超成長株投資で資産10倍計画!

ESGを理解し、次の成長株を探せ!日本でも普及が進む環境配慮型住宅「ZEH」。高断熱化、蓄電池やキャパシタなどの技術に注目山本潤の超成長株投資の真髄 第102回

2021年2月24日公開(2022年3月29日更新)
山本 潤
facebook-share
x-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事

 光熱費が安く、CO2排出抑制につながるZEH

 今回もESG投資の必要性を考えます。ESGのEはエンバイロンメント(環境)、Sはソーシャル(社会)、Gはガバナンス(企業統治)です。前回のコラムに続き、Eを取り上げます。テーマは「住宅」です。

 近年、大手住宅メーカーの販売の主流を占めるのは、光熱費を安く抑えられるZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)です。「ゼッチ」と呼ばれるZEHとは、断熱性能の大幅な向上と、太陽光発電に蓄電池やエネファームなどを組み合わせて、一次エネルギー消費量の収支ゼロを目指す住宅です。

 例えば、積水ハウス(1928)が手がける環境配慮型住宅「グリーンファースト ゼロ」の販売比率は、新築戸建ての87%(2019年度)を占めます。高い性能を誇るZEHの価格は通常の住宅と比べて約500万円高いにもかかわらず、売れている理由は長期の光熱費を考えると得だからです。光熱費は30年間で750万円、50年間で1000万円を超えると言われており、長期で元を取る考え方は長期投資と同様です。

住宅の断熱性能向上の取り組みが遅れる日本

 問題は、環境配慮型住宅の普及は大手では進んでいるものの、多くの日本人は断熱性能の低い家に住んでいることです。1970年代以降、社会問題となった「公害」を克服した日本は環境先進国だと思っていました。しかし、こと住宅となると先進国とは言えないのが現実です。

 特に遅れているのが「高断熱化」への取り組みです。世界において高断熱住宅はCO2削減の切り札との認識で、過去20年間、世界は低断熱の住宅を排除してきました。一方、日本の住宅メーカーの多くは安値競争に走り、断熱性能の向上に真剣に取り組んできませんでした。私たち消費者にも責任の一端はあります。長期収支で見れば光熱費が浮くにもかかわらず、少しでも安く購入しようと低断熱の住宅を購入してきたからです。

 私は日本の住宅に対するの長期のありように深刻な危機感を抱いています。例えば、相続税対策のために農地を売却し、そこに「高放熱」なワンルームアパートを建築し、賃貸で提供することが全国津々浦々で行われています。都心では10~20平米、地方でも30~40平米と狭く、中には手抜き工事の違法建築もあって社会問題化しています。

 そうしたワンルームアパートには、新興国などから押し寄せた海外研修生も多く暮らしています。低賃金で長時間労働を強いられ、ウサギ小屋のような住宅に住まわされている海外研修生が抱く日本へのイメージは悪くなるでしょう。ESG投資の基本は「誰も置き去りにしない」こと。それに従うなら、こうした劣悪な労働環境で働かせたり、住宅を提供したりする企業に投資すべきではないと思います。

断熱性能の向上を妨げる「諸悪の根源」とは?

 2016年に政府が定めた省エネ基準は欧州と比べて6倍程度緩い基準で「規制」とは程遠い印象です。これではいけないと有識者が集まり「HEAT20」という基準を策定。G1とG2というグレードを設け、G2を省エネで最高の断熱基準に定めましたが、それでも世界各国の基準より緩いのです。

 断熱性能を示す「U値」は、単位温度差を平米当たりの逃げる熱量で測ったものです。断熱対策で大事なのが窓です。なぜなら、窓からの熱損失が住居全体の熱損失の半分を占めるからです。その窓からの熱損失で「諸悪の根源」と言われているのがアルミサッシの窓枠です。アルミサッシを使っている国は世界で日本ぐらいです。日本ではアルミサッシの窓枠と一重の窓ガラスがスタンダードですが、U値は6です。ドイツの最低基準はU値1.3、フィンランドは1.0、韓国や中国は1.7程度で、日本のU値は世界の常識からかけ離れているのです。

