「インフラファンド」のおすすめ銘柄は? 2020年4月に「東証インフラファンド指数」が設定されるが、その後、ETFが開発されれば機関投資家の資金が流入する可能性も! そこで「インフラファンド」全7銘柄を専門家が「強気」「買い」「弱気」「中立」の4段階で評価して、おすすめの「インフラファンド」を紹介!
ダイヤモンド・ザイでは、記者が集めたマネー・経済関連の最新トピックを「ZAi NEWS CHANNEL!」で毎号紹介している。今回は発売中のダイヤモンド・ザイ5月号から、「4月に設定される『インフラファンド指数』」に関する記事をピックアップ!
「インフラファンド」とは、Jリートに似た仕組みで、株と同様に市場で売買できる金融商品。おもな投資先は「太陽光発電施設」で、投資家は発電で得た売電収入から分配金を受け取れる。そんな「インフラファンド」が、2020年4月から指数化されることに。今後、そこからETF(上場投資信託)が開発されれば、「インフラファンド」市場の拡大や、値上がりが期待できる。しかし、すべての「インフラファンド」が「買い」なわけではなく、なかには専門家が今後の投資判断を「弱気」とする銘柄も。そこで、ここでは上場している「インフラファンド」各社の、専門家による投資判断を紹介しよう!
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太陽光発電施設に投資する「インフラファンド」に指数化の動き
ETFが開発されれば、買いが集まって上昇の期待も!

東京証券取引所に上場する「インフラファンド」に再び注目が集まっている。太陽光発電への批判で「失望」された時期もあったが、状況は一変。景気悪化が懸念されるなか、「インフラファンド」はFIT(電力の固定価格買取制度)があるため、収益が景気に左右されない。また、環境への配慮が優れた企業へ投資する「ESG投資」の意識が高まっていることも、注目度が増している要因の一つだ。
さらに、「指数化」の動きも出てきている。東京証券取引所は、2020年4月から「東証インフラファンド指数」を算出すると発表。「指数からETF(上場投資信託)が開発されれば、大口の機関投資家が取引に参加してくる。値上がりや市場の拡大に期待できます」(アイビー総研の関大介さん)
市場全体に追い風が吹くなか、これから「インフラファンド」に投資するなら、どういった点に注意すればいいのか。
一つ目の注意点は、銘柄の特徴を押さえることだ。2020年3月10日時点で、東京証券取引所に上場している「インフラファンド」は7銘柄あるが、それぞれに異なる特徴を持っている。たとえば、発電所の地域分散ができている「インフラファンド」ならば災害に強い。また、借り入れが固定金利の場合、分配金は安定しやすい。スポンサー(運用方針を決める運用会社の主要株主のこと。施設の提供元となることが多い)の強み次第で、規模拡大やコスト削減も行いやすくなる。
こうした特徴を踏まえたうえで、アイビー総研の関大介さんに「インフラファンド」全7銘柄の「投資判断」を「買い」「強気」「中立」「弱気」「売り」の5段階で下してもらった。その一覧が以下だ。
◆上場している「インフラファンド」全7社の投資判断は? |
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最低投資額(3/10) | 利回り | 権利月 | 投資判断 | 最新の株価 |
◆タカラレーベン・インフラ投資法人(9281・東1) | ||||
11万600円 | 6.33% | 5月・11月 | 強気 | |
【コメント】時価総額が大きく、利益分配金の割合も高い。また借入の固定金利への入れ替えを進め、安定感が増している。 | ||||
◆いちごグリーンインフラ投資法人(9282・東1) | ||||
6万100円 | 5.96% | 6月 | 強気 | |
【コメント】借入は全額が固定金利で、10年間の分配金予想を公表済。年1回決算で災害が起きても分配金への影響は小さい。 | ||||
◆日本再生可能エネルギーインフラ投資法人(9283・東1) | ||||
9万5500円 | 6.70% | 7月・1月 | 強気 | |
【コメント】増資が続き、規模拡大への意欲が強い。発電所の地域分散も進むが、財務面では借入金比率の上昇に注意。 | ||||
◆カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人(9284・東1) | ||||
10万8400円 | 6.83% | 6月・12月 | 買い | |
【コメント】時価総額が最大。スポンサーは太陽光発電の大手で、パネルから出力機器まで一貫して自前で用意できる。 | ||||
◆東京インフラ・エネルギー投資法人(9285・東1) | ||||
9万8500円 | 6.90% | 6月・12月 | 弱気 | |
【コメント】基幹となる発電所は福島の1カ所で、全体の約7割を占める。リスクが大きく、今は見送りが賢明だ。 | ||||
◆エネクス・インフラ投資法人(9286・東1) | ||||
8万9000円 | 6.74% | 11月 | 中立 | |
【コメント】伊藤忠商事がスポンサー。風力発電の組み入れや将来の海外展開に期待だが、まだ上場から間もなく、様子見を。 | ||||
◆ジャパン・インフラファンド投資法人(9287・東1) | ||||
9万5300円 | 5.06% | 5月・11月 | 中立 | |
【コメント】丸紅がスポンサー。15物件を保有するが、地域は北陸に集中。他地域への展開によるリスク低減を待ちたい。 | ||||
※利回り、最低投資額は2020年3月10日時点。コメントはアイビー総研の関大介さん。 |
なお、「インフラファンド」に投資する際は、「投資の期間」にも注意したい。FIT(電力の固定価格買取制度)で電力を買い取ってもらえるのは、発電開始から20年間。早ければ、2033年には買い取ってもらえなくなる発電所が出る。その後は収益力が落ちるため、各インフラファンドがどう対応するのか、見極めが必要だ。「そのため、今から投資するなら、長くても期間は10年をメドにしましょう」(関さん)
