投資をする上で必ず目にする「金利」の文字。この金利を上手く味方にできるか否かで、投資の成功率は大きく変わってきます。投資を始めるにあたり金利に敏感になることは非常に大切です。
金利とは、簡単にいえば「お金の使用料」です。
景気がよいときは、人々の消費や企業の設備投資が活発になるためお金に対する需要が高まります。そのため、使用料を高くしてもお金が欲しいという声に比例して金利が高くなります。
逆に景気が悪くなると、人々の消費や企業の設備投資が控えられるためお金に対する需要が低くなります。その結果、金利が低くなるという仕組みです。
金利:
お金を借りる側が、借りたお金に追加で支払う金額の割合
利子:
お金を借りる側が、元本に追加して、貸してくれた側に支払うお金。
貸し借りした金額に金利をかけて計算される。
利息:
お金を貸した側が、借りた人から元本に追加して受け取るお金。
利回り:
投資したお金に対する利益全体の割合を、
一定期間あたりの平均で示したもの。
一般的に1年間当たりの利回りをいう。
学生時代に「リボ払い」で受けた衝撃
金利の怖さと魅力を知ったエピソードをご紹介しましょう。
投資を始める前、まだ学生時代だったころのお話です。もしかしたら身近に感じていただける方もいらっしゃるかもしれません。
貧乏学生時代、手元に現金も貯金もなかった私は「リボ払い」という便利な支払方法があるということを知り、iPadを購入しました。価格は忘れもしない8万円です。
当時まだ世に出たばかりのiPadを手にした時は、まるで最先端の人になれたようでとても嬉しかったことを覚えています。
しかしその後に、支払い総額が8万円を超えているのにも関わらず返済が進んでいないことに気がつきました。
リボ払いでは月々で支払う金利がとてつもなく大きく、元金はあまり減っていかないのです。
当時生活費3万円の貧乏学生だった私には、月々数千円の支払いでも生活が苦しかったことをよく覚えています。すぐさま繰り上げ返済をすることにして、少ない有り金を集めて何とか2回に分けて完済に成功しました。
この経験から、いくつかのことを学びました。
まず大前提として「リボ払いに手を出してはいけない」ということ。
そして、「金利は払うものではなく受け取るもの」ということ。
リボ払いでは金利を支払う側だったので、どんどんお金が出ていってしまいました。
しかし、逆に金利をもらえる側に立てばうまくお金が増やせることに気づいたのです。
クレジットカードの分割払いは2回までが限度
クレジットカードで買い物をした場合、「リボ払い」と似た言葉に「分割払い」があります。
リボ払いはカードの利用金額や件数にかかわらず毎月一定額を支払っていく方法で、支払い回数は決まっていません。リボ払いでの金利を含めた手数料は、毎月の利用残高に対して発生します。リボ払いは月々の支払いが一定の割合に抑えられますが、定期的な支払いが続くため残高がわかりにくくなるのです。
支払期間も長くなりがちで、金利がかさんでしまい支払総額も増えていきます。
(まさに、大学時代にiPadをリボ払いで買ってしまった私の状態ですね。)
一方分割払いは、支払回数を指定して商品の代金を何回かに分けて支払っていく方法です。
支払い回数はカード会社が決めた回数から選び、金利は支払回数や利用金額に応じて変動します。支払い回数が決まっているので、支払いがいつ終わるのかがわかる仕組みです。
このように、リボ払いは金利と手数料がかさむだけで、メリットはありません。
3回以上の分割払いも避けましょう。
(2回までは手数料がかからないことが多いため)
今回はわかりやすいクレジットカードの例で金利のお話をしました。
「金利」を味方につけ受け取る側に立つか、支払う側に立つか。この意識だけでも資産形成できるスピードが変わってきます。
ぜひ金利を味方に付ける側に立ってくださいね!
●八木エミリー
投資家。野村證券に入社後、新人で東海地区の営業成績ナンバーワンとなり、最年少講師に。26歳で辞めた後は、不動産投資を開始し、7棟の不動産を所有(購入額7億円)。不動産投資の自己資金は徹底した節約で貯めたもの。現在はIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)として中立の立場で金融商品のアドバイスなども手掛けている。20代30代を中心に経済的自立を目指すお金ビギナーを救うために日々活動している。著書に『今からはじめれば、よゆうで1億ためられます!』。最新刊は書籍『元証券ウーマンが不動産投資で7億円』(ダイヤモンド社)。
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