ネット銀行を選ぶとき、なにを基準にしているだろうか? 各銀行の公式サイトを見ると、金利や手数料、取り扱いのある金融商品などの情報が事細かに書かれている。しかし、そうした数字などで読み取れる「スペック」だけではなく、もっと総合的な「ユーザーにとっての使い勝手」が気になる人も多いだろう。
そんなときに役立つのは、各種メディアや調査会社が実施している、ネット銀行に関するアンケート調査だ。インターネットで検索してみると、実際に各ネット銀行に口座を持っている人を対象とした調査が、いくつも見つかる。実際にその銀行を利用している顧客の満足度が高い銀行なら、自分にとっても良い銀行である可能性は高い。
そうしたネット銀行の顧客満足度に関するアンケート調査で、毎年のように高い評価を得ているのが「ソニー銀行」だ。ひとつの調査ではなく複数の調査で、それも何年にもわたって上位にランクインしているので、その評価の信頼性は高い。
なぜ「ソニー銀行」は、ユーザーからの評価が高いのだろうか? 手数料や金利がほかのネット銀行と比較してよほど優れている? 使い勝手がよい? 今回は、「ソニー銀行」が顧客満足度調査で高い評価を得ている理由を考えてみよう。
普通預金の金利は他のネット銀行と比較して低め、
メガバンクと同程度の水準
ネット銀行選びで気になるのは、やはり金利の高さだ。そこで、「ソニー銀行」の金利を見ていこう。まずは普通預金だが、ザイ・オンライン調べの「普通預金金利ランキング」を見ると、次のようになっている。
■普通預金金利ランキング(2018年5月31日時点)⇒最新の金利はこちら! | ||||||
順位 | 銀行名 ※クリックで公式サイトへ |
普通預金金利 (年率、税引前) |
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1位 | イオン銀行(「イオン銀行Myステージ」の「シルバー」ステージ以上) | 0.1% | ||||
楽天銀行(「マネーブリッジ」適用時) | ||||||
3位 | 楽天銀行 | 0.02% | ||||
SBJ銀行 | ||||||
5位 | ジャパンネット銀行 | 0.015% | ||||
6位 | 東京スター銀行 | 0.01% | ||||
住信SBIネット銀行(「ハイブリッド預金」適用時) | ||||||
8位 | ソニー銀行 | 0.001% | ||||
イオン銀行 | ||||||
新生銀行 | ||||||
じぶん銀行 | ||||||
住信SBIネット銀行 | ||||||
関西アーバン銀行 | ||||||
新東京銀行 | ||||||
ゆうちょ銀行 | ||||||
みずほ銀行 | ||||||
三菱UFJ銀行 | ||||||
三井住友銀行 | ||||||
りそな銀行 | ||||||
※ 100万円を預けた場合の金利(年率、税引前)。金利は税引き前の年利率であり、利息には20.315%(国税15.315%〈復興特別所得税含む〉+地方税5%)の税金がかかります。また、最新の金利は各銀行の公式サイトをご確認ください。 |
「ソニー銀行」の普通預金金利は0.001%で、メガバンクと同じ最低レベル。特別な金利優遇もない。
少なくとも普通預金金利で選ぶなら、「イオンカードセレクト」の保有で年利0.1%に優遇される「イオン銀行」や、楽天証券口座保有者向けの「マネーブリッジ」を適用すれば年利0.1%になる「楽天銀行」のほうが、はるかにメリットは大きい。
「イオンカードセレクト」の保有による金利優遇特典は終了しました。しかし、「イオン銀行Myステージ」で「シルバーステージ」を維持することで、普通預金金利が0.10%にアップします。詳細は下記の記事をご確認ください。
⇒イオンで一番得するのは「イオンカードセレクト」!意外と知らない「イオンのポイント2重取り」と「イオン銀行」+「WAON」を使った節約術を公開!
⇒「イオン銀行Myステージ」で簡単にステージを上げる攻略法を伝授! 普通預金金利が0.12%になり、各種手数料もお得な「プラチナステージ」になる方法は?
