10倍株がザクザク潜む「IPO(新規公開)株」に投資して儲ける方法と、注目のIPO株を紹介!
ダイヤモンド・ザイの大特集「今買う10倍株 ベスト67」では、株価10倍も夢じゃない、高い成長力を持った有望銘柄を厳選して取り上げている。
今回はその特集内から「IPOで10倍株をゲットせよ!」を抜粋。新規上場のIPO株は伸びしろがあり、10倍株探しにはうってつけだ。記事ではそんなIPO株の儲け方の基本を解説している。また、直近2年以内に新規上場したばかりで、まだまだ成長が見込めるIPO株も併せて紹介するので、投資の参考にしてみてほしい。
作戦としてスタンダードなのは「公募買い⇒初値売り」!
ただし、IPO株は上場後に買っても勝機は十分にある
IPOとは、今まで上場していなかった会社が、証券取引所に上場すること。以前に上場していた会社が再上場する、といった場合を除いて、今まさに伸び盛りの若い会社が多い。
IPOに投資をしようという場合、作戦は2つ考えられる。1つ目は、「上場した後、少し株価が落ち着いた頃合いで買い、長期成長を目指す」というもの。2つ目は、「上場前に公募で配られる株を買って、上場直後に売る」というものだ。
このうち、スタンダードと言えるのは2つ目の「公募で買い、上場直後(初値)で売る」作戦だろう。右の図は、IPO株を公募で買い、初値で売った場合に、利益が出た確率だ。直近5年間の勝率は9割近い。
この方法は単純明快で、どんな初心者でも技量に関係なく儲けることができるが、最大の難関が、公募で株を得るための抽選に当たること。これがなかなかハードルが高いのだ(※IPO抽選に当たる確率をアップするためのコツは、ダイヤモンド・ザイ11月号の同特集で紹介)。
一方、多少の時間と分析が必要なものの、株価の爆発度合いが初値売りの比ではないのが、作戦の1つ目の「上場した後、少し株価が落ち着いた頃合いで買い、長期成長を目指す」だ。
古くは「セブン&アイHD(3382)」や「ガンホーOE(3765)」など、上場後の初値から株価が10倍を超えた株は多い。上のチャートの「TOKYO BASE(3415)」などもそうだ。特に若い企業は、上場を機に成長度合いが加速するケースが多いので、うまく掴めば、1銘柄で一気に資産を増やすこともできてしまう。
セブン&アイやヤフー並みの「10倍株」に変身しそうな
IPO成長株を見極める「3つのポイント」を紹介!

実際、「○○が上場した頃に株を買って、持ち続けていれば……」というのは、よく聞く話。たしかに、「セブン&アイHD」や「ヤフー(4689)」を安値で買い、最高値付近で売っていれば、軽く億超えの資産を築けただろう。
直近10年くらいでも、上場から10倍を超えた株はいくつもある。つまり、IPO成長株は大体いつの時代にも存在しているということだ。
では、そんなIPO成長株を見つけるにはどうすればいいか。まずは、IPO成長株にどんな特徴があるか知っておく必要がある。フィスコの株式アナリストである小林大純さんは、次の3つの特徴があると指摘する。
【IPO成長株に共通する3つの特徴】
(1)社会の構造変化が追い風となる事業内容
今までにない新しいビジネスで、大きな需要が見込めるもの。これからテーマとなりそうな、少子高齢化や人手不足に対して、斬新な解決法が提案できる企業や、政策の追い風を受ける企業が狙い目。
(2)順調に売上や利益が伸びている会社
10倍株を狙うなら、売上や利益の伸び率が2ケタ(10%以上)あると◎。
(3)東証1部に昇格したばかり、または昇格期待が持てる
成長の証左であることはもちろん、1部という金看板で、知名度や信用力がつき、さらなる成長や資金調達の効率化につながることが大きい。
しかし昇格した株はわかりやすいが、しそうな株はどうやって探すのか。それにはいくつか特徴がある。
1部昇格のためには、株主数や株式の流動性について、一定の条件を満たさなければならない。そこでよく行なわれるのが、「立会外分売」や「公募増資」、「株式分割」といった手法だ。どれも株主数を増やしたり、流動性を高めるのに有効な施策だ。
実際、急成長を遂げる企業は上場直後にこれらの動きを活発に行なっている。
10倍株予備軍のIPO成長株の注目銘柄とは?
政策の後押しで急成長する企業は伸びしろが大きい!
そこで今回は、これらの条件に当てはまる、上場間もない企業を、小林さんに選んでもらった。ダイヤモンド・ザイ11月号では6銘柄紹介しているが、ここではその中の一つ「LITALICO(6187)」を抜粋してみよう。
「LITALICO」は、障害のある人を中心に、幼児期の教育から就労支援までワンストップで提供する企業。発達障害児支援、民間企業の障害者雇用率の引き上げという政策の後押しもあり、需要は堅調。既存拠点の売上推移は好調で、2018年3月期も高水準の出店計画がある。すでに2017年3月に東証1部に昇格しているが、まだ伸びしろは十分にありそうだ。
今回は、IPO成長株の条件を満たす1銘柄を紹介したが、発売中のダイヤモンド・ザイ11月号では、あと5銘柄紹介している。まだ東証1部上場前の銘柄も含まれているので、ぜひ参考にしてみてほしい。さらに、
(※関連記事はこちら!)
