業績上ブレ発表が多数！第3四半期決算発表の見方と注目の37銘柄を公開！

2015年3月期決算企業の第3四半期（3Q）決算発表が本格化している。1月30日には500社近い発表があり、2月の中旬にかけて連日多数の発表が予定されている。個人投資家でもチェックができるネット証券各社のレポートで、3Q決算をテーマにしたものをピックアップした。その視点や注目銘柄を紹介しよう（この記事で紹介したレポートについては、記事の最後に【図表5】で出所とレポート番号を掲載しています）。

 「2015年3月期（通期）の営業利益は、主力企業で前期比5.8％増予想。市場コンセンサスは、同8.3％増予想。企業業績は全体でみても上振れする可能性が高そうだ」（SBI証券、レポート2）。

 同レポートによれば、この3Q決算では、増益率が加速する可能性があるという。理由は、円安の影響や原油価格の下落が表面化すること。消費増税の反動が緩和され、内需にも回復の兆しが見られることをあげている。

 また「第3四半期の決算発表ともなると、これまで慎重だった企業も通期業績計画の上方修正に踏み切り始めよう」（東海東京証券、レポート4）。

 今回チェックした複数のレポートに登場した銘柄から紹介しよう【図表1】。この表に掲載された銘柄のうち、1月30日までの決算発表では、ほとんどの銘柄が上方修正となった。なお、さらに詳しい情報や多くの銘柄を見たい場合は、レポートの原典をチェックしていただきたい（出所：【図表5】）。

【図表1】複数のレポートに登場した銘柄 ※赤字銘柄は上方修正発表済み（1/30時点）

レポートの注目点は上方修正銘柄探し

 多くのレポートの視点は、企業業績の上ブレ、上方修正銘柄探しに向いている。探し方には、主に2種類のパターンがあり、コンセンサス（多くのアナリスト予想の平均値）を活用している。

 ひとつは、企業の業績予想をコンセンサス予想が上回る銘柄。もうひとつは、ここ最近何ヶ月かでコンセンサス予想が上方修正された銘柄だ。

 ただし、上方修正したからといって株価が上がるとは限らない点には注意。【図表2】の例を見てほしい。2銘柄はどちらも上方修正を発表したが、その後の株価で明暗が分かれた。

【図表2】どちらも上方修正発表銘柄。（左）日本航空電子工業 （6807）は決算発表後下落。（右）川崎重工業 （7012）は上昇した（チャート：岡三オンライン証券の岡三ネットトレーダーで表示）
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 この2銘柄の上方修正の内容をまとめたのが【図表3】。

【図表3】経常利益予想の比較（単位：百万円）

※コンセンサス予想は、アイフィスジャパンのデータ使用

  日本航空電子工業 （6807）は、会社発表の業績修正がコンセンサスに届かなかった。一方、川崎重工業 （7012）は、業績修正がコンセンサスを上回った。

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