人気が高い「毎月分配投資信託」の最新事情と人気投信のリスクの見極め方を紹介!
最近、これまで人気だった海外リート型の投資信託が凋落し、他の投資信託への乗り換えが進んでいるというが、「人気があるもの=安定分配の投資信託」というわけではないため、乗り換える際も注意が必要だ。そこで、ダイヤモンド・ザイでは、「安定分配の投信12本」特集の中で、プロが教える「減配のリスクが低い毎月分配型投資信託」を紹介している。ここではダイヤモンド・ザイの中から最新の毎月分配型投資信託の事情と、人気の投資信託のリスクをチェックする方法を併せて紹介しよう!
減配の続くリート型は人気ダウン!乗り換え先に選ばれたのは…
「フィデリティ・USリート・ファンドB」「ゼウス」「ラサール・グローバルREIT」……2016年末から海外リートの人気投資信託が相次いで減配、2017年1~3月の3ヵ月間で、先の3本だけで純資産は5400億円も減った。
こうした資金は、「LM・オーストラリア高配当株ファンド」など、豪州株を投資対象とする投資信託や、ブラジルレアルなどの通貨選択型投資信託などに流れた。特に「LM・オーストラリア高配当株ファンド」には、2017年1~3月だけで先の5400億円の34%超に当たる1860億円が流入した。
資金が流入した投資信託は、1万口当たりの毎月の分配金が200円とか150円といった高い金額を出しているものが多い。「LM・オーストラリア高配当株ファンド」は200円だ。多くの投資家が、高い分配金を求めて海外リート型から乗り換えた図式がみえる。だが、乗り換えた先の分配金の水準は今後も続くのかといえば、実は非常に心もとないのが実情だ。
ダイヤモンド・ザイ7月号では、人気が高い30本の毎月分配型投資信託について、対基準価額の「分配金率(実際の分配金÷基準価額、見かけ上の利回りを示す)」と、「利子・配当収入の利回り(投資対象となる資産が生み出す安定的な利回り。以下、利子・配当利回り)」を比べられる一覧表を作成した。
「分配金率」と「利子・配当利回り」の差が大きいほど、元本の払い戻しや為替差益などに頼って高い分配金を維持している。「ゼウス」などの海外リート型は、減配しても分配金率と利子・配当利回りの差は依然20%以上もある。最近人気の「LM・オーストラリア高配当株ファンド」も、実は15%超と高い。
30本のうち10%以上差がついている投資信託は17本もあり、基準価額を維持するには、この差を値上がり益で埋めねばならず、かなり無理がある。「無理度」が高い投資信託は、減配するリスクも高いといえるのだ。
ダイヤモンド・ザイ7月号では、「無理度」が低い「安定分配」が可能な毎月分配型投資信託を「グローバル債券型」「新興国債券型」「ハイ・イールド債券型」の3つのジャンルで4銘柄ずつセレクトしている。見かけの利回りにダマされることなく、「安定分配」が期待できる投資信託に投資しよう!
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