 日本における最高性能は二重ガラスにアルゴンガスを充填した「Low-E複層ガラス」ですが、サッシにアルミを使っては元も子もありません。アルミは熱伝導率の高い物質です。熱交換器のフィンに使用されているぐらいですから、暖房したらすぐ放熱し、冷房したらすぐ熱が入り込みます。例えば、冬の寒い朝に結露が生じたり、水浸しでカビが生えたりするのも、アルミサッシが熱交換して除湿の役割をしているからです。

 断熱性能を高めるには、窓枠を樹脂に変えるだけで大きな効果があります。樹脂の中には経年劣化を防ぐための表面コーティングが施されています。アルミと樹脂の熱伝導率は100倍以上違うので、これだけでも大きな効果が出ます。ハニカム・ブラインドを窓につけるだけでも高い性能が発揮できます。スクリーンを二重にして中に空気層を設けたもので、カーテン並みの価格で買える製品もありお薦めです。樹脂サッシとペアガラス、そしてハニカムブラインドを組み合わせるとUA値は1まで下がります。

EVや自然エネルギーの普及で注目を浴びる蓄電池とキャパシタ

 欧州でEVが広く普及している理由は、蓄電池を単体で買うより、EVを買う方が安いからです。日本も同様です。日産のリーフはEVですが、これを住宅で使う蓄電池とみなすと割安です。テスラのパワーウォールが日本でも販売開始され、蓄電池として極めて割安な部類です。日本でも太陽光発電と蓄電池の組み合わせで電力を賄い、電力会社と契約しない家庭も出てきたのです。

 理想は地域ごとにスマートグリッドを整備することです。小川で微風でもプカプカと浮かぶ低重心のマイクロ風力発電があり、街の至る所に太陽光発電パネルも設置され、エネルギーをコツコツ回収する発電が当たり前になるでしょう。その際に欠かせない技術がキャパシタです。キャパシタに微電力をコツコツと溜め込み、溜まったら蓄電池に流すという方式が当たり前になるでしょう。ヒートポンプも住宅の標準搭載となるでしょう。これは空気熱を回収するためのものですが、電気で温水にします。ガスの出番は少なくなり、割高なプロパンガスの需要は激減する可能性があります。

急騰した電気代が自然エネルギーの普及を加速?

 ZEHの衝撃は光熱費が安くなることだけではありません。灯油やガスを燃やさないため、地球温暖化抑制にも効果的です。EVで蓄電し、ガソリンは燃やさない。エコキュートでお湯を沸かし、ガスは燃やさない。灯油とプロパンは不要になる。これまで日本は光熱費が世界で最も高いのは致し方ないと思われてきましたが、官民一体となって、やる気になれば技術革新で安価になるでしょう。そのとき、日本の産業の国際競争力は高まるでしょう。人件費とインフラコストが高い条件が緩和されるからです。

 今年に入り電気代が急騰しました。スポット価格がkWh20円程度から200円程度まで高騰。電気代は遅れて家計に上乗せ請求されるため2月や3月の電気代は新電力中心に高騰しそうです。背景にあるのはLNG不足です。アジアのLNGスポット価格は1年前の10倍です。背景には石炭からLNG発電の急速なシフトです。LNGのCO2排出量は石炭の半分です。石炭火力を止めてLNGにシフトする動きが加速するでしょう。もちろん、発電コストがゼロに近い太陽光発電や風力発電も普及するはずです。

(DFR投資助言者 山本潤)

この連載は、10年で資産10倍を目指す個人のための資産運用メルマガ『山本潤の超成長株投資の真髄』で配信された内容の一部を抜粋・編集の上お送りしています。メルマガに登録すると、週2回のメルマガの他、無料期間終了後には会員専用ページでさらに詳しい銘柄分析や、資産10倍を目指すポートフォリオの提案と売買アドバイスもご覧いただけます。