イオン銀行 | ||||
コンビニATM出金手数料(税抜) | 振込手数料 (税抜) |
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セブン- イレブン |
ローソン | ファミリーマート (E-net) |
ミニストップ (イオン銀行) |
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― | 平日8時45分~18時は100円、 それ以外は200円 |
24時間365日 何回でも無料 |
同行あて:無料 他行あて:200円 |
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【イオン銀行のメリット】 「イオン銀行Myステージ」で「シルバー」ステージ以上になると、普通預金金利が定期預金並みの0.1~0.12%に! ATM手数料が24時間いつでも何回でも無料となるイオン銀行ATMは、全国のイオン、ミニストップ、まいばすけっとなど、台数が増加中! |
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(関連記事⇒定期預金金利に匹敵する普通預金があった!普通預金の金利がメガバンクのなんと120倍で各種手数料もお得な「イオン銀行」を使え!)
楽天銀行 | ||||
コンビニATM出金手数料 | 振込手数料 | |||
セブン- イレブン |
ローソン | ファミリー マート (E-net) |
ミニストップ (イオン銀行) |
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月0~7回まで無料 、以降200円(※) |
月0~7回まで無料 、以降250円(※) |
月0~7回まで無料 、以降200円(※) |
同行あて:無料 他行あて:月0~3回まで無料、 以降は152~238円(※) (ゆうちょ銀行あては一律95円) |
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【楽天銀行のメリット】 預金残高に応じてATM利用手数料が変わり、最大で月7回まで出金手数料が無料に! 「楽天証券」との口座連動サービス「マネーブリッジ」なら、普通預金金利が通常の5倍にアップ! さに、振り込みなどのさまざまな取引で「楽天スーパーポイント」も貯まる! ※ 「ハッピープログラム」のステージにより決定。 |
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(関連記事⇒「楽天銀行」と「楽天証券」はセットで使うのが得!預金金利が5倍、配当金受取で現金プレゼントなど、証券と銀行の連携でさらに得するサービスが充実!)
定期預金の金利はメガバンクの3~4倍と高めだが
他のネット銀行と比較すると一般的な水準
一方、「定期預金金利ランキング(ザイ・オンライン調べ)」は、次のとおりだ。
■定期預金金利ランキング(2018年5月31日時点)⇒最新の金利はこちら! | ||||||
順位 | 銀行名 ※クリックで公式サイトへ |
定期預金金利(年率、税引前) | ||||
1年 | 3年 | 5年 | ||||
1位 | SBJ銀行 | 0.25% | 0.25% | 0.30% | ||
2位 | オリックス銀行「eダイレクト定期預金」(※1) | 0.15% | 0.20% | 0.20% | ||
3位 | イオン銀行 | 0.05% | 0.10% | 0.10% | ||
4位 | じぶん銀行 | 0.05% | 0.03% | 0.03% | ||
5位 | ソニー銀行 | 0.05% | 0.02% | 0.02% | ||
6位 | 楽天銀行 | 0.03% | 0.03% | 0.04% | ||
7位 | 東京スター銀行 | 0.025% | 0.025% | 0.025% | ||
8位 | 住信SBIネット銀行 | 0.02% | 0.02% | 0.02% | ||
ジャパンネット銀行 | 0.02% | 0.02% | 0.02% | |||
10位 | 新生銀行 | 0.01% | 0.02% | 0.02% | ||
11位 | ゆうちょ銀行 | 0.01% | 0.01% | 0.01% | ||
みずほ銀行 | 0.01% | 0.01% | 0.01% | |||
三菱UFJ銀行 | 0.01% | 0.01% | 0.01% | |||
三井住友銀行 | 0.01% | 0.01% | 0.01% | |||
りそな銀行 | 0.01% | 0.01% | 0.01% | |||
※ 100万円を預けた場合の金利(年率、税引前)。金利は税引き前の年利率であり、利息には20.315%(国税15.315%〈復興特別所得税含む〉+地方税5%)の税金がかかります。また、最新の金利は各銀行の公式サイトをご確認ください。 ※1「eダイレクト定期預金」の金利は毎月1日と15日(土日祝日の場合は翌営業日)に見直しが行われます。最新の金利は、必ずオリックス銀行の公式サイトでご確認ください。 |
1年ものは0.05%、3年ものと5年ものはわずか0.02%で、他のネット銀行の定期預金金利と比較しても決して高金利とは言えない。「オリックス銀行」や「SBJ銀行」の方が、「ソニー銀行」より何倍も多くの利息を受け取ることが可能だ。
SBJ銀行 | ||||
コンビニATM出金手数料(税抜) | 振込手数料(税抜) | |||
セブン- イレブン |
ローソン | ファミリーマート (E-net) |
ミニストップ (イオン銀行) |
|
24時間365日 何回でも無料 |
― | 月10回~ 無制限で無料(※1)、 以降は100円 |
24時間365日 何回でも無料 |
同行あて:無料 他行あて:月7回~無制限で無料(※1、※2)、以降は200円 |
【SBJ銀行おすすめポイント】 セブン-イレブンとミニストップ(イオン銀行)なら、ATM出金手数料がいつでも何回でも無料、ファミリーマート(E-net)なら、最低でも月10回まで無料でお得! さらに、他行あて振込手数料は、最低でも月7回まで無料なので、月に何回も振込をする人におすすめ! ※1 「SBJプレミアクラブ」のステータスによって、無料出金回数および無料振込回数は異なる。※2 ジャパンネット銀行あてと楽天銀行あての無料振込回数は月3回まで。 |
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こうして他行と比較してみると、どうやら「ソニー銀行」の人気の理由は金利の高さではないことがわかる。
では、金利と同じく気になる「手数料」が得なのか?
