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【1】今日の株式相場早わかり!
3日ぶりに反落! FOMC前に様子見ムード広がる
日経平均株価は3日ぶりに反落! 30日の米国市場で主要株価指数はそろって下落。NYダウが7日ぶりに反落となったほか、ハイテク株が多いナスダック総合指数は3日ぶりの大幅反落となった。今日の東京市場は、朝方は買い優勢となったものの、日経平均株価が2万7500円近くまで上昇すると、利益確定売りに押された。昨日、令和国民会議が政府・日銀の共同声明に関する提言を出したこともあり、円相場の下落は限定的で相場の支えにはならなかった。米連邦公開市場委員会(FOMC)など重要イベントを前に、様子見ムードも強かった。
昨日の取引終了後に決算発表した銘柄では、2023年3月期の通期業績予想を上方修正したオリエンタルランドが買われる一方、2022年12月期の営業利益が計画未達だったキヤノンが下落した。今晩の海外では、ユーロ圏10~12月期国内総生産(GDP)が発表されるほか、米国ではFOMCが始まる。明日、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が記者会見する。
【日経平均】27327.11円↓(-106.29円)
【マザーズ指数】775.93↑(+2.17)
【NYダウ】33717.09ドル↓(-260.99ドル、30日)
【ナスダック】11393.814↓↓(-227.896、30日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
株式分割に注目! 次の候補はSMC? キーエンス?
大手企業の株式分割の発表が相次いでいる。昨年末にはファーストリテイリングが1株につき3株の割合で株式分割することを発表(3月1日付で実施)、オリエンタルランドも1株につき5株の割合で株式分割することを発表した(4月1日付で実施)。今年に入ってからも信越化学工業(1月27日付当コーナーを参照)、ファナック(1月30日付当コーナーを参照)と続いている。
株式分割自体は企業価値に直接影響するものではない。ただ、流動性向上が期待され、結果的に株価が上昇するケースも多い。そのため、どこが次の分割銘柄か市場の関心は強い。
ここにきて、株式分割が相次ぐきっかけの1つに上げられるのが東京証券取引所が昨年10月に公表した企業のリストだ。敢えて「投資単位が100万円以上の会社」を実名で公開、分割の実施を促した。背景には岸田政権が進める投資促進方針があるとの見方が多い。来年のNISA制度の抜本改革を前に、個人投資家が非課税枠の中で、個別株を購入しやすい土壌を作っておくというわけだ。
上の表は今日の終値ベースでの最低投資額が高い銘柄(すでに分割を公表している銘柄を除く)の一覧。株式分割を期待してか、総じて年初来の上昇率は高い。最低投資額が最も大きいのはSMCで653万5000円だった。キーエンス、東京エレクトロンと市場の注目度や人気の高いハイテク株が並ぶ。イーディーピー、SHIFTなど個人に人気の高い銘柄の今後の動向にも注目したい。
■SMC株価チャート/日足・6カ月
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【3】火曜連載「ザイアナリスト海老澤界『週イチ!投信ランキング』」
ETFに注目! 年内にアクティブ型の上場も…
今日は上場投資信託(ETF)を取り上げたい。以下は過去3年間のリターン(基準価額の上昇率)上位を並べたものだ。首位は「NEXT FUNDSインド株式指数・Nifty50連動型上場投信」で55.4%。通常の公募投信ではインド株型はアクティブ型のみなので、指数連動型のインド株ファンドに投資したい人は注目してみるとよいだろう。
さて、ETFは通常の公募投信とどのような点が異なるのだろうか。最大の違いはその名が示す通り、取引所に上場している点だ。個別株の株価と同じように需給(売りと買いのバランス)によって、リアルタイムで市場価格が変わる。そのため、表でもわかるように「純資産÷口数」で求められる基準価額から算出されるリターンと、市場価格によるリターンは異なってくる点に注意が必要だ(*)。
また、個別株と同じように信用取引も可能で、注文方法も、指値注文と成行注文の両方に対応している。信託報酬の販売会社取り分がないこともあり、一般的にコストは低めだ。一方、口数指定の注文が一般的なため、「毎月1万円ずつ購入」といった定時定額の積み立て投資には不向きな面は弱点といえるだろう。
現在のETFは指数に連動するタイプのみだが、足元で準備が進んでいるのがアクティブ型のETFだ。東京証券取引所によると、3月頃に制度案が公表され、6月をめどに規則改正、年内にもいくつかの商品が上場する見込みだという。例えば「ひふみETF」「さわかみETF」といった商品が将来誕生する可能性もあり、投資家にとって新たな選択肢となりそうだ。アクティブETFは日次ですべての保有銘柄を開示する形になる。個別株投資の参考情報も増えるといえるため、引き続き、注目しておきたい。
(*東証は流動性供給を目的に2018年からマーケットメイカー制度を導入しているが、すべてのETFが対象ではない。)
海老澤 界
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
横浜国大経済卒。産業専門紙記者を経て格付投資情報センター(R&I)にて年金・投信関連ニューズレター記者、日本経済新聞記者(出向)、ファンドアナリストを務めたのち、現職。日本証券アナリスト協会認定アナリスト。
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