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【1】今日の株式相場早わかり!
米国株安受け大幅続落、今晩の米雇用統計に注目!
日経平均株価は大幅続落! 米連邦公開市場委員会(FOMC)後、連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が記者会見でタカ派姿勢を崩さなかったことが嫌気され、米主要3指数はそろって続落となった。祝日明けとなる今日の東京市場でもこうした流れを引き継ぎ、朝方から幅広い銘柄が売られた。日経平均株価は下げ幅が500円を超える場面も多かった。
2日に決算発表した銘柄では、通期の業績見通しを上方修正した三菱自動車、四半期ベースで黒字転換したコニカミノルタが大幅高となった。今日は取引時間中に日本郵船や伊藤忠商事、取引終了後にはソフトバンクなどが決算を発表した。今晩の米国では10月の雇用統計が発表される。12月以降のFRBの利上げペースについては「データ次第」と受け止められており、米労働市場の過熱感を測る意味で注目度が高い。
【日経平均】27199.74円↓↓(-463.65円)
【マザーズ指数】731.56↓(-6.29)
【NYダウ】32001.25ドル↓(-146.51ドル、3日)
【ナスダック】10342.941↓↓(-181.856、3日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
商社・海運の決算を速報! 一転増益見通しの住商が上昇
今日の取引時間中に伊藤忠商事などの商社、日本郵船などの海運会社が決算を発表した。これらは総じて高配当銘柄として知られる。また、商品や船賃における市況の先行きを見通す意味でも注目度が高い。
取引時間中に決算発表した商社・海運会社の中で、株価の上昇が目立ったのが通期の純利益見通しを上方修正した住友商事だ。資源・エネルギー価格上昇の恩恵を引き続き受けるほか、北米での鋼管事業など非資源ビジネスも好調に推移し、減益予想から一転、過去最高益を更新する見込みだ。上期実績、修正後の通期予想ともに市場コンセンサスを上回ったことに加え、増配も好感された。
一方、株価の反応が芳しくなかったのが丸紅。業績上方修正などを発表したが、1日の双日などの好決算を受け、思惑から買われていたこともあり、発表後は材料出尽くし感からか売られた。伊藤忠商事はすでに通期の業績修正などを発表済みだったことから、株価の反応は乏しかった。
日本郵船、川崎汽船の海運2社の株価はいずれも下落した。決算内容は想定の範囲内との見方が多かったようだ。川崎汽船が発表した自社株買いも大株主のみずほ銀行やファンドの応募が予定されており、さほど好材料視されなかったようだ。両社とも依然として配当利回りは高いものの、今後はコンテナ船運賃が正常化する中で配当水準をどこまで維持できるかが焦点になりそうだ。
このほか、ソフトバンクは取引終了後に2023年3月期通期の業績上方修正を発表。ただ、上期(4~9月)営業利益は前年同期比12.7%減の4985億円で、市場予想を下回っている。
■住友商事株価チャート/日足・6カ月
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【3】金曜連載「ザイアナリスト小林大純『ホットなテーマ!』」
訪日客回復は期待以上? 百貨店の月次売上に注目
10月11日に新型コロナウイルスの水際対策が大幅に緩和され、円安効果もあって各所が訪日客(インバウンド)でにぎわっていることが報じられた。当然、株式市場でもインバウンド需要回復への期待が高まっており、今週1日に百貨店各社が発表した10月の売上速報が注目された。
J.フロント リテイリングの大丸松坂屋百貨店は、10月の既存店の免税売上高が前年比489.1%増となった。16日までの速報段階では320%増とされていたことから、水際対策の緩和でインバウンド需要回復に弾みがついたことがわかる。コロナ前にインバウンドの中心だった中国では厳しい感染対策が続けられているが、三越伊勢丹ホールディングスによれば「首都圏店舗を中心に香港、韓国、台湾など東アジアの顧客が急増」しているという。
百貨店各社は堅調な高額品消費やインバウンド需要回復への期待を背景に、すでに株価が大きく上昇している。とはいえ、10月の売上速報が発表された今週も株価はそろって堅調に推移。インバウンド需要の回復は期待以上と受け止められている可能性がありそうだ。
当メルマガではこれまで百貨店以外のインバウンド関連銘柄もたびたび取り上げてきた(9月7日号や9月12日号を参照)。菓子の寿スピリッツやドラッグストアのマツキヨココカラ&カンパニー、ディスカウント店のパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスなどにも引き続き注目したい。
小林大純
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
早稲田大学法学部卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科(現経営管理研究科)修了(MBA)。金融情報サービス会社のフィスコなどを経て現職。日本株アナリストとして各種メディアで活動中。
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