化学サバイバル!#予告Photo:AFLO

化学業界が大激変の真っただ中にある。脱炭素への対応に加え、中国による過剰な化学品の増産で、国内メーカーによる石油化学事業の再編が加速。さらに、経営環境の激変は化学メーカーに従来のビジネスモデルの再構築を迫っている。12月4日(水)から配信する特集『化学サバイバル!』では、10年に1度ともいわれる大変革期を迎える中、生き残りをかけた大勝負に挑む化学メーカーの動向を追う。(ダイヤモンド編集部)

#1 12月4日(水)配信
三菱ケミカルが「化学回帰」で規模拡大路線と決別!?社内序列激変で「稼ぎ頭」の製薬と産業ガスの行く末は

化学サバイバル!#1Photo:JIJI、kyodonews

 化学最大手の三菱ケミカルグループが構造改革に乗り出した。同社は今年4月、経営の迷走を招いたとして同社初の外国人社長を事実上解任し、祖業の化学事業に明るい新トップを起用した。新社長は「化学回帰」の路線を打ち出し、同社の社内序列も激変している。三菱ケミカルが目指す経営の新たな方向性を解説。グループ傘下の田辺三菱製薬や産業ガス事業はどうなるのか。

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#2 12月5日(木)配信
三菱ケミカルの新トップが石油化学事業で「もう一段再編はある」と断言!田辺三菱の売却候補とは

化学サバイバル!#2Photo by Shogo Murakami

 化学最大手の三菱ケミカルグループが11月に新たな中期経営計画を発表した。前トップ時代に経営が混乱した同社は、4月から祖業の化学事業に明るい筑本学氏が新社長として構造改革に着手した。筑本氏を直撃し、新中計の狙いに加え、行く末が注目される田辺三菱製薬の今後について聞いた。また、筑本氏は足元で再編が加速する石油化学事業について、「もう一段の再編がある」と明言。業界の盟主のトップが見据える石化再編の最終形とは。

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#3 12月6日(金)配信
住友化学と三菱ケミカル、ともに製薬子会社の売却が難航!市場は切り離しを要求も「買い手不在」の憂鬱

化学サバイバル!#3Photo:JIJI

 これまで三菱ケミカルグループと住友化学という二大総合化学の収益に貢献しているとして、グループ内部で大切にされてきた田辺三菱製薬、住友ファーマが揺れている。親会社である三菱ケミカルグループ、住友化学が共に、グループからの切り離しも辞さない姿勢を示しているのだ。本業である化学に経営資源を厚く投じなければならなくなる中、両社にとって傘下に製薬会社を持つのが重たくなってきていることに加え、田辺三菱、住友ファーマとも次の成長が見えないこともある。だが、事業売却を図ろうとしても買い手は乏しい。半面、市場は「切り離せ」との大合唱で、かじ取りが難しい局面に立たされている。投資ファンドの名前がちらつく中で両社はどんな決断を下すのか。

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#4 12月9日(月)配信
住友化学の巨額赤字の一因「サウジの問題案件」を約20年前に推進した、当時の米倉弘昌社長の“皮算用”…三菱ケミを下剋上の野望も!

化学サバイバル!#4Photo:JIJI

 住友化学が8月にサウジアラビアの国有石油会社、サウジアラムコとの合弁企業であるペトロ・ラービグの再建案を発表した。ラービグは石油化学市況の低迷で業績が悪化。住友化学が2024年3月期に過去最大の最終赤字に陥る一因ともなった問題案件である。ラービグは後に経団連会長も務めた故米倉弘昌氏が社長在任中に推し進めたプロジェクトだ。17年前の「週刊ダイヤモンド」2007年8月11・18日号では、「総投資額1兆円超!社運を賭けた中東ラービグ計画の凄みと死角」と題し、ラービグ事業に乗り出した当時の住友化学の経営についてレポートしていた。当時の記事を再掲載する。

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#5 12月11日(水)配信
住友化学のトップが明かす「農薬・半導体で営業利益2000億円」の道筋!巨額赤字の一因、製薬子会社の売却先候補は?

化学サバイバル!#5Photo by Masato Kato

 2024年3月期に過去最大の最終赤字に陥った住友化学が構造改革を加速させている。巨額赤字の要因となった石油化学と医薬品に代わり、祖業の農薬と半導体材料を事業の中核に据える。8月には経営の足かせとなってきたサウジアラビアの石油化学事業ペトロ・ラービグへの出資比率の引き下げを決めるなど大胆なリストラにも踏み切った。岩田圭一社長を直撃し、今後、住友化学がどのように稼いでいくか聞いた。

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#6 12月13日(金)配信
住友化学の「サウジの問題案件」決着の舞台裏!中東石化事業や医薬品などに続く「次の大型リストラ候補」は?

化学サバイバル!#6Photo by Kazuki Nagoya

 2024年3月期に過去最大の最終赤字に沈んだ住友化学が事業構造改革を加速させている。サウジアラビアの大型石油化学事業「ペトロ・ラービグ」や医薬品事業の拡大を目指す、故米倉弘昌元社長の路線を修正し、事業の中心を農薬と半導体材料にシフトする。さらに、ラービグの再建策や医薬品子会社、住友ファーマの切り離し方針など大型のリストラも相次ぎ打ち出している。ラービグのリストラの舞台裏を明かすほか、次なる大型のリストラ候補も予想する。

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#7 12月16日(月)配信
石油化学コンビナート「再編シナリオ」を大胆予想!集約の可能性が高い2カ所の“実名”、そして“最終形”は?

