貯金のプロが教えるネット銀行活用術

「住宅ローン」で得するネット銀行を紹介(第2弾)
住信SBIネット銀行はローン金利の低さに加え、
「団信保険+8大疾病保障」が無料なのがメリット!

【第7回】 2015年12月14日公開(2018年3月25日更新)
八ツ井慶子
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【※住信SBIネット銀行の住宅ローンの関連記事はこちら!】
「住信SBIネット銀行」の住宅ローンの金利・手数料は? 変動金利・固定金利ともに低い金利水準! 保証料や繰上返済だけでなく、全疾病保障も無料
[随時更新!2018年最新版]住宅ローン金利動向を、借り換えのプロが解説! 17銀行の金利を比較して、お得なローンを探そう!


前回に引き続き、住宅ローンに注力しているネット銀行を紹介していきます。前回は、住宅ローンの分野でオリジナリティあふれるサービスを展開している、「新生銀行」について解説しました。

 新生銀行
コンビニATM出金手数料(税抜) 振込手数料(税抜)
セブン-
イレブン
ローソン ファミリー
マート

(E-net)
ミニストップ
(イオン銀行)
24時間365日、何回でも無料  同行あて:無料
 他行あて:
月1~10回無料
 以降97~285円
(※)
【新生銀行のメリット】提携コンビニATMの出金手数料が、24時間365日、いつでも何回でも無料! 他行への振込手数料も最大で月10回まで無料(「新生プラチナ」の場合)と割安。短期間で利息がつく「2週間満期預金」で、すぐに使う予定のない普通預金のお金をかしこく運用できる。
 ※「新生ステップアッププログラム」のステージによって、無料振り込みの回数および振込手数料は異なります。
新生銀行の公式サイトはこちら

(関連記事はこちら⇒「住宅ローン」で得するネット銀行を紹介!新生銀行なら普通の銀行より低金利&ローコストで「家事代行サービス」などユニークなサービスも

 ただ、「新生銀行」はネット業務に力を入れているとはいえ、純粋なネット銀行ではありません。そこで今回は、代表的なネット専業銀行の一つである「住信SBIネット銀行」について取り上げたいと思います。

 住信SBIネット銀行
コンビニATM出金手数料 振込手数料
セブン-
イレブン
ローソン ファミリー
マート

(E-net)
ミニストップ
(イオン銀行)
月2回~15回無料(※)、以降は100円  同行あて:無料
 他行あて:
月1回~15回無料
  (※)、以降は142円
【住信SBIネット銀行のメリット】コンビニATM出金手数料と他行あての振込手数料がそれぞれ最大15回まで無料(ランク4の場合)。さらに、「SBI証券」の証券口座と連動する「SBIハイブリッド預金」をつくれば、普通預金金利が大幅にアップ!
※「スマートプログラム」のランクによって、無料出金回数および無料振込回数は異なります。
住信SBIネット銀行の公式サイトはこちら


住信SBIネット銀行」では、グループである「三井住友信託銀行」のネット専用住宅ローンを取り扱っています。つまり、「住信SBIネット銀行」が「三井住友信託銀行」の代理業者となって、住宅ローンを販売しているわけです。

 その点が他のネット銀行とは大きく異なる部分です。ネット銀行は銀行業界の中では後発であり、長年の実績がある銀行と比較すると、住宅ローン審査のノウハウが十分あるとは言えないかもしれません。しかし、「住信SBIネット銀行」の場合は、「三井住友信託銀行」の代理業者となることで、この点のカバーを図っています。

 その「住信SBIネット銀行」は、預金金利の高さでよく知られています。実際、預金金利は銀行業界の中でも一、二を争う水準です。一方、住宅ローンについてもやはり金利面を重視しているようで、変動金利も固定金利も非常に低水準に設定されているのが、「住信SBIネット銀行」の最大のメリットです。

 参考までに、2015年12月適用分の「住信SBIネット銀行」の住宅ローン金利(変動金利は「通期引下げプラン」、固定金利は「当初引下げプラン」の場合)と、前回取り上げた「新生銀行」の住宅ローンの金利を比較してみましょう。

■住信SBIネット銀行と新生銀行の住宅ローン金利を比較すると……
  住信SBIネット銀行 新生銀行
 変動金利 0.588% 0.680%
 5年固定金利 0.500% 1.000%
 10年固定金利 0.840% 1.300%
 20年固定金利 1.340% 1.550%
 35年固定金利 1.710% 2.200%


 これを見ると、現時点の住宅ローン金利では、全体的に「住信SBIネット銀行」のほうが低いことがわかります。ただ、金利は毎月変更となりますし、キャンペーンなどでも頻繁に変わるので、常にこうとは限りません(現に「新生銀行」は2015年12月時点で金利優遇キャンペーンを実施しており、キャンペーン金利が適用されれば、「住信SBIネット銀行」より低金利になることもあります)。

「変動金利」と「固定金利」はどちらが有利?
迷ったら「ミックス型」という選択肢もある!

