「勝者のゲーム」と資産運用入門

2023年のマーケット展望と投資戦略を徹底解説!業績悪化懸念で売られる小型グロース株を仕込み、来たるべき金融相場でパフォーマンスを上げよ太田忠の勝者のポートフォリオ 第65回

2023年1月3日公開(2026年5月25日更新)
太田 忠
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2023年はウサギ年。今後3年間は縁起の良い年回りで好成績が期待!

 明けましておめでとうございます。皆さま、良いお正月を迎えられたことと思います。今年もよろしくお願いいたします。

 2023年はウサギ年。「卯年、辰年、巳年」の3年間は干支別のパフォーマンスにおいて「ホップ、ステップ、ジャンプ」という非常に縁起の良い年回りである(1950年からのパフォーマンスは卯年+16.4%、辰年+28.0%、巳年+13.4%。ベストパフォーマーは辰年、卯年は4位、巳年は6位)。アノマリーはもちろん全面的に信用できるわけではないが、今後来たるべき3年間は、どん底の逆業績相場から抜け出して金融相場&業績相場へのサイクルに入ってくるため、大いに期待が持てそうだ。

 2022年の日本市場は、米国市場と比べてパフォーマンスは相対的に良かったものの、業績相場から逆金融相場への移行もあり年間を通して非常に厳しい環境だった。日経平均は2万8791円から2万6094円へ2697円安(-9.4%)となり、マザーズ指数は987から730へ257ポイント安(-26.1%)と大苦戦した。マザーズ指数は2021年も-17.4%だったが、2022年は一段と逆風が吹いた。そんな中、私がDFR(ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ)で投資助言をおこなう「勝者のポートフォリオ」の2022年のパフォーマンスは+2.9%で、ベンチマークとなるTopixの-5.1%を大きくアウトパフォームした。助言を開始した2021年10月からの累計パフォーマンスでは+1.8%となり、Topixの-6.8%を大きく凌駕している。

2023年の投資戦略は、逆業績相場に耐えて来たるべき金融相場に備える

 マーケットの現状認識は、2022年11月まででベアマーケットラリーが終了し、逆金融相場から逆業績相場に移行し始めたという点が大きなポイントになる。楽観相場では「金利引き上げペースの鈍化は、金融相場の先取りだ!」とか「景気悪化や業績悪化になれば、金融緩和されるからプラスだ!」とか「長期金利の低下は株式市場に追い風だ!」という解釈が成り立っていたが、2022年12月に入ってから明らかに景色が様変わりした。米連邦準備理事会(FRB)は市場の予想通り、金利引き上げ幅を0.75%から0.50%にペースダウンしたが、2023年末の政策金利見通しの中央値が従来の4.6%から5.1%へ引き上げられ、パウエル議長が「2023年に利下げはない」とクギを刺して、タカ派的姿勢を改めて示したことが背景にある。

 したがって、今のマーケット参加者の解釈は真逆になった。すなわち、「金利はまだ徐々に上昇するし、当面利下げはないから金融相場はやって来ない」「景気悪化や業績悪化が起これば、株は売られる」「長期金利の低下は今後の景気悪化を反映しており、株式市場に逆風だ」である。変われば変わるものである。

 さて、一般的に逆金融相場から逆業績相場にかけてのマーケット下落率は経験則上25%程度の覚悟が必要だ。2022年の年初はまだ業績相場だったが、3月にFRBによるゼロ金利解除以降、逆金融相場の色合いがどんどん濃くなった。今一度、2022年を振り返りながら経験則を当てはめてみると、NYダウにおける2022年1月4日の過去最高値3万6799ドルから25%の下落は2万7600ドル。実は、2022年9月30日につけた年初来安値2万8725ドル(下落率21.9%)はそれにかなり接近していた。

 S&P500は2022年1月3日の過去最高値4796から25%の下落は3600。2022年10月12日につけた年初来安値3577(下落率25.4%)でピタリと達成。またナスダックにおいては2021年12月27日の高値1万5871から25%の下落は1万1900。2022年12月29日につけた年初来安値1万213(下落率35.6%)は大きく下抜けた。

2023年後半に業績悪化を織り込んだうえでの買い場が到来すると予想

 次に日本市場を見てみよう。日経平均における2022年1月5日の高値2万9332円から25%の下落は2万2000円。これに対して2022年3月9日につけた年初来安値2万4717円(下落率15.7%)で踏みとどまった。Topixは2022年1月5日の高値2039から25%の下落は1530。2022年3月9日につけた年初来安値1758(下落率13.8%)で踏みとどまった。マザーズでは2021年12月30日の高値987から25%下落は740。2022年6月20日につけた年初来安値615(下落率37.7%)は大きく下抜けたものの、その後は戻り基調になっているのがナスダックとの違いだ。2022年の日本市場は相対的には米国市場に対してパフォーマンスは良かったが、その要因は3つある。「金融緩和継続vs金融引き締め」「低インフレvs高インフレ」「企業業績堅調vsハイテク中心の業績不振」という両市場間の対立構図だ。

 米国市場では2022年12月28日にナスダック市場が年初来安値を更新したことにより、再び下値を探る動きが続きそうだ。NYダウやS&P500についても2022年の安値を探る動き(高値から25%の下落率)を今後覚悟しなければならないだろう。一方、日本株はやはり相対的に有利な状況が続いており、日経平均とTopixでは2022年の年初来安値程度の下げ(高値から15%程度の下落率)、マザーズでも615程度までの下げを私は予想している。2023年前半は逆業績相場に特徴的である企業業績の悪化で相場不振が続くと思われるが、後半においては業績悪化を織り込んだ上での買い場がやって来ると考えている。

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