東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は、反落となりました。前週末の米国市場において、主要指数が軒並み下げた流れを引き継ぎ、日本市場も軟調に推移しました。383円安の38,259円で取引を開始した日経平均は、寄付き後早々に492円安、本日の安値である38,150円をつけました。その後はドル円相場が円安基調で推移したこともあり、下げ渋る展開となりました。10時過ぎには、94円安まで下げ幅を縮小するも、以降は買いが続かず前場は、そのまま299円安の38,343円で取引を終えました。後場も同様に軟調に推移し、大きな買い材料がない中で最終的には422円安の38,220円で取引を終えました。新興市場では、東証グロース250指数が反落となりました。
2.個別銘柄等
良品計画(7453)が一時207.5円(7.5%)高の2,992.5円をつけ、年初来高値を更新する場面が見られました。15日に次期社長による経営方針説明会が開催され、年平均10%以上の利益成長を目指すといった方針が高評価につながりました。
米国医薬品セクターの下落を引き継ぎ、日本市場でも医薬品株が売られました。中外製薬(4519)は714円安(10.0%)安の6,427円、エーザイ(4523)は一時257円(5.1%)安の4,772円、大塚ホールディングス(4578)は一時405円(4.4%)安の8,723円をつけました。米厚生長官にワクチン懐疑派のケネディ氏が起用されるといった報道が同セクターの株安につながりました。
日東紡績(3110)が190円(3.4%)高の5,750円となりました。国内証券が投資判断を引き上げたことで買いを集めました。
一方、製造アウトソーシングを担うUTグループは(2146)は国内証券による投資判断の引き下げにより一時、105円(5.1%)安の1,942円をつけ年初来安値を更新しました。
ジョイフル本田(3191)は一時240円(12.1%)安の1,743円をつけ年初来安値を更新しました。株式売り出しを発表したことにより、株式需給の悪化を懸念した売りが膨らみました。
その他の銘柄では、エヌビディア[NVDA]の出荷動向懸念が報じられたことで半導体関連銘柄が軒並み下落しました。東京エレクトロン(8035)は1.6%安で、1銘柄で日経平均を35円押し下げました。またレーザーテック(6920)は一時4.9%安となり年初来安値を更新し、ソシオネクスト(6526)は2.8%安と総じて軟調に推移しました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は1.1%の反落となりました。節目の38,000円は割り込まないものの、主だった買い材料もなく過半数である132銘柄が下落となりました。20日のエヌビディアの決算発表を前に、半導体関連銘柄は買い向かいづらい展開が予想され、明日は一旦様子見となる可能性が高いと考えられます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
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