【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 39,935.07 △81.20 (7/25)
NASDAQ: 17,181.73 ▼160.69 (7/25)
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は米GDPが市場予想上回り景気懸念が後退したことで景気敏感株を中心に買いが入り3日ぶりに反発となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数はハイテク株への売りが続いたことで3日続落となりました。25ドル安でスタートしたダウ平均は直ぐにプラスに転じると上げ幅を広げ昼過ぎに584ドル高まで上昇しましたが、その後伸び悩むと大きく上げ幅を縮め結局81ドル高の39,935ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が27ポイント安の5,399ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も160ポイント安の17,181ポイントとなっています。
2.経済指標等
4-6月期の米実質GDP速報値は年率換算で前期比2.8%増となり市場予想を上回りました。先週一週間の米新規失業保険申請件数も前週比1万件減の23万5000件となり市場予想以上に改善しました。一方で6月の米耐久財受注額は前月比6.6%減となり市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、コミュニケーション・サービスが2%近く下落したほか、情報技術も1%以上下げています。一方でエネルギーや資本財・サービスなどの4業種が上げ、エネルギーは1%を超える上昇となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では市場予想を上回る決算を発表したIBM[IBM]が4%を超える上昇となったほか、セールスフォース[CRM]とキャタピラー[CAT]、ボーイング[BA]、ジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]も2%以上上げています。一方で決算を発表したハネウェル・インターナショナル[HON]が通期の1株利益の見通しを下方修正したことから5%を超える下落となり、マイクロソフト[MSFT]も2%以上下げました。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体株の下げが目立ちウエスタン・デジタル[WDC]が7%を超える下落となり、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]も4%以上下げました。クアルコム[QCOM]も3%を上回る下落となり、マイクロン・テクノロジー[MU]も2%以上下げています。主力ハイテク株ではグーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]は3%余り下落しましたが、テスラ[TSLA]は買い戻しが入り2%近く上げています。
5.為替・金利等
長期金利は前日比0.04%低い4.24%となりました。ドル円は円安に振れ153円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米ハイテク株安を受けて軟調なスタートが予想されます。こうしたなか昨日に大きく下げた日経平均が下げ渋り、自律反発の動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)
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