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【1】今日の株式相場早わかり！
反発、米雇用の強さから米金利上昇で円安に
日経平均株価は反発！ 7日の米国市場では主要株価指数がそろって下落した。5月の雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比＋27.2万人と、市場予想（＋18～19万人）を大幅に上回った。平均時給の伸びも加速し、利下げ開始予想の後ずれとともに、幅広い年限で金利が急伸（債券価格は下落）した。一方、米金利上昇により円相場が一時1ドル＝157円台まで下落。週明けの日経平均株価は小幅高からスタートすると、円安を好感して上げ幅を広げる展開となり、3万9000円台を回復して取引を終えた。今週の米連邦公開市場委員会（FOMC）や日銀の金融政策決定会合を前に、東証プライムの売買代金は今年最低となった。
売買代金上位はディスコなどを除き堅調。レーザーテックが続伸したほか、傘下の日立エナジーが追加投資を発表した日立製作所の上昇も目立った。今晩の米国ではアップルが開発者会議を開催（14日まで）。AI（人工知能）に関する発表が注目されている。その他の今週の予定はコラムコーナーで確認しよう。
【日経平均】39038.16円↑（+354.23円）
【グロース250】625.78↑（+4.14）
【NYダウ】38798.99ドル↓（-87.18ドル、7日）
【ナスダック】17133.126↓（-39.995、7日）
■日経平均株価チャート／日足・6カ月
（出典：SBI証券公式サイト）※画像をタップで最新データに飛びます
【2】今日の注目株！
6月優待はマックやカゴメ、すかいらーくなど多彩！
今日は6月に実施される人気の株主優待を確認しよう。6月に決算期末または中間期末を迎える企業の優待は多く、人気どころの定番である外食や食品以外にも日用品、レジャーなど幅広く紹介したい。
人気ランキングの常連である日本マクドナルドホールディングスだが、継続保有の条件を段階的に追加。今回は半年以上、次回以降は1年以上となる。人気どころではカゴメも2019年から半年以上の継続保有を条件としている。中長期的に継続保有してくれる株主を増やすため、近年はこうした優待条件を設ける企業も多いため注意しよう。マクドナルドは1～3月期まで34四半期連続で既存店増収を達成中。カゴメはトマトなどの原材料の価格高騰が気になるが、値上げや需要喚起策が奏功し、2024年12月期の出足は好調だ。この機会に保有を検討するのも一案だろう。
外食では「ガスト」のすかいらーくホールディングスや「ロイヤルホスト」のロイヤルホールディングスといった、使い勝手の良いファミレス各社も人気が高い。物語コーポレーションは焼肉店「焼肉きんぐ」が躍進し、人気上位に散見されるようになった。製品詰め合わせでは、江崎グリコがビスケットやチョコ菓子など、アース製薬が洗口液や入浴剤などのようだ。ディスカウント店「ドン・キホーテ」やスーパー「ユニー」をよく利用するならパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス、アクティブな投資家なら複合エンタメ施設のラウンドワンも有用だろう。パンパシHDはアナリストらからの高評価と、株価の上昇トレンドを維持していて安心感がある。
なお、権利確定日が6月末の株主優待の権利付き最終売買日は26日となる。
（ザイ優待アナリスト 小林大純）
■カゴメ株価チャート／日足・6カ月
（出典：SBI証券公式サイト）※画像をタップで最新データに飛びます
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【3】月曜連載「ザイアナリスト仲村幸浩『今週の焦点』」
金融政策決定会合とFOMC、CPIなど注目材料多数
先週の日経平均株価は＋196.03円（＋0.51％）。米国では物価や雇用関連の指標の鈍化を受けてインフレ懸念が緩和。ナスダック総合指数やS＆P500指数が最高値を更新する場面もあった。一方、景気後退懸念が強まり、金利が低下する中でも株価には上値の重さも見られ、日経平均株価は膠着感の強い動きが続いた。
今週、米国では連邦公開市場委員会（FOMC）が開催され、利下げは見送られるだろう。四半期に一度公表される政策金利見通しでは、年内の利下げ回数がこれまでの3回から引き下げられる公算が大きい。ただ、これは概ね織り込み済みで、1回と極端に少ない回数への引き下げでなければ影響は限定的だろう。5月の雇用統計は上振れたが、雇用関連の指標は総じて軟化傾向にあり、連邦準備理事会（FRB）からのメッセージが過度にタカ派的になる可能性は低い。また、12日（水）には5月の消費者物価指数（CPI）が発表される。5月の間、CPIへの寄与度の大きいガソリン価格は低下しているため、インフレ懸念を緩和させる結果となることが期待される。
国内では週末にかけて日銀の金融政策決定会合が開催予定。過度な円安を招かないよう、事前の観測報道の通り、国債買い入れの減額が決定される可能性があるが、これは概ね織り込み済み。一方、内需主導の持続的なインフレへの移行の確信が得られていない中、金利急騰を避けるため、日銀からの政策メッセージはバランスの取れたものになりそうだ。
今週末は先物・オプション6月物の特別清算指数算出（メジャーSQ）に当たり、需給面ではやや荒れやすい傾向がある。短期的に相場のボラティリティー（変動率）の高まりに注意したいが、週末にかけてはイベント消化に伴う安心感から株式市場は強含みとなる可能性に期待したい。
仲村幸浩
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
立教大学経済学部卒業。日本証券アナリスト協会認定アナリスト（CMA）。証券会社や金融情報サービス会社を経て2023年10月より現職。マーケットアナリストとして各種メディアで活動中。
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