セクシー・ボリンジャーはお見通し!
【第10回】 2012年7月4日 ワタナベくん

固定価格買取制度はスタートしたが
太陽光発電関連株には気をつけろ!

固定価格買取制度ってどんなもの?

 7月1日から、自然エネルギーの固定価格買取制度がスタートしました。今後は、太陽光、風力、地熱、水力、バイオマスの5種類の再生可能エネルギーで作られた電気は、固定価格で電力会社が買い取ります。

 以下、いちばん話題になっている太陽光発電に絞って話を進めたいと思います。

 これまでは太陽光パネルの出力が500キロワット以上の場合、買取価格は電力会社との相対契約で決定されていました。つまり電力会社が「ウチは自前で十分な電気を作れるので、わざわざ太陽光で発電した電気を買わなくてもいいんですよねえ」と言って値切ったりできました。

 でも、これからは買取価格は固定になり、ソーラー発電所など事業者が作った分は、電力会社が全量を買い取らなければいけません。ビジネスには「売れなかったらどうしよう」「採算割れしたらどうしよう」などのリスクがつきものですが、太陽光発電に関しては、その心配はほぼなくなったと言えます。

 というのも、太陽光発電は日照時間と太陽電池パネルの性能から、だいたい年間どれくらい発電できるかわかります。今年度にスタートした太陽光発電施設に関しては、向こう20年間、1キロワット当たり42円で買い取ってもらえることが約束されるので、採算が取れるか否かは事業を始める段階で計算できるのです。これは、なかなか手堅いビジネスのように思われます。

 しかも、42円という買取価格は、発電事業者の意見を尊重してちゃんと利益が出せるようにと決定された額です。買取価格は基本的に年度ごとに見直されるそうですが、建造コスト等の実績を聞いて翌年度に反映、いったん決定が下った価格・期間は当初の特定契約の内容で“固定”されます。普及させるためとはいえ、かなり手厚く保護されている印象です。

 太陽光による発電量が増えれば、電力会社が買い取る電気もどんどん増えます。そうなったら電力会社が困るんじゃないかと思われるかもしれませんが、そのコストは電気料金に上乗せされるので、電力会社にとっては痛くも痒くもありません。ただ、私たちの支払う電気料金が上がるだけです。

 しかし、これは国のエネルギー政策に関わることであり、原発の安全性とかCO2排出の問題とか、損得だけで語るべき問題ではないかもしれません。個人投資家としては、只々決まったことと起こっていることを冷静に観察して、損をしないよう利益が出せるように、上手く立ち回りたいだけです。