元フィデリティ投信トップアナリストで、米国・シアトルからザイ投資戦略メルマガ「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」で情報配信をしているポール・サイさんが、東京MX2で毎週月曜~金曜22時から放送されている、「WORLD MARKETZ」にゲスト出演した。

スポーツベッティングは6%の人しか儲からず、うまい人は賭け方を制限される
番組は、現在開催中のサッカーワールドカップで、ポールさんが在住するシアトルも会場になることをアシスタントの新宮志保さんが紹介するところから始まった。
アメリカで盛んなスポーツベッティング(賭け)をポールさんもやるのかと新宮さんが聞くと、「私はやらない」とポールさん。
統計によると、スポーツベッティングは6%の人しか儲からず、うまい人はベッティングできないよう制限されたり、ベッティングのサイズを減らされるとのこと。
番組MCの渡部一実さんが、ポリーマーケットでワールドカップ優勝国はフランス、アルゼンチン、スペイン、イングランドと予想されているが、うまい人は制限されるから予想も当てにならないんですか?とポールさんに質問した。
ポリーマーケットで制限はないものの、別の問題があったそう。インフルエンサーが大儲けする動画をポリーマーケットがお金を払って作ったものの、シミュレーションの結果が使われたという不祥事があったようだ。
当然のことながら、ポールさんはポリーマーケットやスポーツベッティングより、株式投資のほうがまともだと考えている。なぜまともと言えるのか、詳細は以下の関連記事をご覧いただきたい。
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株と会社は別で考える必要。スペースXは革新的で人類に貢献する素晴らしい会社だが、135ドルのIPO価格でも相当割高
続いて、株式市場の話題に。
ポールさんは2週間前の番組出演で、スペースXのIPOには乗らないと言っており、135ドルのIPO価格から225ドルまでロケットのように発射した後、切り離された燃料のように急降下したことをどう見ているか、渡部さんが質問した。
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スペースX 4時間足 (出所:TradingView)
スペースXはバリュエーションが非常に高く、PSR(株価売上高倍率)が100倍ほどで、夢や成長を相当期待されているとポールさん。最初に投機的なお金が入って上がり、すぐに転売されて下がったという見方でいいようだ。
渡部さんが続けて、スペースXがIPO直後に、プログラミング用AIを手掛ける新興企業「カーソル(Cursor)」を買収した話を切り返すと、ある意味一種のアービトラージだとポールさんは答えた。
株式の発行は会社がお金を調達する方法の1つで、イーロン・マスクは夢を売って株式市場から安くお金を調達し、カーソルのような堅実な会社を買収すれば、株価の下支えになるとのこと。
夢を売って株価を高くして夢を実現するというループを逆に言えば、株価が暴落すると夢は潰れてしまうということ。ただ、スペースXはそこまでは行っておらず、135ドルのIPO価格を下回れば、買い圧力も出てくるようだ。
数字を冷静に見るポールさんはスペースXを買っていなくて正解だけれど、さらに大きな夢や実際のビジネスが見え始めたら買うのか、それとも夢にはお金を出さないのか、渡部さんが質問した。
すると、ポールさんは「株と会社は別で考える必要がある」と話し始めた。スペースXは革新的なことを次々とやり、人類にとって重要な役割を果たしているし、未開拓市場を開拓してどんどん進化する素晴らしい会社だと考えているそう。
ただ、IPO価格の135ドルでも相当割高で投機的な範囲に入るため、どちらかといえばセンチメントを読みながら短期売買する方が向いている銘柄のようだ。
ウォーシュ新FRB議長は利上げ路線。アメリカに住んでいてインフレを感じる
続いてはマクロ経済の話に。
ウォーシュ新FRB議長が就任し、インフレを退治する利上げ路線のようになっているけれど、ポールさんは現地でインフレを感じるのか、渡部さんが投げかけた。
全体的に物価が上がり、インフレっぽいとポールさん。イラン戦争はある程度落ち着いたものの、ホルムズ海峡の問題で値上がりした時に買ったガソリン在庫が残っているため、ガソリン価格が下がらないようだ。
また、ポールさんが加入しているプライベートクラブのパネルディスカッションに参加した際、シアトルの有望なレストラン4つのオーナーが、レストラン業界の現状を参加者に伝えたそう。そこでの1つの結論は、シアトルはレストラン経営がしづらいことだった。
アメリカの全国平均給与は約6万ドル、日本円で1000万円ぐらいだけれど、その給料で豊かに暮らしていける実感はないようだ。シアトルの一軒家は平均100万ドルで、6万ドルの給与の人が余裕のある生活は送れず、外食すると30~40ドルかかるため、レストランに行く人は少ないそう。
一方で、米ドル/円が160円を突破し、日本の物価が安いうえにクオリティーも高く感じることから、観光客でもインバウンドでも日本に来たがる人が多いようだ。
原油が下落。バーベル戦略でエネルギー株を保有していない人にはチャンスかも
最後は、ポールさんがかねてより進めているテクノロジー株とエネルギー株を同時に保有するバーベル戦略の話題に。
イラン戦争が終わろうとしており、WTI原油先物が70ドルを割ったりしているけれど、原油のポートフォリオについてどう考えているのか、渡部さんが質問した。
原油は下がるとポートフォリオの微調整はするけれど、原油会社は利益を上げ続けるため、長期的に保有することに変わりはないそう。バーベル戦略をやろうとしていて、まだ保有していない人にとってはエネルギー株を買うチャンスかもしれないとのことだった。
ここまで、6月24日(水)に放送された「WORLD MARKETZ」の模様をお伝えした。
記事冒頭で触れたとおり、ポールさんが情報配信しているザイ投資戦略メルマガ「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」は登録後、10日間は無料だ。米国株投資をしてみたい、すでにしているけどもっと現地からの情報が欲しい、ポールさんが推奨する個別銘柄やポートフォリオ(直近2年半で140%上昇)を見てみたいという人は、こちらをぜひ登録してみてほしい。
●ポール・サイ ストラテジスト。外資系資産運用会社・フィデリティ投信にて株式アナリストとして活躍。上海オフィスの立ち上げ、中国株調査部長、日本株調査部長として株式調査を12年以上携わった後、2017年に独立。40代でFIREし、現在は、不動産投資と米国株式を中心に運用。UCLA機械工学部卒、カーネギーメロン大学MBA修了。台湾系アメリカ人、中国語、英語、日本語堪能。著書『台湾系アメリカ人が教える米国株で一生安心のお金をつくる方法』を発売中。





