ダイヤモンド・ザイ 2026年11月号好評発売中!
年200万円利用で高級ホテル宿泊券がもらえる!最強ゴールドカードを検証! ダイヤモンド・ZAi無料会員登録はコチラから 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
みずほ楽天カードの公式サイトはこちら! 三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の公式サイトはこちら! 三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の魅力を徹底解説!日本株の売買手数料が完全無料(0円)に! クレカ積立の還元率が業界トップクラスなのも魅力! 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
みずほ楽天カードの公式サイトはこちら! 三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の公式サイトはこちら! 三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の魅力を徹底解説!日本株の売買手数料が完全無料(0円)に! クレカ積立の還元率が業界トップクラスなのも魅力! 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

10年配当株
人気の株500&米国株
最新理論株価


11月号9月18日発売
定価1000円(税込)
楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[10年配当株/人気の株&米国株診断]
◎第1特集
ずっと高配当で安心して持てる!減配しない!
10年配当株ベスト50

●配当維持や増配年数で点数化!
10年配当度はこうして計算している!

●1位〜50位を一挙公開
1位:94点みずほリース/配当利回り3.75%
2位:93点全国保証/配当利回り3.84%
3位:93点ヒューリック/配当利回り3.78%

◎第2特集
「買い」「強気」の10万円株は123銘柄
[2026秋]人気の株500+Jリート14激辛診断

買い:丸井グループ、日本郵船、INPEX…など
強気:ヤマハ発動機、日本製鉄、コマツ…など
●旬の3大テーマ
過去最高業績/下落時に上昇/配当が増える
●5大ランキング
第1四半期高進捗/アナリストが強気/高配当
●2026年秋のイチオシ株
10万円株/高配当株/株主優待株7/Jリート
●気になる人気株
大型株393/新興株86/Jリート10

◎別冊付録[1]
買いの好決算株を探せ!増益割安株は1580銘柄
上場全3802社の最新理論株価
◎第3特集
AI株は明暗が分かれる!
[2026年10-12月]人気の米国株150診断

●買い時/有望な業種/AI株の今後を大予測
●スペースXは「買い」!GAFAM+α定点観測
●今買いの人気優良株9

●人気の132銘柄の買い売り診断
●番外編:「人気150銘柄」以外から厳選!
買いの高配当株8

◎第4特集
初心者危険!リスクもデカいが儲けもデカい!
ピリ辛レバレッジ型投信で攻めるワザ

●レバ型投信ってナニ!?
●レバ型投信に投資する心得

●米国株/日本株のレバ型を使いこなす億り人のワザ
●人気投信8本を徹底解剖

◎別冊付録[2]
iDeCo入門第3回「失敗しない受取り方」
●マンガで理解
出口戦略でおトク度に差がつく!控除枠内で受取ろう

●元本が2倍になる人続出!リアル体験記
●一括/年金/併給など受取り方のキホンとポイント
●繰下げ受給など年金を増やす3つのワザ

◎短期集中連載
株好きアイドル[ラフ×ラフ]高梨結VSザイ部員
スイングトレード株バトル第3回
「ボリンジャーバンド」を制する者がトレードを制す!
◎いつもの連載も充実!​
●ZAiのザイゼンがチャレンジ!目指せ!お金名人Vol.26「大きな病気をした時は?」
●17億円トレーダー・ジュンのFX成り上がり戦略Vol.21
「勢いのある上昇は押し目を狙って攻める」
●おカネの本音!VOL.51;高橋勅徳さん
「婚活だっておカネになる社会のスキマで見つけた好きなことで稼ぐ方法」
●株入門マンガ恋する株式相場!VOL.119
「ふたりの予測市場は波乱含み!?」
●マンガどこから来てどこへ行くのか日本国
「デジタル遺産相続にも注意!庶民ほど争いが多発!少額相続の落とし穴」
●人気毎月分配型100本の「分配金」速報データ!「本当の利回りのアップ・ダウンはまちまち!」
●ザイクラブ拡大版!1カ月で上がる株を当てろ!「ヤマハ発動機が市場予想を大幅に上回る好決算!」


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!


ザイクラブ・アンケートはこちら!

>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

「キャッシュレス決済」おすすめ比較 太田忠の日本株「中・小型株」アナリスト&ファンドマネジャーとして活躍。「勝つ」ための日本株ポートフォリオの作り方を提案する株式メルマガ&サロン

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報

ザイFX!のお役立ち情報

ダイヤモンドZAiオンラインαのお役立ち情報