猪熊建夫
第188回
大阪府の南部・岸和田市にある府立高校だ。前身は1897年創立の大阪府第六尋常中学校で、130年近い伝統を持つ名門校だ。略称は「岸高」。

第187回
横浜市旭区にある神奈川県立高校だ。前身は神奈川県で最初の公立旧制中学で、全国の県庁所在地にある「一中伝統校」のひとつに数えられる。略称は「希高(きこう)」あるいは「神高(じんこう)」だが、年配者の間では「神中(じんちゅう)」で通っている。

第186回
「たけふ」高校という。福井県中南部に位置する越前市(旧武生市)にある。明治以来の130年弱の伝統を有し、卒業生は4万6000人を超えている。略称は「武高(ぶこう)」だ。

第185回
琵琶湖東岸で滋賀県中部の近江八幡市にある。「近江商人」発祥の地であり、滋賀県立八幡商業高校は戦前から「近江商人の士官学校」といわれた。略称は「八商」だ。この学校の真骨頂は、企業の創業者や後を継いで企業を大きく成長させた経営者が、いっぱい巣立っていることにあるだろう。極め付きは、総合商社の伊藤忠商事と丸紅を育て上げた卒業生の面々だ。

第184回
東京都新宿区にある。都立高校で、2番目に古い校歴を持つ。伝統的に硬派タイプの卒業生が多く、「国家のために…」という意識が強い。東京・霞が関の官僚の中で頂点に立つ大蔵事務次官(現財務事務次官)に、5人の卒業生が就いていることが象徴的だ。

東京都新宿区にある。都立高校で、2番目に古い校歴を持つ。伝統的に硬派タイプの卒業生が多く、「国家のために…」という意識が強い。東京・霞が関の官僚の中で頂点に立つ大蔵事務次官(現財務事務次官)に、5人の卒業生が就いていることが象徴的だ。

第182回
岐阜県の北部・飛騨地方に位置する高山市。全国の市町村の中で最も面積が広く、観光都市として知られる。斐太(ひだ)高校は高山市にある県立高校で、県内で2番目に古い明治以来の校歴を誇っている。

第181回
群馬県高崎市にある県立高校だ。男子のみで、「高高(たかたか)」の愛称で親しまれている。県立前橋高校とは、よきライバル関係が続いている。高崎高校の名を高くしているのは、昭和時代に出現した2人の大物宰相だろう。前身の旧制高崎中学出身の福田赳夫と中曽根康弘だ。

第180回
1892年に創立された新潟県尋常中学校を前身とする伝統校だ。新潟県のみならず日本海側にある高校の中で、ベスト5に入る進学校。とりわけ医学部医学科への進学者が多い。今、もっとも輝いている卒業生は、ディー・エヌ・エー(DeNA)を創業した南場智子だろう。

第179回
秋田県の東部にあり、「みちのくの小京都」といわれる仙北市角館(かくのだて)町。県立角館高校は2014年に、旧制角館高等女学校を前身とする角館南高校(女子校)を統合した。統合校なので、二つの校風を受け継いでいる。25年には、創立100周年を迎えた。

第178回
都内・豊島区にある男子のみの私立中高一貫校だ。文武両道を旨としており、難関大に着実に合格者を出す一方、スポーツ選手や美術家などとして活躍している卒業生も多い。

第177回
「かんぜい」高校という。岡山市北区にある男子のみの私立高校だ。スポーツが得意な高校で、卒業生には五輪出場選手を多数、輩出している。一方、経団連会長をした土光敏夫も、この学校から巣立っている。略称は「関西」。

第176回
石川県金沢市郊外にある男女共学の高校だ。日本海側では唯一の国立高校で、隣接して附属中学もある。卒業生は全国ベースで活躍する者が多いが、地元企業の経営者などもいる。地元での略称は「附属」だ。

第175回
150年弱の校歴を誇る愛知県立の名門・旭丘(あさひがおか)高校。経済界や政界で活躍する人材を多数、輩出してきたが、文化人や学者として名を残した卒業生もたくさん送り出してきた。明治以来の日本の文明開化をリードしてきた文化人がいる。とりわけ近代日本文学の先駆者となった人物がいる。

第174回
「あさひがおか」高校と呼ぶ。名古屋城の東3kmの名古屋市東区の住宅街にある。県庁所在地の都市にある「一中伝統校」の一つだ。私立東海高校と双璧を成す、愛知県立の名門高校だ。大企業のトップ経営者など経済界で活躍した卒業生が多いのが、旭丘高校の特徴の一つだ。

第173回
愛媛県松山市にある私立中高一貫校で、聖ドミニコ修道会を母体とするミッションスクールだ。生徒は全国から集まってきている。四国にある高校では、難関大学や医学部への合格トップ校だ。総合商社のトップ経営者が輩出するなど、経済界で活躍している卒業生が目立つ。

第172回
大阪市天王寺区の文京エリアの一角にある。中高一貫の私立男子校で、仏教を基盤とした教育を実践している。難関大に多数の合格者を出す一方、体操などスポーツの強豪校としても知られる。

第171回
東京都の南西部・町田市にある私立の玉川学園。幼稚園から大学院まで展開する一貫校だ。「全人教育」と「個性尊重」を教育理念として掲げる。のびのびとした校風を背景に、多くの文化人や芸能人を輩出してきた。

第170回
南西を長崎半島、南東を島原半島に接する諫早(いさはや)市。長崎県の交通の要衝だ。そこにある長崎県立諫早高校は、附属中学校を持つ併設型中高一貫校だ。略称は「諫高(かんこう)」だ。

第169回
東京都港区三田といえば、慶応義塾大の所在地として知られる。都立三田高校はそのすぐ北側にある。戦前は高等女学校だったが、「良妻賢母」教育はせず実務型の教育に徹した。文化人として活躍した卒業生が多い。