全国約9万台のATMが利用可能で出金手数料もお得だが
これも他のネット銀行と比較して突出したレベルではない…
金利の次に気になるのは、利用可能なATMの数と利用手数料、そして振込手数料だ。超低金利時代の現在、銀行にお金を預けてもらえる利息は、ATMの時間外手数料や振込手数料を支払うとすぐに飛んでしまう。
そこで「ソニー銀行」のATM利用手数料と振込手数料を見てみよう。
まずATMだが、「ソニー銀行」は全国9万台以上の提携ATMが利用可能なうえ、セブン-イレブンとミニストップ(イオン銀行)では、24時間365日、何回でも出金手数料が無料、ローソンとファミリーマート(E-net)では、月4回まで出金手数料が無料となっている。ただし、優遇プログラム「Club S」のステージが「プラチナ」の場合は、ローソンとファミリーマート(E-net)のATMでも、回数無制限で出金手数料が無料になる。
(2018年5月31日追記)
ATM出勤手数料は、2019年1月より変更予定。セブン-イレブンATMとミニストップ(イオン銀行)、ローソン、ファミリーマート(E-net)におけるATM出金手数料の無料回数が共通化され、優遇プログラム「Club S」のステージが「ステージなし」の場合は月4回、「シルバー」の場合は月7回、「ゴールド」の場合は月15回、「プラチナ」の場合は「無制限」となる。
■ソニー銀行のコンビニATM利用手数料と振込手数料 | ||||||
コンビニATM出金手数料(税抜) | 振込手数料 (税抜) |
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セブン- イレブン |
ローソン | ファミリーマート (E-net) |
ミニストップ (イオン銀行) |
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24時間365日 何回でも無料※1 |
月4回~無制限まで無料※2、 以降は100円 |
24時間365日 何回でも無料※1 |
同行あて:無料 他行あて:月1回無料、 2回目以降200円※3 |
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※1 2019年1月より、セブン銀行ATMとイオン銀行ATMにおける出金手数料の無料回数が、現状の「回数無制限」から、「月4回~無制限(優遇プログラム『Club S』のステージによって異なる)、以降は100円」に変更される予定。※2 優遇プログラム「Club S」のステージによって異なる。 ※3 優遇プログラム「Club S」のステージおよび「Sony Bank WALLET」の有無によって、無料振り込みの回数は異なる。 |
セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート(E-net)、ミニストップ(イオン銀行)といった大手コンビニのATMを使って、手数料無料でいつでもお金を引き出せるのは、かなり大きなメリットだ。
ATM手数料に関しては、長年「新生銀行」のほうがお得だった。しかし「新生銀行」は、サービス改定により、2018年10月7日(日)以降、「新生ステップアッププログラム」のステージが「新生スタンダード」の場合はATM出金手数料が100円(税抜)かかるようになる。ATM出金手数料の値上げにより「新生銀行」から他の銀行への乗り換えを検討している人にとって、「ソニー銀行」は悪くない選択肢となるだろう。
新生銀行 | ||||
コンビニATM出金手数料(税抜) | 振込手数料(税抜) | |||
セブン- イレブン |
ローソン | ファミリー マート (E-net) |
ミニストップ (イオン銀行) |
|
24時間365日、何回でも無料※1 | 同行あて:無料 他行あて:月1~10回無料、 以降97~285円※2 |
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【新生銀行のメリット】提携コンビニATMの出金手数料が、24時間365日、いつでも何回でも無料! 他行への振込手数料も最大で月10回まで無料(「新生プラチナ」の場合)と割安。短期間で利息がつく「2週間満期預金」で、すぐに使う予定のない普通預金のお金をかしこく運用できる。 ※1 2018年10月7日(日)以降は、「新生ステップアッププログラム」のステージが「新生スタンダード」の場合、ATM出金手数料が100円(税抜)かかります。※2「新生ステップアッププログラム」のステージによって、無料振り込みの回数および振込手数料は異なります。 |
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(新生銀行の関連記事⇒コンビニATMを使えば使うほど得をする!ATM手数料を取られるどころか1回10円もらえるお得な銀行活用テクニック!)