 少し「住信SBIネット銀行」から話は逸れますが、「いくら変動金利が低いと言っても、本当に変動金利でいいのか?」という点は、多くの人にとって悩みどころだと思います。変動金利を選ぶと、利上げ局面になったとき、住宅ローン金利も上昇し、月々の返済金額が増えてしまうことが考えられるからです。

 それに引き替え、固定金利はあらかじめ設定した利率から一定期間(あるいは全期間)変動しないので、安心感があります。世の中の金利水準が低いときは、変動金利はもちろん、固定金利の水準も総じて低くなるものです。こうした低水準のときのローンは、「長期固定」で組むのがセオリーです。

 セオリー的にはそうなのですが、最近の金利動向は一昔前と比較すると動きが鈍くなっています。一時は「金利が短期間で上昇し、その後時間をかけてゆるやかに下落する」という傾向もしばしば見られました。しかし、最近はそのような動きが見られません。

 通常、変動金利は固定金利よりも低い利率設定なので、住宅ローン返済額に占める利子払いの割合を減らす効果があります。この効果と、金利の波がゆるやかになっている近頃の情勢を考慮すると、必ずしもセオリーどおりではなく、変動金利を選択する魅力のある時代と言ってもいいかもしれません。

 返済額が変わらない安定感、安心感を優先したい人は長期固定金利タイプを。金利がたとえ上昇しても家計は耐えられて、かつ今の低金利に魅力を感じる人は、変動金利を選ぶといいでしょう。金利の動きは誰にもわかりませんから、どちらが正解ということはありません。FPとして住宅ローンのアドバイスをする際にも、私からどちらがいいですよ、とおすすめすることはありません。

 どちらか決めかねるという人には、変動金利と固定金利のミックス型で住宅ローンを組むことをおすすめしています。最初から金利がミックスされている商品もありますが、今は多くの金融機関で借入金額を2つに分けて、変動金利と固定金利で2つのローンを組むこともできるようになりました。

 たとえば、3000万円借りるのに、一つは固定金利型で期間25年・2000万円、もう一つは変動金利型で15年・1000万円――という具合です。このとき、繰り上げ返済で変動金利のほうのローンを集中的に終わらせるようにすれば、有利な金利を享受しつつ、金利上昇リスクに怯えずに済みます。

 変動金利と固定金利のミックスを視野に住宅ローン選びをするのであれば、全体的に金利水準の低い「住信SBIネット銀行」の住宅ローンは、その選択肢の中に入れる価値が十分にあると言えます。

「住信SBIネット銀行」は「保証料」「団信」
「繰り上げ返済手数料」「完済手数料」がすべて無料!

 「住信SBIネット銀行」は低金利が売りであるわけですが、住宅ローンを組むときには金利だけでなく、さまざまなコストもよく確認する必要があります。何しろ、コストの合計金額は、買う物件の価格の3~10%ほどにもなるからです(中古住宅のほうがコストは高くなりがちです)。

 住宅ローンを組んだ際に銀行に支払うコストで、特に注意すべきもの(=金額が大きくなるもの)は次のとおりです。

◆事務手数料(名称は銀行によって少しずつ異なります)
◆保証料(前払いか、金利に上乗せできる場合も)
◆団体信用生命(団信)保険料(有料の場合は金利に上乗せされる)
◆繰り上げ返済手数料
◆完済手数料


 まず、「事務手数料」とは、引っ越しのときに大家さんに支払う「礼金」のようなもの。後から返ってくることはありません。事務手数料の金額は銀行によってマチマチで、10万円以内に収まるところもあれば、数十万円単位でかかるところもあります。ただ、傾向としてはネット銀行のほうが、店舗のある銀行よりも比較的高いと言えるでしょうか。

 続いて「保証料」とは、銀行を通して信用保証会社に支払うお金です。もし、住宅ローンを借りた人が何らかの理由で返済を滞らせた場合、連帯保証人のような存在である信用保証会社が、ローンの返済を銀行に行います。つまり、銀行は信用保証会社をつけることで、貸し倒れリスクに備えて保証を付けているわけです。

 ただ、銀行によっては信用保証会社による保証を付けず、貸し倒れになっても損害は銀行が自分で被る、という住宅ローンを取り扱っているところもあります。その場合、当然ながら保証料は発生しないので、住宅ローンを組む人は保証料を支払う必要がありません。

