
クレジットカードのポイントを有効活用する方法として、航空会社のマイレージに変換して特典航空券を獲得する人は多い。特典航空券は、用途こそ限られるものの、使い方によっては1ポイントを5円以上の価値で使うことができるため、大変お得と言える。しかも特典航空券の発券は、やり方を工夫することで、さらに効率を上げることが可能となるのだ。
そこで今回は、JAL国内線の特典航空券を、「JALカード」を使うより有利に発券する方法を紹介しよう。
狙い目はブリティッシュ・エアウェイズの「Executive Club」
JAL国内線の特典航空券を狙う場合、以前の記事でも紹介した通り、「JALマイレージバンク」のマイルを貯めるより、ブリティッシュ・エアウェイズのマイレージサービス「Executive Club」のマイルを貯める方が有利な場合が多い。
(関連記事⇒実はJALマイルやANAマイルよりも得をする!?「MileagePlusセゾン」や「SPGアメックス」でお得な外資系マイレージプログラムに挑戦しよう!)
JAL国内線の特典航空券のために、あえて「JALマイレージバンク」ではなく、ブリティッシュ・エアウェイズの「Executive Club」を利用したときのメリットとデメリットは、下の表の通りだ。
■ブリティッシュ・エアウェイズ「Executive Club」のメリットとデメリット | ||||||
メ リ ッ ト |
(1)区間マイル数が650マイルまでの区間であれば、往復9000マイルと少ないマイル数で 発券可能 (2)「JALマイレージバンク」と異なり、片道は半分のマイル数で発券可能 (3)「JALマイレージバンク」では4日前までしか発券できないところを、前日まで発券可能 (4)クレジットカードの有無に関わらず、家族分のマイルを合算して利用可能 (5)マイル有効期限は実質無期限(36ヵ月以内にマイルの変動があればよい) (6)誰にでも発券可能 (7)発券から24時間以内はキャンセル料無料 |
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デ メ リ ッ ト |
(1)フライトの利用以外でマイルを貯める方法が「JALマイレージバンク」と異なり かなり限られている (2)発券画面は英語の部分も多い (3)予約を変更する場合は3330円必要(キャンセルも3330円) (4)便名がJALでも、日本トランスオーシャン航空(JTA)や琉球エアコミューター(RAC)、 日本エアコミューター(JAC)、ジェイエア(J-AIR)が運航する便は発券できない (5)650マイルを超える国内線区間は、JALの方がお得(羽田⇔那覇など) (6)クラスJなどは利用できず、普通席しか予約できない (7)オンラインでは座席指定ができず、JALのデスクに電話するか、当日空港での チェックイン時になる |
これらのメリットとデメリットを天秤にかけ、自分にとってメリットが上回ると判断できる人は、マイルを貯める先の会社をJALではなくブリティッシュ・エアウェイズの「Executive Club」にしてもいいだろう。
マイルを貯めるクレジットカードのおすすめは
「アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード」
買い物などで貯まるポイントを、ブリティッシュ・エアウェイズ「Executive Club」のマイルに移行できるクレジットカードは、「アメリカン・エキスプレス・カード」や「ダイナースクラブカード」など、かなり限られてくる。
その中では、年会費が1万円+税と最も安く、マイル移行手数料がかからない「アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード」がおすすめだ。獲得マイルは、100円=1マイル。区間マイル数が650マイルまでの区間であれば片道4500マイルなので、単純計算すると45万円の決済でJAL国内線片道分のマイルが獲得できることになる。路線や比較対象の運賃種別にもよるが、相当な還元率と言えるだろう。
(関連記事⇒「アメックス・スカイ・トラベラー・カード」は高還元+無期限+航空会社が自由に選べる、最強マイル系クレジットカードとして達人も太鼓判!)
もっとマイル還元率の高いクレジットカードとしては、100円=1.25マイル獲得できる「スターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カード(SPGアメックス)」がある。しかし、「SPGアメックス」は、年会費が3万1000円+税と高額なうえ、このレートで交換しようとした場合は2万ポイント、つまり200万円分の決済が必要となるので、注意が必要だ。
(関連記事⇒旅行好きなら絶対得する「SPGアメックス」誕生! 無料宿泊ができて、高還元でマイルも貯まる旅行に強いクレジットカードの決定版!)
■スターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カード (SPGアメックス・カード) |
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還元率 |
1.875% (※1マイル=1.5円換算。6万ポイントを一度にマイルに移行した場合) |
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発行元 | アメリカン・エキスプレス | |
国際ブランド | AMEX | |
年会費(税抜) | 3万1000円 | |
家族カード(税抜) | あり(年会費1万5500円) | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
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今回の記事では、ブリティッシュ・エアウェイズのシステムを活用して、より効率よくJAL国内線の特典航空券を発券する方法を解説した。
しかし、マイルが効率良く貯まるクレジットカードは、基本的にどれも年会費がかかる。JALマイルを効率良く貯められる「リクルートカードプラス」は年会費2000円+税、「JALカード TOKYU POINT ClubQ」+「ショッピングマイル・プレミアム」でも5000円+税なのに対して、ブリティッシュ・エアウェイズのマイルを貯めようと思うと最低でも年会費が1万円+税かかる。
(関連記事⇒JALカードよりJALマイルが貯まりやすいカードとは? 低コスト&無期限の「リクルートカードプラス」か、「JALカードTOKYU POINT ClubQ」でJALマイルを貯めよう!)
