名投資家に学ぶ「株の鉄則!」
【18回】 2012年7月23日 ザイ編集部

【マーク・モビアスに学ぶ】「5年単位」で考えれば、銘柄選びや売買のタイミングの失敗を激減できる

マーク・モビアスの巻(第3回)

新規公開株のお祭り騒ぎに騙されるな!

 ネット関連などベンチャー株のほかにも、新規公開株は投資家を浮かれた状態に陥らせる可能性が高い。「凄い新規公開株が出る!」と聞かされただけで、気分が舞い上がってしまい、冷静さを失いがちになるからだ。

 この際にも、「5年先の状態を考えて、今の株価水準を判断する」ことは、失敗を減らすうえでかなり有効であろう。

 新規公開株で失敗した例も枚挙にいとまがないが、1997年10月に香港市場に上場したチャイナテレコムもそのひとつだ。どこの国でも電話会社の上場は盛り上がるものであるが、チャイナテレコムは中国という巨大な市場を抱えているために、期待感は世界中の投資家を巻き込んで膨れ上がっていった。

 モビアスもチャイナテレコムを徹底調査をしたが、その結果、「経営陣も素晴らしく、チャイナテレコムの事業が成功することは微塵も疑いない」という結論になった。

 しかし、モビアスは「買いではない」と判断を下した。公募株への申し込みは300倍を超す倍率であり、上場時にはいきなり2倍以上からスタートすることは間違いないと言われていた。

 しかも、証券会社はこの株をモビアスに優先的に割り当ててくれるというのにである。ほとんどの投資家は、借金してでも跳び付く話ではないだろうか。

 なぜモビアスはチャイナテレコムの公募株を「買いではない」と判断したのか。