振込手数料は、「ソニー銀行」の口座あてなら無料、他行の口座あてなら月1回まで無料だ。これも他のネット銀行の振込手数料と比較すると、平均的なレベル。他行あて振込手数料が、最低でも月7回無料になる「SBJ銀行」のほうがお得だ。
SBJ銀行 | ||||
コンビニATM出金手数料(税抜) | 振込手数料(税抜) | |||
セブン- イレブン |
ローソン | ファミリーマート (E-net) |
ミニストップ (イオン銀行) |
|
24時間365日 何回でも無料 |
― | 月10回~ 無制限で無料(※1)、 以降は100円 |
24時間365日 何回でも無料 |
同行あて:無料 他行あて:月7回~無制限で無料(※1、※2)、以降は200円 |
【SBJ銀行おすすめポイント】 セブン-イレブンとミニストップ(イオン銀行)なら、ATM出金手数料がいつでも何回でも無料、ファミリーマート(E-net)なら、最低でも月10回まで無料でお得! さらに、他行あて振込手数料は、最低でも月7回まで無料なので、月に何回も振込をする人におすすめ! ※1 「SBJプレミアクラブ」のステータスによって、無料出金回数および無料振込回数は異なる。※2 ジャパンネット銀行あてと楽天銀行あての無料振込回数は月3回まで。 |
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銀行選びでは、もろもろの手数料がかなり大きなおすすめポイントとなる。しかし「ソニー銀行」は、ATM出金手数料はそこそこお得だが、振込手数料が他行と比べてダントツに安いというわけではなく、実際、「SBJ銀行」には一歩及ばない。
(関連記事⇒ATM手数料&振込手数料で選ぶ!おすすめネット銀行はこちら!)
顧客満足度で何年にもわたって上位にランクインするような圧倒的な強さを見せる理由は「手数料」でもないようだ。
「ソニー銀行」の顧客満足度が高い理由は、
「銀行に対する信頼性」と「商品の品ぞろえ」
ここまで「ソニー銀行」のスペックを検証してきたが、そこまで顧客満足度に関する調査で高い評価を得る理由はまだ見えてこない。そこで、各種調査における「ソニー銀行」の評価を詳細に見てみると、特に「銀行に対する信頼性」と「商品の品ぞろえ」で他より高い点数を獲得していることがわかった。
まず「銀行に対する信頼性」だが、これは世界的電機メーカーとして知られる「ソニー」のブランド力のほかに、ネット銀行としての実績が挙げられるだろう。
「ソニー銀行」は2001年6月に開業したインターネット専業銀行で、「ソニー生命」や「ソニー損保」などとともにソニーフィナンシャルグループの一員である。日本のネット銀行は、2000年10月に開業した「ジャパンネット銀行」が先駆けとなり、その後、数多くのネット銀行が誕生した。2001年6月に開業した「ソニー銀行」は、ネット銀行の中でも比較的歴史と実績のある銀行だと言える。

業績のほうも堅調に伸びており、預金残高も右のグラフのように右肩上がりとなっている。
また、日本格付研究所やスタンダード&プアーズなどの信用格付機関による評価を見ても、メガバンクに引けを取らない格付けをされている。
(関連記事⇒ネット銀行の格付けから、それぞれの信用度を検証!格付機関が「メガバンクより破綻リスクが低い!」と評価した、安全・安心なネット銀行はここだ!)