⇒TOKYO BASE(3415)の株価はまだまだ上昇余地あり!他社がマネできない強みを持ち、長期的に成長が続く「いま買うべき10倍株」の銘柄発掘法をプロが解説!
■「IPO株が当たらない!」という人は、まずこちらの記事へ!
⇒IPOに当選して儲けたいなら「主幹事証券」を狙え! 通常の引受証券の50~100倍も割当がある主幹事と主幹事のグループ会社の攻略がIPOで勝つ秘訣!
【2021年1月1日時点】
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◆野村證券 ⇒詳細情報ページへ | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2020 | 2019 | 2018 | ||
22社 41社 |
17社 35社 |
23社 37社 |
10%以上:1人1票の平等抽選 | 532万 ※ |
【ポイント】 取り扱い数はSMBC日興証券やSBI証券より少ないものの、主幹事数は毎年トップ! 国内最大手の証券会社だけあって、「日本郵政グループ3社」「JR九州」「ソフトバンク」のような、大規模IPO案件で主幹事を務めることも多い。毎回、引受株数の10%以上が完全抽選制のオンライン口座に配分される。また、購入資金は当選後の購入申し込みまでに入金すればOKなので、口座の資金を気にせず気軽に申し込めるのは、限られた資金で運用する個人投資家にとって大きなメリット。本気でIPO投資を考えるなら、絶対に口座を開いておきたい証券会社だ。 ※残あり口座数 |
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【関連記事】 ◆「IPO(新規上場)が当選しやすくなる」証券会社の選び方を伝授! 優先すべきは、当選するまで資金が不要な岡三オンライン証券、野村証券などの4社だ! ◆「野村證券が主幹事のIPOは公募割れなし」は本当? イベント投資の達人・夕凪氏が過去のデータを分析し、IPO投資に役立つ「アノマリー」を徹底検証! ◆IPOに当選して儲けたいなら「主幹事証券」を狙え! 通常の引受証券の50~100倍も割当がある主幹事と主幹事のグループ会社の攻略がIPOで勝つ秘訣! |
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◆SMBC日興証券 | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2020 | 2019 | 2018 | ||
16社 52社 |
20社 61社 |
21社 66社 |
10%:1人1票の平等抽選 最大5%:「ステージ別抽選」※1 |
305万 |
【ポイント】 大手証券の中でもIPOに力を入れており、2020年は主幹事数、取扱銘柄数ともに第3位! また、日本3大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねている。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。 ※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。 |
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【関連記事】 ◆【SMBC日興証券のおすすめポイントは?】信用取引完全無料、NISAや積立投資にも便利な株が小分けで買える「キンカブ」がおすすめ! ◆「日経新聞」「会社四季報」を無料で読める証券会社を解説! 利用料0円ながら、紙媒体では読めない独自記事や先行情報を掲載し、記事の検索機能も充実 |
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◆大和証券 | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2020 | 2019 | 2018 | ||
15社 43社 |
22社 43社 |
13社 31社 |
15%:1人1票の平等抽選 5%:「チャンス当選」 |
302万 ※ |
【ポイント】 毎年、数多くのIPOで主幹事を務め、取扱銘柄数も多いが、特に2019年は実績数を大きく伸ばし、主幹事数では野村證券を抜いてトップだった。ネット投資家を対象とした取引量・資金量が関係しない平等抽選が、原則、個人投資家への販売予定数量の15%と高めに設定されているのもメリット。申し込みは1銘柄につき1単元のみなので、当選確率が資金量に左右されない。平等抽選の後、落選者を対象に、原則10%を「プレミアムステージ」や過去の取引実績に応じて当選確率が変わる「チャンス抽選」で販売(※2)。 ※残あり口座数 |
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【関連記事】 ◆【証券会社比較】大和証券の「現物手数料」「信用取引コスト」から「取扱商品」、さらには「最新のキャンペーン情報」まで、まとめて紹介! |
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◆SBI証券 | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2020 | 2019 | 2018 | ||
15社 85社 |
7社 82社 |
11社 87社 |
70%:1単元1票の平等抽選 30%:「IPOチャレンジ ポイント」順に配分 |
596万 |
【ポイント】 ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2020年は全93社中85社と約91%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、大半のIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる。当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。 |
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【関連記事】 ◆【SBI証券の特徴とおすすめポイントを解説!】株式投資の売買手数料の安さは業界トップクラス! IPOや米国株、夜間取引など、商品・サービスも充実 ◆「株初心者&株主優待初心者が口座開設するなら、おすすめのネット証券はどこですか?」桐谷さんのおすすめは松井、SBI、東海東京の3社! |
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◆東海東京証券 | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2020 | 2019 | 2018 | ||
1社 16社 |
4社 27社 |
1社 20社 |
10%:1単元1票の平等抽選 | 32万 |
【ポイント】 準大手証券会社の東海東京証券は、大手証券会社には届かないものの多くのIPO銘柄を扱っており、主幹事も毎年数社で務めている。東海東京証券への割当が2000単元未満の場合は、取引実績に応じて当選確率がアップする「IPO個人優遇ステージ」を適用した抽選となるが、その場合でも、取引実績が最低ランクの投資家に10%が配分され、その中で平等抽選が行われる。 |
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【関連記事】 ◆「株初心者&株主優待初心者が口座開設するなら、おすすめのネット証券はどこですか?」桐谷さんのおすすめは松井、SBI、東海東京の3社! |
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※ 主幹事数、取扱銘柄数はREITを除く。口座数は2020年9月末時点。 |