超成長株投資で資産10倍計画!

漢方薬大手のツムラ(4540)の株価は期待大!高シェアの国内から中国含めたグローバルへの展開と貧農対策などESGに配慮したモデルで長期成長山本潤の超成長株投資の真髄 第103回

2021年3月9日公開(2022年3月29日更新)
山本 潤
facebook-share
x-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事

今後3年で株価6000円、長期で1万2000円狙える

 漢方薬などを手がけるツムラ(4540)を長期で強い買い推奨とします。目標株価は、今後3年で6000円、5年で9000円、7年で1万2000円です。業績は、同社が中期経営計画で掲げる通り、中国での販売拡大が持続して2028年3月までに売上高と利益が倍増することを想定しています。

 買い推奨の理由は、同社が国内中心に事業展開する内需型の企業から、中国をはじめとする外需も取り込んだグローバル企業へと「パーセプション・チェンジ(認識変容)」することが期待できるからです。そうなれば、株式の再評価の余地が高まり、バリュエーションは2倍になり、2028年3月度の1株利益(EPS)を330円、配当132円(配当性向40%、配当利回り1%)で評価すると、株価は長期で約4倍になると想定します。

エビデンスベースの処方が増え、ニーズが高まる医療用漢方薬

 同社躍進の第1の理由は、国内の事業基盤が盤石になりつつあることです。具体的には、東洋医学の臨床エビデンスが徐々に揃いつつあることによって、医師が漢方を処方するケースが増加。それによって医療用漢方薬で国内80%という圧倒的なシェアを誇る同社に追い風が吹いているからです。

 漢方薬のエビデンスが確立されつつあるのは、分析技術の進化によって、漢方薬の原料である生薬の混合物分析ができるようになったことも大きいです。同社は、西洋医薬品が苦戦しており、漢方薬が相対的に有利な領域の販売を強化。副作用が比較的穏やかで薬価も低い漢方薬は、医療費増大に苦しむ政府のニーズにも合致し、今後も漢方薬の処方ニーズは高まるでしょう。

 医師への営業も攻勢をかけています。製薬各社がMRを減らす中、同社はMRを減らしていないこともあって、医師への影響力を増しています。2020年に始めたWebセミナーでは1日で約2万人の医師が視聴。漢方薬を処方することで病院の集客や収益の増加につながる可能性もあり、病院や医師側のニーズも強く、同社の国内事業の成長は今後も続くでしょう。

地道な努力で中国事業が開花。長期で日本国内の売上を凌駕する可能性も

 第2の理由が、中国における原料調達の安定化と販売の急拡大です。これまで同社は中国の人件費上昇を背景とした原料調達価格の上昇に苦しんできました。しかし、中国の寒村や貧農地の住民に生薬の栽培を指導・管理することで長期の安定調達と原材料費率の改善を実現しました。これによって、原価の大部分を占める原材料費が大幅に下がったことで生産性が高まり、原料費増加による業績悪化懸念が払拭されました。

 また、同社の高品質で残留農薬の低い安全な工法と貧農地域の生活水準の向上を中国政府が高く評価していることもあり、中国での販売が急拡大。同社の中期経営計画によると、中国で1700億円の売り上げを創出する予定ですが、すでに来年度の目標を前倒しで達成しています。

 中国での販売は大手保険グループ平安との共同販売で行っており、平安グループは日本のエムスリーが手がける事業と似た「Good Doctor(平安好医生)」というサービスを中国全土で展開しており、今後もさらなる拡販が期待できます。生薬を刻んで煎じる中国の市場規模は3兆円と大きく、長期的には同社の中国の売上が日本国内の売上を凌駕する可能性があるでしょう。

商品単価引き上げのサブシナリオも収益にプラス

 同社は「漢方薬は特許がない自然生薬をベースとした薬であるため薬価改定のシステムにはそぐわない」とロビー活動をしており、その枷が外れると単価引き上げというサブ・シナリオも期待できます。漢方薬は西洋医薬品の価格の数分の1に過ぎず、値上げ余地は大きいため、仮に実現すると同社の収益拡大につながるでしょう。

 漢方薬はこれまで西洋医薬品の陰に隠れる存在でしたが、副作用が穏やかで薬価も低いため、高齢化や医療費増加に悩む世界各国で関心が高まっており、漢方薬のグローバル市場を開拓する好機と言えます。

多くのステイクホルダーを幸せにする事業モデルは高く評価されるべき

 中国は国策として漢方薬のエビデンスを武器に西洋諸国での販売拡大や国家戦略的な商材として育てる意思があります。日本と韓国の漢方薬も中国とは違う発展を見せていますが、薬価が低く、特許がなく、自然の恵と言える漢方薬への関心は高まっています。日本政府もインドやアフリカなどに対して漢方薬の輸出を奨励するようになるでしょう。

 また同社の農村への栽培指導を通じた生薬の安定調達の取り組みは、貧農対策のウィンウィン(Win-Win)のモデルケースとして多くの新興国が採用するでしょう。そして、それは市場任せの農作物の価格形成プロセス改善につながる可能性も秘めています。多くのステイクホルダーを幸せにする同社の事業モデルは高く評価されるべきで、強い買い推奨としたいです。