「ソニー銀行」の公式サイトを見ると、コーポレートステートメントのページには「個人のための資産運用銀行となることを目指して開業しました」と書かれており、法人よりも個人の一般ユーザーをメインターゲットとしてサービスを展開していることがわかる。「ソニー銀行」の顧客満足度の高さは、こうした個人ユーザーのほうを向いたスタンスの表れなのだろう。
毎月1000円から貯められる「積み立て定期預金」は
貯金初心者には使いやすいサービス
次に「商品の品ぞろえ」だが、確かに「ソニー銀行」のサイトを見ると、多くの商品・サービスが掲載されている。「『ソニー銀行』にしかない」というほど独自の商品・サービスは見当たらないが、取り扱い銀行の少ない比較的ユニークな商品も数多く提供されている。
例えば、毎月決まった金額を自動的に定期預金に貯めていく「積み立て定期預金」だ。「ソニー銀行」の「積み立て定期預金」は、毎月1000円以上1000円単位と少額から積み立てができ、ボーナス時などの増額も年2回までなら可能だ。
「積み立て定期預金」の金利は下の表のとおり。
■「積み立て定期預金」の金利 | ||||||
運用期間 | 金利(年率、税引前) | |||||
1年 | 0.05% | |||||
2年 | 0.02% | |||||
3年 | 0.02% | |||||
※2018年5月17日時点の 毎月の積み立て金額が1000円以上100万円未満の場合の金利(年率、税引前)。利息には20.315%(国税15.315%〈復興特別所得税含む〉+地方税5%)の税金がかかる。最新の金利は公式サイトを参照のこと。 |
「積み立て定期預金」の金利は、原則、通常の定期預金と同じ金利となっているため、金利アップキャンペーンなどが行われている期間に積み立てた分は、きちんとキャンペーン金利が適用されるので安心だ。
「家計にそれほど余裕はないが、将来を見据えてこれから少しずつ貯金を始めたい」と考えている人は、まずは少額からでもこの「積み立て定期預金」を始めてみるのもいいだろう。
「ソニー銀行」は外貨預金の為替手数料が低め。
12カ国の外貨から選んで積み立てられる
また、「ソニー銀行」は外貨商品にも力を入れており、「外貨ワールド」という名称で、外貨に関する豊富な商品・サービスを提供している。その基本となる外貨預金は、次の12通貨を選択可能だ。
【外貨預金で選択できる通貨】
米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、カナダドル、スイスフラン、
香港ドル、ブラジルレアル、人民元、南アランド、スウェーデンクローナ
気になる為替手数料を比較すると、下の表のとおりとなる。「ジャパンネット銀行」と「住信SBIネット銀行」には一歩及ばないものの、為替手数料は比較的低く抑えられている。特にユーロの為替手数料は、片道0.15円とトップレベルだ。
■銀行別・主な外貨預金の為替手数料(1通貨あたり・片道) | ||||||
順位 | 銀行名 ※クリックで公式サイトへ |
為替手数料(片道) | ||||
米ドル | ユーロ | 豪ドル | ||||
1位 | ジャパンネット銀行 | 0.05円 | 0.14円 | 0.30円 | ||
2位 | 住信SBIネット銀行 | 0.04円 | 0.13円 | 0.25円 | ||
3位 | ソニー銀行 | 0.15円 | 0.15円 | 0.45円 | ||
4位 | 新生銀行 | 0.15円 | 0.40円 | 0.40円 | ||
5位 | 楽天銀行 | 0.25円 | 0.25円 | 0.45円 | ||
6位 | じぶん銀行 | 0.25円 | 0.25円 | 0.50円 | ||
6位 | 三菱UFJ銀行 | 0.25円 | 0.25円 | 0.50円 | ||
8位 | 東京スター銀行(※1) | 0.50円 | 0.50円 | 0.50円 | ||
9位 | 三井住友銀行 | 1円 | 1.40円 | 2.50円 | ||
10位 | みずほ銀行 | 1円 | 1.50円 | 2.50円 | ||
※ 2018年5月17日時点の通常の為替手数料。※1 インターネットバンキングの場合。 |
