エアコンの設定温度の工夫で
「月間型」節電策ほぼ達成

 節電術はあまたあるが、中村さんに「あえて三つで」とお願いした。中村さんが一押しの節電術は以下のようになった。

 中村さんの一押しは「エアコンの設定温度を下げる」。あくまで目安ではあるが、例えば22度から20度に下げた場合の節電効果(削減率)は2.7%もある(経済産業省発行「冬季の省エネ・節電メニュー」(本州・四国・九州)」による)。

「重ね着をしたりサーキュレーターを使ったりして快適さを損なわない範囲で行えば、無理なことではない」と、中村さんは話す。

 この冬、家庭や企業にポイント付与などで節電を促す節電プログラムを実施する電力会社の多くは「前年同月と比べて電力使用量マイナス3%達成でポイント付与や値引き」という特典を用意している。例えば東電EPでは、これを達成すれば1040ポイント以上(1ポイント=1円相当)が付与される。

 つまり、単純計算にはなるが、エアコンの設定温度に注意しただけでこの特典の目標値はほぼ達成できてしまうというわけだ。

 ほかにお勧めは「冷蔵庫の取り扱いに気を配る」(冷やし過ぎない、開閉は素早く、食品を詰め込み過ぎないなど)で、節電効果1.5%。「不要な照明は消す」で節電効果4.5%(共に数値の出所は前出)。

 節電・節約がとりわけ意識される今冬だからこそ、思い切って省エネ家電に買い替えることもお勧めだという。

 なお中村さんのノウハウは、東電EP公式サイト内の「家電王・中村剛の省エネ術」のページにまとめられている。