(DFR投資助言者 山本潤)

 この連載は、長期投資で資産10倍を目指す個人のための資産運用メルマガ『山本潤の超成長株投資の真髄』で配信された内容の一部を抜粋・編集の上お送りしています。メルマガに登録すると、週2回のメルマガの他、無料期間終了後には会員専用ページでさらに詳しい銘柄分析や、資産10倍を目指すポートフォリオの提案と売買アドバイスもご覧いただけます。山本潤氏の新刊が発売『初心者でも勝率99%の株ポートフォリオ戦略』

ツムラ(4540)/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)


ダイヤモンド・ザイ 2026年5月号好評発売中!
年200万円利用で高級ホテル宿泊券がもらえる!最強ゴールドカードを検証! ダイヤモンド・ザイのウェブ会員登録はコチラから 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
ゴールド・プリファード・カードの公式サイトはこちら moomoo証券は「米国株」投資におすすめの証券会社! 三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の公式サイトはこちら! 三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の魅力を徹底解説!NISAは全商品が手数料無料!「クレカ積立で最大3%還元!」「普通預金金利が大幅アップ!」などメリット多数! 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
ゴールド・プリファード・カードの公式サイトはこちら moomoo証券は「米国株」投資におすすめの証券会社! 三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の公式サイトはこちら! 三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の魅力を徹底解説!NISAは全商品が手数料無料!「クレカ積立で最大3%還元!」「普通預金金利が大幅アップ!」などメリット多数! 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

インフレ&金利のある
世界の新常識と処方箋
人気の株500激辛診断

5月号3月21日発売
定価950円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[インフレ&金利のある世界の新常識]
◎第1特集
デフレ思考は転換が必要!
インフレ&金利のある世界の新常識と処方箋
●インフレと金利の基礎を知る
●人生計画の練り直しが必須!新ライフプラン
●収入源を複数確保せよ!老後のおカネ
●維持費アップから家計を守ろう!住まい&住宅ローン

●預金や投資先まで見直しを!貯蓄&投資
●昔の契約のままだと危険!保険
●日々の家計を守る!買物・食費・生活費の“おトク&節約”処方箋

◎第2特集
買っていい高配当株は97銘柄!
[2026春]人気の株500+Jリート14激辛診断

●投資判断に異変アリ
買いに躍進!》
エーザイ、LINEヤフー、コマツ、サンリオなど
強気に転換!》三井物産、JR東日本、東レ、オービックなど
●旬の3大テーマ
利益が高進捗で上ブレ期待の株/前期・今期に続き来期も増配の株/需要拡大が必至のAIを支える株
●2026年春のイチオシ株
10万円株/高配当株/株主優待株/Jリート
●気になる人気株
大型株/新興株/Jリート

◎第3特集
いつ、いくらで買える?何日に積立てるとトク?
NISAで勝つ!投資信託再入門

●AI相場&政局不安を攻略!4つの儲け方
買い時/AI株/業種/IPO株
●GAFAM+α定点観測
●買いの優良成長株9&高配当株9

●人気の124銘柄買い売り診断
●株価数倍が狙える逆襲のIT株

◎第4特集
AI株は明暗がわかれる!
人気の米国株150激辛診断

●信託報酬は売る時に引かれるの?
●為替ヘッジのあり・なしはどっちがいい?

◎別冊付録
増益予想で割安な株は1582銘柄
上場全3856社の最新理論株価

◎ZAi NEWS CHANNEL
●退職金専用定期預金の金利がアップ!
「最高は3カ月・3%の西京銀行!期間終了後は他行に預け替えも」

◎いつもの連載も充実!
●10倍株を探せ!IPO株研究所2026年2月編
「2026年IPOの出だしは不調!異例の公開価格割れ続きに」
●ZAiのザイゼンがチャレンジ!目指せ!お金名人Vol.20
「賃上げってどんな仕組み?」
●17億円トレーダー・ジュンのFX成り上がり戦略Vol.15
「価格の動きを細かく分析する」
●おカネの本音!VOL.45 杉村太蔵さん
「派遣・議員・タレント…国策に乗ったら不安定人生が大逆転!」
●株入門マンガ恋する株式相場!VOL.113
「色恋と相場を揺らす消費税」
●マンガどこから来てどこへ行くのか日本国
「分断と階層化が進行中!“普通の人”が東京に住めなくなる危機」
●人気毎月分配型100本の「分配金」速報データ
「2月末までは相場堅調で利回り2ケタが続出!」
●ZAiクラブ拡大版! 1カ月で1番上がる株を当てろ!
「ザイ“10倍株候補”のKudanが46%上昇!」

>>「最新号蔵出し記事」はこちら!


「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!


>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

「キャッシュレス決済」おすすめ比較 太田忠の日本株「中・小型株」アナリスト&ファンドマネジャーとして活躍。「勝つ」ための日本株ポートフォリオの作り方を提案する株式メルマガ&サロン

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報

ザイFX!のお役立ち情報

ダイヤモンドZAiオンラインαのお役立ち情報