「一から外貨で資産を築いていきたい」という人は、外貨預金の「積立購入」も可能だ。これは、指定された積み立て日に一定の金額を、自動的に円普通預金から外貨普通預金口座に預け入れるサービス。積み立て日は、「毎日」「毎週」「毎月(最大3日まで)」の周期で指定可能で、積み立て金額も500円からOKなので、手軽に始められるのもメリットだ。
外貨預金には為替リスクがあり、例えば円から外貨に換えた途端に急激な円高が来ると、それだけで大きな損失を被ってしまう。しかし「積立購入」なら、定期的に外貨を購入していくことで為替レートの変動を平準化し、リスクを抑えることが可能となる。これは「ドルコスト平均法」と呼ばれる手法だ。
「外貨預金をしたいけど、日本円の預金も少ないし、どのタイミングで変えればいいのかわからない」という人は、この外貨預金の「積立購入」がおすすめだ。
「FX」「外貨MMF」など外貨サービスに強みあり。
貯めた外貨を自在に活用できるシステムは便利

「ソニー銀行」の「外貨ワールド」では、その他にも「FX(外国為替証拠金取引)」や「外貨MMF」、「為替リンク預金」、さらには「外貨送金」など、外貨に関係する商品・サービスを数多く提供している。しかも、外貨商品の間で資金を移動させる手数料は0円。外貨資産をいったん円に戻す必要がないので、余計なコストをかけることなく自由に外貨を動かすことが可能となっている。
旅行や仕事で海外に行く人におすすめなのが、キャッシュカードと「Visaデビット」が1枚になった、「Sony Bank WALLET」。通常のキャッシュカードとしての使い方はもちろん、クレジットカードと同じように海外での買い物や海外ATMから現地通貨を引き出すこともできる。買い物や引き出したお金は、すべて「ソニー銀行」の口座から引き落とされるので、クレジットカードのように自分の持っているお金以上に使いすぎてしまうこともない。
「海外に行くけど、クレジットカードは少し怖い」という人には、おすすめの1枚だ。
他行の口座からの「おまかせ入金サービス」&コンビニATMで
手数料無料で「ソニー銀行」の口座を財布代わりに
「ソニー銀行」が提供するサービスの中で、実は使い勝手の良いのが「おまかせ入金サービス」だろう。これは、他の銀行の自分名義の口座から、毎月決まった金額を「ソニー銀行」の口座へ手数料無料で振り込んでくれるサービスだ。

毎月の振込金額として設定できるのは、1万円以上1000円単位。毎月5日または27日(休業日の場合は翌営業日)に引き落とされ、そこから4営業日後に「ソニー銀行」の普通預金口座へ入金される。設定できるのは5件までだ。
「おまかせ入金サービス」を利用することで、複数の銀行から貯蓄、あるいは投資のための資金を手数料無料で「ソニー銀行」に集約し、1カ所で管理・運用していくことが可能となる。
例えば、「おまかせ入金サービス」と「積み立て定期預金」を組み合わせれば、次のようなことを手数料無料で自動的に行うことができる。
妻のパート収入が振り込まれるB銀行の口座から毎月2万円を、
それぞれ『ソニー銀行』の口座に移動して「積み立て定期預金」で運用する。
同様に、「おまかせ入金サービス」で移動した資金で、外貨預金の「積立購入」をしてもいいだろう。他にも、投資信託の積立購入、株式投資用やFX用の口座への入金、さらには住宅ローンやカードローンの返済など、「おまかせ入金サービス」を活用することで、資産を手間なく効率的に運用することが可能となる。
「おまかせ入金サービス」を使えば、他の銀行口座のお金もATM手数料を払うことなく出金することができる。
例えば、給与が振り込まれる銀行から毎月の生活費分を「おまかせ入金サービス」で「ソニー銀行」に移せば、「セブン-イレブン」、「ローソン」「ファミリーマート(E-net)」「ミニストップ(イオン銀行)」といった大手コンビニのATMから、24時間356日、手数料を一切かけることなくお金を引き出すことができる(「ローソン」「ファミリーマート(E-net)」は月5回まで)。
「給与振込に使える銀行は会社から指定されており、ATM手数料の安いネット銀行を選ぶことができない!」というケースでも、この「おまかせ入金サービス」を利用すれば手数料無料引き出し放題となるのだ。
「毎月の生活費を銀行から引き出して財布に入れ、支払いが必要なときに財布からお金を出す」。そんな日常のお財布感覚で「ソニー銀行」を使いこなすのもいいだろう。
「ソニー銀行」のメリットは金利や手数料などの数字以外にあり?
資産管理などの使い勝手の良さが高評価の理由はコレ!