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【2021年1月2日時点】 |
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順位 | 投資信託本数 ※1 | 最低積立金額 | ||
全体 | ノーロード (手数料無料) |
積立対応 | ||
1位 | ◆楽天証券 ⇒詳細情報ページへ | |||
2700本 | 2700本 | 2563本 | 100円 | |
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2位 | ◆SBI証券 ⇒詳細情報ページへ | |||
2650本 | 2650本 | 2521本 | 100円 | |
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3位 | ◆松井証券 ⇒詳細情報ページへ | |||
1353本 | 1353本 | 1077本 | 100円 | |
【特徴・メリット】 2016年11月に投資信託の販売をスタートしてから、取り扱い本数が急速に増えており、現在はランキング3位まで上昇。他社に先駆けて投資信託の販売手数料無料を打ち出したのも高評価だ。さらに2020年4月から、信託報酬のうち販売会社(松井証券)が受け取る分の上限を0.3%にして、上回る部分は現金またはポイントで還元する「投信毎月現金還元サービス」を開始。こうした徹底的なコストカットにより割安なサービスを提供している。2019年6月から投信ページリニューアル。人気の投信や好成績の投信がすぐにわかる各種ランキング装備、スマホでの見やすさ、直接発注など機能が向上した。さらに、投資信託の組み合わせに頭を悩ませる人のために「投信工房」「投信提案ロボ」「投信見直しロボ」という3つの高機能ロボアドバイザーを用意。無料のロボアドバイザーとしては、どれも非常に高い機能を備えている。 |
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順位 | 投資信託本数 ※1 | 最低積立金額 | ||
全体 | ノーロード | 積立対応 | ||
4位 | ◆auカブコム証券(旧:カブドットコム証券) ⇒詳細情報ページへ | |||
1289本 | 1289本 | 1231本 | 100円 | |
【特徴・メリット】 2020年1月14日から投資信託の販売手数料がすべて無料に! 手数料無料のノーロード投信が多いのもメリット。信託報酬控除前のトータルリターンが見られるので、実態に合った取引コストや運用パフォーマンスがわかるのも魅力だ。「プレミアム積立」は100円から可能。ロボットによる投資信託のポートフォリオシミュレーションサービスアプリ「FUND ME™」(Androidアプリ、iPhoneアプリ)リリース。積立の銘柄選びに役立つ「セレクション」は、ジャンルごとの代表的な銘柄が複数紹介されている。ファンド探しはランキングやファンド検索から。月間保有金額100万円で1ポイントがもらえる「毎月ポイント」は、100ポイントで1万円の現金プレゼント。保有額が3000万円以上ならポイントが2倍になる。 |
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5位 | ◆野村證券 ⇒詳細情報ページへ | |||
1179本 | 45本 | 602本 | 1000円 | |
【特徴・メリット】 国内最大手の証券会社なので、安心感は抜群! お気に入りファンドを10銘柄×5グループに分類して登録し、まとめて値動きなどをチェックできる。また、大手証券会社だけあって、投資情報や銘柄分析レポートが豊富で、専門家による数多くの調査レポート動画も視聴可能。投資信託業界の潮流や変化、最近の投資戦略、トレンドといった最新情報が満載の投資信託情報誌「Nomura Fund21」も隔月で発行している。インターネット取引用の口座「野村ネット&コール」は、店頭での窓口取引にくらべて売買手数料が大幅にお得。さらに、IPO取り扱い数がトップクラスなのも大きなメリット。特に主幹事数が多いので、本気でIPO投資をするならぜひ口座を持っておきたい証券会社だ。 |
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6位 | ◆マネックス証券 ⇒詳細情報ページへ | |||
1170本 | 1170本 | 1105本 | 100円 | |
【特徴・メリット】 投資信託の購入時手数料はすべて無料! もちろん、NISA口座での取引や「投信つみたて」による購入も手数料0円だ。積立設定は、毎月積立に加え、100円から毎日積立も選べる。ファンド探しは、「ファンド検索」に加え、3つの質問に答えるだけ探す方法もある。ファンド選びに迷ったらマネックス証券おすすめ「セレクトファンド」あり。ポートフォリオの分析・リターン予測・アドバイスなどの機能がある「MONEX VISION」が便利だ。また、自分の状況に合った投信選びを手助けする「投信ポートフォリオ診断」もある。ロボアドバイザーサービスは、1000円から始められる投資一任型の「ON COMPASS」と、5万円から始めて国内ETFのみで運用を行う低コストなアドバイス型「Monex Advisor」がある。なお、投資信託を買うと、申込手数料の1.5%分に加え、毎月「平均残高×0.08%×1/12」分のマネックスポイントをプレゼント! |
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※手数料などの情報は定期的に見直しを行っていますが、更新の関係で最新の情報と異なる場合があります。最新情報は各証券会社の公式サイトをご確認ください。※1 投資信託本数は、各証券会社の投資信託サーチ機能をもとに計測しており、実際の購入可能本数と異なる場合があります。 |