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日経平均株価は大幅に下落し、米大統領選後に
「トランプ・トレード」で上昇した分が帳消しに!
今週の(11月11〜15日)の日経平均株価は下落し、最終的に先週末と比べて857.46円(2.17%)円安い3万8642.91円で終えました。
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前週末の米国市場でトランプ次期政権への期待感から主要株価指数が上昇した流れを受け、週明け11月11日の日経平均株価は続伸して始まりました。しかし、米国時間の11日、トランプ次期米大統領が外交トップの国務長官に対中強硬派を起用する見通しであることが伝わったことから、米中関係の緊張感の高まりを警戒され、半導体株が下落する流れとなりました。
翌11月12日の日経平均株価は、4万円近くで上値の重さが意識され、3万9866.72円を高値に下落の勢いが強まりました。
11月13日は欧州中央銀行(ECB)当局者らが「トランプ次期政権による保護主義政策が世界経済の成長を阻害する恐れがある」と警告したことなどから欧州株が下落。日経平均株価も650円を超える下落となり、節目の3万9000円を割り込みました。11月14日も売り優勢の相場展開となり、米大統領選後の「トランプ・トレード」で上昇した分を帳消しにしました。
週末11月15日は、これまで「トランプ・トレード」で売られていた半導体株の一角が買い戻され、日経平均株価が4日ぶりに反発。しかし、3万9000円付近で戻りの鈍さが意識される展開となりました。
来週の日本市場では、11/20発表のエヌビディアの決算が良好なら
足元で下落していた半導体株に押し目買いが入る可能性が!
【来週の日経平均株価の想定レンジ】
3万8000 ~ 3万9500円
来週(11月18〜22日)の日経平均株価は、11月20日に発表予定のエヌビディア(NVDA)の決算に投資家の関心が集まるでしょう。今週は米中関係の緊張を警戒した動きから半導体株の一角が下落しましたがが、エヌビディアの決算が良好な内容であれば押し目買いが入りやすいと考えられます。また、11月14日で決算発表シーズンが一巡したので、改めて決算内容を材料視した動きが意識されやすく、全体としてはリバウンドを想定した底堅さが見られそうです。
「トランプ・トレード」は一巡した感がありますが、これまでの値動きはあくまで大統領選後の初動に対する反応でしかありません。今後、トランプ次期政権の政策が伝わるにつれ、関連するセクターや銘柄への反応が出やすいでしょう。
テクニカル面では、日経平均株価は200日移動平均線が下値支持線として意識されており、もし同線を割り込む局面になれば、3万8000円辺りで推移する75日移動平均線が下値支持線として意識されると考えられます。逆にリバウンドの流れとなり、3万9000円辺りの25日移動平均線をとらえてくるようだと、3万9500円辺りが目先のターゲットになりそうです。
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【今週の値上がり率・値下がり率・出来高ランキング】
フィスコ(3807)が+57.14%で値上がり率トップ!
ここからは、今週、値動きが目立った個別銘柄を見ていきましょう。
今週の値上がり率ランキングのトップはフィスコ(3807)でした。トランプ次期政権の規制緩和策への期待を背景にビットコイン価格の上昇が続くなか、仮想通貨(暗号資産)関連の低位材料株の一角として個人投資家の資金が集中し、ストップ高を交えての上昇となりました。
値上がり率2位の青山商事(8219)は11月12日、2025年3月期通期の連結営業利益予想を従来の130億円から138億円に上方修正すると発表。併せて期末配当予想を31円から97円(前期末は65円)に増額修正し、年間配当を61円から127円(前期は65円)とすることを発表しました。さらに、50万株(発行済株式総数に対する割合は2.98%)、30億円を上限とした自己株取得枠を設定すると発表したことなどが材料視されました。
【※関連記事はこちら】
⇒青山商事(8219)、4期連続の「増配」を発表して、配当利回り9.5%に! 年間配当は3年で15倍に急増、2025年3月期は前期比62円増の「1株あたり127円」に
値上がり率3位はI-PEX(6640)。11月7日にUDONがマネジメント・バイアウト(MBO)の一環として、I-PEXに対して株式公開買い付け(TOB)を行うと発表。TOBの買付価格は1株につき2950円で、これにサヤ寄せする形で上昇しました。
一方、今週の値下がり率ランキングの1位はSapeet(269A)でした。10月29日に新規上場したばかりの銘柄ですが、上場後は連日強い値動きを見せ、11日8日には8460円まで急伸。しかし、同日に一転して急落したことで、今週は換金売りの流れが続きました。
値下がり率2位のサンウェルズ(9229)は、11月13日に半期報告書の提出期限延長に関する承認申請書を提出との発表したことが嫌気されました。不正に診療報酬請求をしていたとの指摘を受け、特別調査委員会を設置して調査を行っていましたが、さらなる深掘り調査を実施する必要が出てきたようです。
■今週の値上がり率 トップ5 | ||
順位 | 先週末比(%) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
1 | +57.14 | フィスコ(東G・3807) |
2 | +51.69 | 青山商事(東P・8219) |
3 | +47.27 | I-PEX(東P・6640) |
4 | +46.12 | kubell(東G・4448) |
5 | +44.31 | 西本Wismettacホールディングス(東P・9260) |
■今週の値下がり率 ワースト5 | ||
順位 | 先週末比(%) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
1 | −39.39 | Sapeet(東G・269A) |
2 | −36.77 | サンウェルズ(東P・9229) |
3 | −36.27 | フロンティア・マネジメント(東P・7038) |
4 | −35.54 | アンビスホールディングス(東P・7071) |
5 | −34.31 | Biedman(東G・7063) |
■今週の出来高 トップ5 | ||
順位 | 出来高(株) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
1 | 1,210,381,300 | ジャパンディスプレイ(東P・6740) |
2 | 830,168,800 | NTT(東P・9432) |
3 | 652,114,100 | ランド(東S・8918) |
4 | 627,984,700 | 日産自動車(東P・7201) |
5 | 556,348,400 | 大黒屋ホールディングス(東S・6993) |
【来週の主要イベント】
米独欧のPMI、エヌビディアの決算、ガーデンのIPO(新規上場)に注目!