今回、「なぜ『ソニー銀行』の顧客満足度が高いのか」を調べてわかった、「ソニー銀行」の主なメリットは、次のとおりだ。
【ソニー銀行のメリット】 | |
・ | 24時間365日、ATMの出金手数料が無料 |
・ | 月1000円から貯められる「積み立て定期預金」 |
・ | 外貨を自由に動かせる「外貨ワールド」 |
・ | 他行からの振り込み手数料が無料になる「おまかせ入金サービス」 |
今回、改めて調べてみたが、単純に金利や手数料だけを比較すると、「ソニー銀行」は他のネット銀行と比べても特別なメリットがある銀行には見えなかった。しかし、顧客満足度に関する調査で圧倒的な強さを誇る「ソニー銀行」の本当のメリットは、単純な数字で表される部分ではなく、実際に利用している顧客がお金を管理しやすいという使い勝手にあるのかもしれない。そこまできちんと見極めたうえで、ライフスタイルやマネープランに合っていると思えた人は、「ソニー銀行」を活用してみてはどうだろうか。
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【2019年2月1日時点】 ■編集部おすすめのネット銀行はこちら! |
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普通預金金利 (年率、税引前) |
定期預金金利(年率、税引前) | ||||
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1年 | 3年 | 5年 | |||
◆イオン銀行(イオンカードセレクト保有者) ⇒詳細ページはこちら! | |||||
0.10% (「イオン銀行Myステージ」の 「シルバーステージ」の場合) |
0.02% | 0.02% | 0.02% | ||
【イオン銀行おすすめポイント】 2018年4月に始まった「イオン銀行Myステージ」で「シルバーステージ」になれば、普通預金金利が定期預金並みの0.10%に! しかも、「シルバーステージ」になるには、年会費無料のクレジットカード「イオンカードセレクト」を保有、「イオン銀行」のインターネットバンキングに登録、「イオンカードセレクト」のクレジット機能またはWAON機能で月に1回以上決済といった、簡単かつノーリスクな条件をクリアするだけ。「シルバーステージ」になれば、イオン銀行ATMの手数料は24時間いつでも何回でも無料なのはもちろん、他行ATMの入出金手数料は月2回まで、他行あて振込手数料も月1回まで無料になる! |
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【関連記事】 ■【イオン銀行の金利・手数料・メリットは?】イオン銀行利用者は「イオンカードセレクト」が必須 簡単に普通預金が定期預金並みの金利0.1%にアップ! ■イオン銀行が「マイナス金利」時代の最強銀行に!?「イオン銀行+イオンカードセレクト」で普通預金の金利が破格の0.1%になるお得な特典を活用しよう! ■定期預金金利に匹敵する普通預金があった! 普通預金の金利がメガバンクの100倍以上で各種手数料もお得な「イオン銀行」を使え! |
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◆ソニー銀行 ⇒詳細ページはこちら! | |||||
0.001% | 0.15% | 0.02% | 0.02% | ||
【ソニー銀行おすすめポイント】 外貨に強いネット銀行。Visaデビット付きキャッシュカードの「Sony Bank WALLET」なら海外事務手数料が0円なので、海外での買い物がクレジットカードよりお得! 優遇プログラム「Club S」のステージなどにより、ATM出金手数料は月4回~無制限で無料、他行あて振込手数料は最大月11回まで無料! 毎月無料で決まった金額を、他行から手数料無料で入金できる「おまかせ入金サービス」も便利。 |
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【関連記事】 ■【ソニー銀行の金利、手数料、メリットは?】外貨に強いネット銀行。Visaデビット搭載のSony Bank WALLETならクレジットカードよりお得に海外ショッピングが可能 ■「ソニー銀行」の顧客満足度調査の評価はなぜ高い? 手数料や金利で突出したメリットが見当たらなくてもなぜかユーザーから支持されている理由はどこだ!? |
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◆じぶん銀行 ⇒詳細ページはこちら! | |||||
0.01% (カブドットコム証券口座保有者の 「じぶん銀行自動引落<口座振替> ※リアル版」適用時) |
0.15% (「デビュー応援プログラム」 適用時) |
0.03% | 0.03% | ||
【じぶん銀行おすすめポイント】 KDDIと三菱UFJ銀行が共同出資してできたネット銀行。コンビニATMからの出金手数料が最大月11回まで無料のうえ、三菱UFJ銀行への振込み手数料が何回でも無料なので、三菱UFJ銀行を使っている人にもおすすめ! また、スマホ取引の使い勝手にも注力している。 |
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※ 100万円を預けた場合の2019年2月1日時点の金利(年率、税引前)。金利は税引き前の年利率であり、利息には20.315%(国税15.315%〈復興特別所得税含む〉+地方税5%)の税金がかかります。また、最新の金利は各銀行の公式サイトをご確認ください。 |