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【1】今日の株式相場早わかり!
1年4カ月ぶりの高値! JFEなど好決算銘柄に買い
日経平均株価は反発! 年初来高値を更新し、2022年1月5日以来、約1年4カ月ぶりの水準で取引を終えた。8日の米国市場は高安まちまち。NYダウは小幅に反落する一方、ハイテク株が多いナスダック総合指数は小幅に続伸した。今日の東京市場は、米ハイテク株高が支えとなり、半導体株の一部などが買われた。昨日の取引終了後、2024年3月期の大幅な増益予想を発表したJFEホールディングスが+14.51%の大幅高となるなど、好決算銘柄も物色され、相場を押し上げた。決算発表とともに株主還元策の強化も打ち出した川崎汽船も+9.26%と急伸した。
今日は大手総合商社の決算発表が集中した。日本郵船や任天堂の決算発表と合わせて注目株コーナーで速報する。明日以降も国内主要企業の決算発表が相次ぐ。明日は取引時間中の13時55分に予定されているトヨタ自動車の決算発表に要注目だ。
【日経平均】29242.82円↑↑(+292.94円)
【マザーズ指数】760.64↑(+5.53)
【NYダウ】33618.69ドル→(-55.69ドル、8日)
【ナスダック】12256.918→(+21.505、8日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
増配・自社株買い相次ぐ商社株! 郵船・任天堂も決算
今日、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハサウェイの投資先としても有名な大手商社の決算が相次いだ。関心が強い日本郵船や任天堂の決算発表と合わせて速報する。
日本郵船は正午に2023年3月期の決算を発表。2024年3月期の経常利益予想は前期比82.0%減の2000億円で、市場予想を下回った。決算発表を受け、前場は堅調に推移していた同社株価は一時下落に転じ、小幅高で取引を終えた。「配当性向30%」など3月発表の中期経営計画で掲げた株主還元方針に沿った内容だが、市場予想と比べると配当水準にやや物足りなさが感じられたかもしれない。業績上振れ余地があるかどうかが今後の焦点となりそうだ。
13時には伊藤忠商事が2023年3月期の決算を発表。2024年3月期の純利益予想は7800億円と市場予想を若干下回ったが、1株あたり年間配当予想は20円増配となる160円とした。なお、今期の利益計画は「保守的」としている。上げ幅を縮めていた同社株価は発表を受け、再度上昇した。14時には住友商事が2023年3月期決算を発表。2024年3月期の純利益予想は前期比15.1%減となったが、市場予想を上回ったほか、増配と自社株買いの実施も発表。発表後、同社の株価は上げ幅を拡大した。
取引終了後には15時に三菱商事が2023年3月期の決算を発表。2024年3月期の純利益予想は市場予想を若干上回る9200億円とし、1株あたりの年間配当予想を20円増配となる200円にした。3000億円を上限とする自社株買いの実施も発表した。15時半には任天堂が、2023年3月期の営業利益が従来予想(4800億円)を上回る5043億円になったと発表。2024年3月期の営業利益予想は市場予想を若干上回った。明日の株価反応に注目したい。
■伊藤忠商事株価チャート/日足・6カ月
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【3】火曜連載「ザイアナリスト海老澤界『週イチ!投信ランキング』」
新NISA「成長投資枠」対象は? 人気ファンドを確認
2024年に始まる新しいNISA(少額投資非課税制度)の成長投資枠に適合した投資信託の絞り込みが水面下で進んでいる。金融庁のウェブサイトによると、同枠の対象商品は「信託期間20年未満、高レバレッジ型および毎月分配型の投資信託を除外」とある。「eMaxis Slim」シリーズなど人気のインデックス型の多くは、この条件を満たしているため、今回はインデックス型以外の4月末時点の残高上位を確認してみたい。
まずは信託期間。来年初めの時点で20年以上の運用期間が必要となる。つまり償還予定日は2044年1月以降もしくは無期限でないといけないため「未来の世界」シリーズなど条件を満たしてないものも多い。ただ、多くは償還予定日の延長もしくは無期限化で対応するとみられる。受益者にとってデメリットがなく、変更のハードルが低いためだ。
一方「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース」といった人気の毎月分配型はほぼ確実に対象外となる。非毎月分配型への変更もできなくはないが、商品設計の根幹にかかわる重大な約款変更となるため、受益者の3分の2以上の賛成を得る必要がある。多くの運用会社は隔月分配型の新規設定などで対応してくるだろう。
現在の金融庁ウェブサイトでは高レバレッジ型を除外するとされているが、関係者によるとデリバティブの活用についてはさらに厳しい制限を課すことも検討されているようだ。高レバレッジではなくても、先物などの活用を排除していないタイプは多い。対象は想定以上に少なくなるかもしれない。一部で批判もある今回の絞り込みだが、数の多さが指摘されてきた公募投資信託の淘汰のきっかけにはなりそうだ。成長投資枠対象は、運用会社の自己申告をもとに、投資信託協会のウェブサイト上で公表される。
海老澤 界
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
横浜国大経済卒。産業専門紙記者を経て格付投資情報センター(R&I)にて年金・投信関連ニューズレター記者、日本経済新聞記者(出向)、ファンドアナリストを務めたのち、現職。日本証券アナリスト協会認定アナリスト。
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