来週は以下のようなイベントが予定されています。
<11月18日(月)>
◆9月機械受注
◆欧9月貿易収支
◆米11月NAHB住宅市場指数
<11月19日(火)>
◆決算:東京海上ホールディングス(8766)
◆欧10月消費者物価指数(HICP)改定値
◆米10月住宅着工件数
◆米10月建設許可件数
<11月20日(水)>
◆10月貿易統計
◆独10月生産者物価指数(PPI)
◆英10月消費者物価指数(CPI)
◆英10月小売物価指数(RPI)
◆欧9月建設支出
◆米MBA住宅ローン申請指数
◆決算:エヌビディア(NVDA)、ターゲット(TGT)
<11月21日(木)>
◆米11月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
◆米10月景気先行指標総合指数
◆米10月中古住宅販売件数
◆決算:ワーナー・ミュージック・グループ(WMG)
<11月22日(金)>
◆ガーデン(274A)スタンダード上場
◆10月全国消費者物価指数(CPI)
◆英10月小売売上高
◆独7-9月期国内総生産(GDP)改定値
◆独11月製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値
◆独11月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値
◆欧11月製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値
◆欧11月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値
◆米11月製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値
◆米11月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値
◆米11月総合購買担当者景気指数(PMI)速報値
◆米11月ミシガン大学消費者態度指数 確報値
【来週の注目銘柄】
「フォスター電機」「オプティム」「日本アビオニクス」
の3銘柄をピックアップ!
来週、注目したい銘柄は、この3つです。
フォスター電機(2024年11月15日時点) | ||||
業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
電気機器 | 東P・6794 | 1811円 | 11.5倍 | 0.68倍 |
直近で急落したものの、調整一巡から再上昇を狙うスタンスで スピーカーやヘッドホンなど音響機器のOEM生産を手掛けています。11月11日に2025年3月期の業績予想の修正を発表。営業利益を55億円から65億円に上方修正しました。車載ビジネスに関しては、世界的に自動車販売が伸び悩むなか、パートナー戦略によるターゲット顧客へのスピーカー販売が堅調に推移。また、中国において一部の自動車メーカー向けのスピーカー販売が好調とのことです。12日に株価が急落しましたが、これは9月につけた年初来高値に接近していたことから、いったん利益確定に向かったようです。ただし、下値支持線として意識される75日移動平均線まで一気に調整したことで、再上昇が期待できます。 |
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オプティム(2024年11月15日時点) | ||||
業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
情報・通信 | 東P・3694 | 630円 | 86.7倍 | 4.53倍 |
「X-Techサービス」を中心にストック売上が順調に成長 セキュリティや医療、農業、建築・土木などさまざまな分野におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)事業を手掛けています。11月14日に発表した2025年3月期・第2四半期の業績は、売上高が前年同期比3%増の45億1700万円、営業利益が同4.1%増の7億9400万円でした。圧倒的なシェアを持つ「モバイルマネジメントサービス」のほか、「X-Tech(クロステック)サービス」を中心にストック売上が順調に成長しています。11月4日には、医師・看護師の文章作成業務を生成AIで支援するサービス「OPTiM AI ホスピタル」の販売を開始しました。株価は、3月6日につけた高値1238円をピークに調整の流れとなり、足元では600円を挟んだボトム圏での推移が続いています。しかし、直近で上値抵抗線として意識されていた13週移動平均線をクリアし、26週移動平均線の突破を試す動きを見せていることから、ボトム圏から上昇トレンドへの転換に期待したいところです。 |
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日本アビオニクス(2024年11月15日時点) | ||||
業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
電気機器 | 東S・6946 | 2620円 | 21.2倍 | 3.11倍 |
トランプ政権と石破政権によって日米の防衛費が増加するとの思惑から要注目 護衛艦・潜水艦向けの情報表示装置や陸上での指揮・射撃統制装置の管制装置など、陸・海・空の各自衛隊向け製品が主力。また、産業向け接合機器や赤外線サーモグラフィなどを手掛けています。トランプ次期政権において日米で防衛費が増えるとの思惑が高まっています。また、石破首相は11月9日、自衛隊の発足70周年を記念する「観閲式」で訓示し、防衛力の抜本的な強化に向けた取り組みを進めていく考えを強調しました。株価は、200日移動平均線を下値支持線としたリバウンドから25日・75日移動平均線を突破しており、10月2日の高値2987円が意識されます。 【※関連記事はこちら!】 ⇒「次期戦闘機」の関連銘柄を解説! 英・伊との「次期戦闘機」の共同開発や、第三国への武器輸出の解禁で株価上昇が期待できる「イーグル工業」などの6銘柄を紹介! |
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【※今週のピックアップ記事!】
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⇒「量子コンピュータ」関連銘柄を解説! 米中を中心に世界各国が巨額の公的資金を投入する「量子コンピュータ」分野で、新技術を開発したNECなど6銘柄を紹介!
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