化学サバイバル!#7Photo:PIXTA

 日本の製造業の基盤である石油化学コンビナートが大きな岐路に立たされている。エチレンプラント(ナフサ分解炉)から排出される二酸化炭素(CO2)の削減と、中国の化学品の過剰生産の影響で低迷が続く稼働率の向上を目的に、国内に12あるエチレンセンターの生産能力の削減が始まっているのだ。国内大手が合従連衡に動いているが、再編がさらに加速する可能性もある。日本のコンビナート再編の先行きを大胆予想。生産を停止する可能性のあるコンビナートを挙げるとともに、コンビナート再編の最終形も示す。

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#8 12月18日(水)配信
三井化学社長が「独自の業界再編案」を披露!西日本の石油化学の“集約”のメドはいつ?

化学サバイバル!#8Photo by M.K.

 三井化学が事業構造改革を加速している。ICTなどの成長3領域を重点的に伸ばす一方で、収益性が低い石油化学事業でも他社と組んで積極的に再編を推し進めている。三井化学の橋本修社長に石油化学事業の再編の方向性やスケジュールについて聞いた。また、成長3領域で今後注力していくビジネスに加え、化学業界の独自の再編案についても明かしてもらった。

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#9 12月20日(金)配信
三菱ケミカルの「規模拡大路線の誤算」は10年前にも露呈!当時の小林喜光社長が明かした“米デュポン超えの野望”

化学サバイバル!#9Photo:SANKEI

 化学最大手の三菱ケミカルグループが構造改革に乗り出した。4月に社長に就任した筑本学氏は「化学回帰」を掲げ、従来の規模拡大路線からの転換を急ぐ。今から10年前の「週刊ダイヤモンド」2014年4月12日号では、「看板事業に大ブレーキ 規模拡大戦略の野望と誤算」と題し、三菱ケミカルホールディングス(現三菱ケミカルグループ)の経営をレポートしていた。記事からは、業界の盟主として推し進めてきた規模拡大路線のほころびも浮かび上がる。当時の記事を再配信。グループを率いていた小林喜光社長のインタビューも再掲する。

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#10 12月25日(水)配信
信越化学、中興の祖亡き後の“快進撃”を後押しする「4つの新機軸」とは?1.8兆円のキャッシュの使い道も予想

化学サバイバル!#10Photo:PIXTA

 信越化学工業が中国による化学品の過剰生産や脱炭素対策にあえぐ化学大手を横目に快進撃を続けている。塩化ビニール樹脂(塩ビ)と半導体材料の二大収益源を育て、信越化学を世界トップクラスの化学会社に育て上げた中興の祖、金川千尋会長が2023年に96歳で死去したものの、16年から社長を務める斉藤恭彦氏はこの8年で株価を3.5倍、連結純利益を3倍強に押し上げた。さらに、足元では半導体製造装置企業の買収や、中国への投資、56年ぶりの国内工場の新設といった金川時代にはなかった戦略を打ち出し、「信越2.0」のフェーズに入ったようにも見える。斉藤社長が率いる信越化学の今後の成長の可能性を探った。

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#11 12月26日(木)配信
信越化学「中興の祖」の金川氏が生前、明かしていたウエハー投資成功の秘訣!「経営者は育成できない」発言の真意とは

化学サバイバル!#11Photo:kyodonews

 塩化ビニール樹脂や半導体用シリコンウエハーで世界首位の信越化学工業は、高い収益力を持つ超優良企業だ。同社では、30年以上にわたりトップとして経営を担い「中興の祖」でもある金川千尋前会長が2023年に96歳で死去。斉藤恭彦社長の体制に移行した。ただ、“カリスマ”亡き後も、同社の底流には金川氏の経営哲学がある。今から約20年前の「週刊ダイヤモンド」2002年2月23日号は、社長だった金川氏のインタビューを掲載していた。その中で金川氏は「選択と集中」が成功した理由や、人材の育成法、経営者の心持ち、経営者育成などのテーマでユニークな持論を披露している。当時のインタビューを再配信する。

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#12 12月27日(金)配信
【化学20社】従業員の不満投稿が多い“ブラック”企業ランキング!10位三井化学、6位住友化学、ワースト5は?

化学サバイバル!#12Photo:PIXTA

 化学業界は大激変の真っただ中にある。脱炭素対応や中国の化学品の過剰生産などの経営環境の激変で、化学メーカーの優勝劣敗も加速している。勝ち組と負け組の明暗が分かれる中、化学メーカーの従業員の働き方や待遇の実態とは。企業の与信管理を支援するベンチャーが集めた口コミデータなどを基に作成した、従業員の不満投稿が多い“ブラック”化学メーカーランキングを公開する。対象は主要な化学メーカー20社で、10位に三井化学、6位に住友化学が入った。果たしてワースト5は?

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