IPO株の銘柄分析&予想

2020年11月「IPO株」で株価上昇が期待できるのは
「アララ」と「クリーマ」の2銘柄! どちらも売上が
好調で、過熱感もないので株価が下がればチャンス!

2020年12月26日公開(2022年9月22日更新)
ザイ・オンライン編集部
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2020年11月に新規上場した「IPO株」の中で、アナリストが「強気」と診断する「アララ(4015)」と「クリーマ(4017)」をチェック!

発売中のダイヤモンド・ザイ2021年2月号には、連載「10倍株を探せ!【IPO株】研究所」を掲載!「IPO」とは、企業が上場して、市場に株式を公開すること。IPO株は公開価格と比較して、初値が大幅に上昇する場合が多いほか、上場してからも値動きがダイナミックで、短期間のうちに急騰することも少なくない。ただし、上場直後に盛り上がった後、すぐさま失速してしまう銘柄もあるため、“玉石混交”な側面もある。

この連載では、直近で新規上場したIPO株にスポットを当て、IPO株の専門家であるフィスコの小林大純さんが、今後の投資判断を「買い」「強気」「中立」「弱気」「売り」の5段階で評価。今回は2020年11月に新規上場したIPO株の中から、今後さらなる成長の可能性を秘めた注目の2銘柄をピックアップして解説する。「成長株」投資に興味がある人は、ぜひ参考にしてほしい!
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2020年11月に新規上場したのは全部で5銘柄!
1銘柄を除き、残りはすべて初値が公開価格より上昇!

 2020年11月に上場した5銘柄中、ネットワークセキュリティ企業のバリオセキュア(4494)のみ、初値が公開価格を下回った。これは、売出し規模が大きく、今後の成長性に対する懸念があったからだ。ほかの4銘柄を見ると、ソフトウエア開発のMITホールディングス(4016)の初値が公開価格の5倍になるなど、好調に推移している。
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【IPO(新規公開株)スケジュール一覧(2020年)】IPOの申込日や幹事証券、注目度などの最新情報を随時更新中!

 しかし、フィスコの小林大純さんは「10月までのIPO市場に比べると、投資家からの資金流入が減った」と指摘する。

 「株式市場の不透明要因だった米国の大統領選挙が終わり、新型コロナウイルスのワクチン開発が進展しました。このため、資金が景気敏感株に向かっています。個人投資家の売買動向を見ると、日本電産(6594)東京エレクトロン(8035)エムスリー(2413)などの大型成長株が、売買代金の上位を占めていました。短期トレーダーの資金が、こういった大型株に向かったことから、新興株市場は軟調な展開と見られます」(小林さん)

 IPO株も10月までのように、PER200~300倍を超えるほど人気化することはなかった。この流れはしばらく続き、今後は株価が調整する可能性がある。しかし、「そこが買いチャンス」だと小林さんは見る。

 「12月は新規上場が26社も予定されているため、直近に上場した株から資金が流出するでしょう。ですが、新年になれば、有望な銘柄は買い戻されるはずです」(小林さん)

2020年11月の【IPO株】5銘柄の投資判断とは?

上場日 公開価格 初値
(騰落率)
株価
(12/4)
予想PER
(PBR)
今後1年の
高値予想
(安値予想)
投資判断
19日  アララ(4015・東M)
1400円 3080円
(+120%)
2602円 71.8倍
(37.95倍)
5000円
(1500円)
強気
【分析コメント】電子マネーやデータセキュリティ、AR事業などを展開する。ベンチャーキャピタルの保有株が多く、当面は上値の重い展開が続くだろう。ただ、足元の業績の伸びは大きく、株価調整したことで見直し買いが増えそう。
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25日  MITホールディングス(4016・東J)
690円 3590円
(+420%)
2012円 49.5倍
(11.35倍)
3000円
(1200円)
中立
【分析コメント】ソフトウェアを開発・運営する。売出し規模が4億円弱という小型案件だったため、初値上昇率が5.2倍と急騰した。現在の株価には過熱感がある。3DCADや電子書籍といったソリューション事業には成長余地がある。
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26日  ジオコード(7357・東J)
1250円 3025円
(+142%)
2653円 62.4倍
(19.80倍)
3300円
(1300円)
中立
【分析コメント】WEBマーケティングを展開。上場2日目に公開価格の約2.4倍で初値を付け、その後ストップ高水準まで上昇。そのため、株価には過熱感がある。ただ、今期はコロナ禍で減収も、来期は2割超の増収が期待できる。
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27日  クリーマ(4017・東M)
3570円 4850円
(+36%)
5350円 164.5倍
(118.89倍)
6000円
(3000円)
強気
【分析コメント】ハンドメイド市場「Creema」を運営する。売出し規模が比較的大きかったため、初値上昇率は36%に。当面は公開価格の1.5倍の5300円が上値メドだが、業績成長への期待から上値余地は大きい。
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30
 バリオセキュア(4494・東2)
2250円 2150円
(-4%)
1995円 15.2倍
(2.02倍)
3300円
(1800円)
中立
【分析コメント】ネットワークセキュリティ企業。売出し規模が大きく、東証2部への再上場案件とあって公開価格割れ。セキュリティ機器・サービス関連企業としてはPERなどに割安感があるが、今後は業績成長が加速できるかがカギ。
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株価に過熱感がなく、今期の増収率も高い株を狙え!
注目は業績の伸びが大きい「アララ」と「クリーマ」!

 ここからは、11月に新規上場した5銘柄の中で、小林さんが特に評価する2銘柄を詳しく紹介していこう。

 まずは、キャッシュレスサービスを柱にデータセキュリティ事業なども展開するアララ(4015)だ。

 アララの主力であるキャッシュレス事業は、今期52%増収予想で、上場前から高成長企業として注目度が高かった。初値は公開価格の2.2倍になったが、ベンチャーキャピタルのロックアップ(※新規上場銘柄の大口株主は上場後一定期間を過ぎるか、または株価が一定額に達するまで、市場で自分の持ち株を売却してはならないというルール)解除もあり、上場後の株価は軟調だ。

 とはいえ、見通しは暗くない。キャッシュレスサービスは決済金額に応じた手数料が収益源だが、おもな顧客が地域密着のスーパーマーケットで、景気の影響を受けにくく、安定的な収益が期待できる。決済金額の増加で収益性も高まっており、高PERでも買われやすい。一時は100倍超だったPERは70倍台になり、上値余地もあるだろう。

 続いては、ハンドメイド作家による1000万点以上の商品が集まる、ハンドメイドマーケットプレイス「Creema」の運営元のクリーマ(4017)だ。

 クリーマは売上金に対する売買手数料のほか、広告費などがおもな収入源。2020年3~8月期は流通総額が2.8倍と、急成長している。同じ時期の新規会員数も、前年同期比で2倍になった。ただ、売出し規模が約65億円と比較的大きかったことから、初値上昇率は36%に。このため、株価に過熱感がない。

 2020年3~8月期は、コロナ禍による「巣ごもり消費」が成長の原動力になったと見られ、通期予想は「巣ごもり消費」がある程度落ち着く前提の下に算出されている。ただ、下期は広告宣伝を強化する方針で、業績は上ブレする可能性もあるだろう。

 クリーマは日本だけでなく中国語圏でもサービスを展開しており、流通総額の拡大とともに、ますます収益性が高まりそうだ。上場による認知度向上で、さらなる飛躍が期待できる。
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52社
24社
47社
26社
80社
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※1
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2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
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