘発します。恒常的に買い需要が発生し、株価を押し上げています。業績が安定しているため、株価の変動率がインデックスよりも低いのです。

 空売りをする方々は、同社の持つ本当のポテンシャルを知らないか知っていても無視してしまっているのです。

「勝ち方」を知っている企業

 ディズニーランドの運営手法は日本文化の「おもてなし」そのものです。どんなアラブの大富豪もパークを一人で借りきることはできません。アトラクションにプレミアム席さえありません。入園者はすべて平等なのです。

 誰もが平等であるという夢の世界。そのような夢の世界を運営するノウハウは、世界中のどんな大都市も必要としています。カジノを誘致されると住民は嫌でしょう。ところが、それが夢の国であれば受け入れる可能性はカジノのよりも高いでしょう。ディズニーランドのアルバイトは8時間換算で年間2万人に上ります。地域は雇用を増やすことができます。税収も増えます。人が集えば経済が活性化します。

 同社のノウハウが通用する地域や都市はあるでしょうか。同社では検討が進んでいると推定します。投資効率が高い大都市はいくつかあると思います。日本にも海外にも、いくつかの候補はあるでしょう。経営内部ではいくつか具体的な候補が俎上に載っていると思われます。まだまだ発表の時期は数年後かもしれないですし、10年後かもしれません。

 投資家は、こうPERを解釈すべきです。同社は完璧に「勝ち方」を知っている企業であり、グローバルに展開が可能であると。そうなれば、同社の利益規模はこれから伸びていくだろうなと。

 これが市場が下した「適正な株価」の正体なのです。マーケットに同社の大きな将来性の一部が反映されているのです。

 

(DFR投資助言者 山本潤)

オリエンタルランドの投資判断、目標株価はメルマガ会員ページで公表しています。

この連載は、10年で10倍を目指す個人のための資産運用メルマガ『山本潤の超成長株投資の真髄』で配信された内容の一部を抜粋・編集の上お送りしています。メルマガに登録すると、週2回のメルマガの他、無料期間終了後には会員専用ページでさらに詳しい銘柄分析や、資産10倍を目指すポートフォリオの提案と売買アドバイスもご覧いただけます。

オリエンタルランド(4461) /日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)

太田忠の勝者のポートフォリオはこちら!
【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】2人の専門家がおすすめの「最優秀カード」が決定!2021年の最強クレジットカード(全8部門)を公開! 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、 本当は“ゴールド”ではなく“プラチナ”だった!? 日本初のゴールドカードの最高水準の付帯特典とは? 高いスペック&ステータスを徹底解説!アメリカン・エキスプレスおすすめ比較 おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

買っていい高配当株
米国株150診断
最新理論株価

11月号9月21日発売
定価780円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[買っていい高配当株/米国株診断]
◎第1特集
買っていい高配当株は87銘柄!
人気の株500+リート14激辛診断2023秋

●儲かる株の見つけ方[1]旬の3大テーマ
第1四半期高進捗/円安が追い風/半導体・AI
●儲かる株の見つけ方[2]5大ランキング
第1四半期で上方修正した株/PBRが低い株/高配当利回り/少額で買える/理論株価と比べて割安
●儲かる株の見つけ方[3]セクター別の指標平均
配当利回り1位は石油・石炭!
●2023年夏のイチオシ株21
10万円株7/高配当株7/株主優待株7
●気になる人気株売り×買い分析
大型株393/新興株86/Jリート10

 

◎【別冊付録・その1】

割安か割高かがパッとわかる!
全上場3905銘柄の最新理論株価
◎【別冊付録・その2】

全28ページ!株や投信の選び方も!
新NISA入門「成長投資枠の儲けワザ」編
 

◎第2特集
人気のS&P500は来年夏に最高値へ
米国株150診断

●新NISAで米国株を買うべき4つの理由
●GAFAM+αで安心して持てる6銘柄
●20年増配が続く株
●20年ずっと株価が上がる株

●世界を変えるテーマ株を探せ!
●人気の126銘柄の投資判断
●NASDAQ46
●ニューヨーク証券取引所
●バフェット&孫社長に乗れ


◎第3特集
世界のインデックス丸わかり!
米国株vs全世界株どの指数に投資する?


◎人気連載もお楽しみに!

●マンガ恋する株式相場
「愛情のお返し!? 増える株主還元」
●マンガ
「長時間労働が常態化。残業代が出ない教師のブラック労働」

●おカネの本音!VOL.14「徳川家広さん」徳川19代目が語るあの将軍の裏バナシや昔と今の日本経済!
●人気毎月分配型100本の「分配金」速報データ!
「予想分配金提示型は高分配を維持!今回から6本を入替え!」


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!


「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!


>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

【法人カード・オブ・ザ・イヤー2023】 クレジットカードの専門家が選んだ 2023年おすすめ「法人カード」を発表! 「キャッシュレス決済」おすすめ比較 太田忠の日本株「中・小型株」アナリスト&ファンドマネジャーとして活躍。「勝つ」ための日本株ポートフォリオの作り方を提案する株式メルマガ&サロン

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報

ザイFX!のお役立ち情報

ダイヤモンドZAiオンラインαのお役立ち情報