「団体信用生命(団信)保険料」は原則として、「フラット35」以外は加入を義務付けられますが、保険料は住宅ローン金利に含まれているのが普通です。したがって、生命保険が無料で付いてくるようなイメージです。

「繰り上げ返済手数料」は、ローン返済期間の途中に一部を繰り上げ返済する場合もそうですが、まとめ払いして一気に完済する場合にも、手数料が発生する場合があります。繰り上げして完済するときの手数料は「完済手数料」と呼び、通常の一部繰り上げ返済時よりもコストが高くなるのが一般的ですので、注意しておきましょう。

 これらのコストの中で、「事務手数料」は金額の多寡こそあれ、基本的にかかるものと心得ておきましょう。しかし、「団信保険料」は逆に負担がなく、「保証料」や「繰り上げ返済手数料」「完済手数料」も、無料の銀行が増えているので、無料の銀行を選ぶに越したことはありません。

 ただ、「保証料」については注意点があります。保証料が無料ということは、銀行は自らが貸し倒れリスクを負うことになるため、住宅ローンの審査を厳しくする傾向にあるからです。「保証料がない=住宅ローン審査が厳しめ」と考えておきましょう。

 なお、保証料は最初に一括払いか、金利に上乗せする形で毎月支払います。保証料を一括払いをした場合、住宅ローンを途中で借り換えたり、繰り上げ返済で借入期間が短くなったりしたときには、使わなかった分が返還されます。といっても、返還にあたってはそのままの金額より少額になる場合がほとんどですが、それでも戻ってくるのは嬉しいものですよね。

「事務手数料」が融資金額の2%分かかるが、
「8大疾病保障」が無料でついてくるのは大きなメリット!

 以上を踏まえて、「住信SBIネット銀行」の住宅ローンがどうなのか見ていきましょう。

◆事務手数料……融資金額の2%に相当する金額に消費税額を加算した金額
◆保証料……無料
◆団信保険料……無料
◆繰り上げ返済手数料……無料
◆完済手数料……固定金利特約期間中を除き、
原則無料

 上記のように、さまざまなコストが無料化されているのが目立ちます。ただ、気を付けたいのは事務手数料が「融資金額の2%」となっている点。仮に3000万円借りたとすると、60万円(+消費税)もかかってしまうので、非常に高額です。

 メガバンクなどの例を見ると、3000万円借りる場合には、事務手数料ではなく保証料として60万円程度のコストが発生するのは普通です。保証料なら繰り上げ返済などで返還される可能性がありますが、事務手数料は戻ってこないので、それが高いのはデメリットでしょう。

 保証料がない分、保証料と同じくらい事務手数料がかかることを考えると、「住信SBIネット銀行」の住宅ローンのコストは、それほど低水準とは言い切れなくなります。繰り上げ返済をどんどんしていく予定の人は、保証料があっても事務手数料が安い銀行を選択したほうが、保証料の返還によってコストを下げられる可能性もあるからです。

 ただ、「住信SBIネット銀行」には、その他に注目しておきたいメリットがあります。

 まず、住信SBIネット銀行」の団信は、保険料無料でありながら「8疾病保障」がついています。8疾病保障とは、がん(悪性新生物)、急性心筋梗塞、脳卒中、その他5つの重度慢性疾患(高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎)により、責任開始日(借入実行日)から3ヵ月を経過した日の翌日以降に就業不能状態となったとき、その状態がローン返済日にも続いていた場合は、保険会社から返済金相当額を受け取ることができ、返済に充当できる――というもの。

 さらに、その就業不能状態が一定期間以上継続した場合は、ローン残高相当額をすべて保障してもらえるので、所定の病気で長患いになったときにローンで頭を悩ます恐れがなくなり、大きな安心を得られます。

 女性限定ですが、「8疾病保障」に加えて「ガン診断給付金特約」を付帯させることもできます。「アンジェリーナ」という名称のサービスです。アンジェリーナに関しても、保険料は三井住友信託銀行が負担するため、ローン契約者の負担が増すことはありません。

 文字どおり、ガンと診断されただけで給付金を受け取れる特約です。ただ、給付金の金額は30万円であり、なおかつ返済期間中1回しか支払われないため、治療の足しくらいに考えるといいでしょう。本当にガン対策がしたいのなら、ガン保険などを検討すべきです。

 それでも、保険料無料でつけられる特約なので、ありがたいオマケとは言えます。女性で住宅ローンを検討している人は、この点も注目しておきましょう。

住信SBIネット銀行」の住宅ローンのメリットとデメリットはおわかりいただけたでしょうか? 次回は、ネット銀行の中で住宅ローンをいち早く手がけた、パイオニアのような存在である「ソニー銀行」を取り上げます。

(取材・構成/元山夏香)


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