■リクルートカードプラス | ||
還元率 | 2.0% |
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発行元 | JCB | |
国際ブランド | JCB | |
年会費(税抜) | 2000円 | |
家族カード | あり(年1000円、税抜) | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
モバイルSuica、nanaco |
■JALカード TOKYU POINT ClubQ | ||
還元率 | 1.5% ※ 1マイル=1.5円換算、JALカードショッピングマイル・プレミアム加入時 |
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発行元 | JALカード | |
国際ブランド | VISA、Master、DC | |
年会費(税抜) | 初年度無料、2年目以降2000円(JALカードショッピングマイル・プレミアム年会費3000円) | |
家族カード | あり(年会費1000円、税抜) | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
WAON、PASMO | |
自分の使い方ではどちらの方がお得となるか、年会費と還元率をよく比較して慎重に選ぶといいだろう。
※クレジットカードの専門家2人が選んだ、2021年の最強カードは?
⇒【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2021年版】
「おすすめクレジットカード」を2人の専門家が選出!
全8部門の“2021年の最優秀カード”を詳しく解説!
【2021年3月1日時点・最新情報】
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還元率 | 年会費 (税抜) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆OricoCard THE POINT (オリコカード・ザ・ポイント) |
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1.0~2.5% | 永年無料 | JCB Master |
Suica ICOCA |
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【OricoCard THE POINTのおすすめポイント】 年会費無料ながら新規入会後6カ月は2.0%の高還元率で、7カ月以降も通常還元率が1.0%の高還元クレジットカード。「オリコモール」活用で「Amazon」では還元率2%になるほか、各サイトで貯まるポイントも含めれば「楽天市場」では還元率2.5%、「Yahoo!ショッピング」では還元率3.0%、サイトによっては還元率15%以上に達するなど、ネットショッピングでは最強レベル。また、「iD」と「QUICPay」を搭載しているので少額決済でも便利。貯めたポイントは「Amazonギフト券」「iTunesギフトコード」なら即時交換ができるので、ポイントの使い勝手も◎! |
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◆dカード | ||||
1.0~3.0% | 永年無料 | VISA Master |
iD |
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【dカードのおすすめポイント】 テレビCMでもおなじみの「NTTドコモ」のカードだが、auやソフトバンク利用者でもお得! 通常還元率1%と高還元で、2019年9月16日以降の申し込み分から年会費が永年無料になり、ますますお得なカードに進化! さらに「dカード」で貯まる「dポイント」は携帯電話料金に充当できるほか、JALのマイルなどにも交換可能で、ドコモユーザー以外でもお得なクレジットカードだ。 |
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◆アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード |
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1.5%~ | 1万円 | AMEX | Suica ICOCA |
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【アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カードのおすすめポイント】 「マイル系最強カード」との呼び名が高いクレジットカード。対象航空会社・旅行会社28社で航空券代金やツアー代金を決済すると通常の3倍のポイントが貯まるので、航空会社発行のカードよりもマイルが貯まりやすいのが魅力。さらに、貯まったポイントは提携航空会社15社のマイルに自由に交換可能で、しかもポイントは無期限で貯められるのも大きなメリット! 「長距離+ビジネスクラス」の特典航空券に交換すれば、還元率は1.5%よりも高くなる! |
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◆楽天カード |
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1.0~3.0% | 永年無料 | VISA JCB Master |
楽天Edy (楽天Edyへの チャージ分は 還元率0.5%) |
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【楽天カードのおすすめポイント】 楽天市場や楽天ブックス、楽天トラベルを利用している人はもちろん、楽天ユーザー以外にもおすすめの「年会費無料&高還元」クレジットカードの代表格。通常還元率は1.0%だが、楽天市場や楽天ブックスでは最低でも還元率が3.0%以上に! また、「楽天ポイントカード」や電子マネーの「楽天Edy」との併用で、楽天グループ以外でも還元率は1.5~2.0%以上になる! ゴールドカードの「楽天プレミアムカード」も格安の年会費で「プライオリティ・パス」がゲットできてコスパ最強! |
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◆JCB CARD W(ダブル) |
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1.0~3.0% | 永年無料 | JCB | QUICPay |
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【JCB CARD W(ダブル)のおすすめポイント】 年会費無料で通常還元率は1.0%、「ORIGINAL SERIESパートナー加盟店」のセブン-イレブンやAmazonなどでは還元率2.0%、スターバックスでは還元率3.0%になるお得なカード。しかも、大手カード会社のクレジットカードだけあって、ポイントの汎用性も抜群! |
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◆イオンカードセレクト | ||||
0.5~1.0% |
永年無料 | VISA JCB Master |
Suica ICOCA WAON |
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【イオンカードセレクトのおすすめポイント】 一般的な「イオンカード」ではポイントがつかない「WAON」チャージでポイントが貯まり、「ポイント2重取り」ができるのが最大のメリット。また、「イオンカードセレクト」の保有+月1回のカード(または搭載のWAON)決済+ネットバンキングに登録という3つの条件を満たすだけで「イオン銀行Myステージ」の「シルバーステージ」に到達し、「イオン銀行」の普通預金金利が通常の30倍=0.03%になる(こちらの記事を参照)。メガバンクの定期預金金利が0.002%の今、普通預金金利が0.03%になるのはお得!「イオンカードセレクト」以外の「イオンカード」保有者はすぐ切り替えよう! |
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