FP花輪陽子のシンガポール移住日記
2017年3月3日 花輪陽子

シンガポールの「厳しすぎる罰金制度」に要注意!
知らないうちに違反して罰金を取られかねない、
飲酒・喫煙、トイレや地下鉄での意外なルールとは?

 ファイナンシャル・プランナー(FP)の花輪陽子です。

 シンガポールには、数々の罰則があります。「郷には入れば郷に従え」という諺(ことわざ)がありますが、旅行で訪れる際にも「知らなかった」では済まされません。これからシンガポールを訪れる可能性があるという方は、代表的な罰則をしっかりと押さえておいてください。

【代表的な罰則(1)】
22時半~朝7時に公共の場で、お酒を飲んだら罰金8万円!?

 シンガポールでは、22時半~翌朝7時まではお酒をコンビニなどで買うことができません。このルールを破ると、場合によっては罰金が科されます。

 先日も、公共の場で禁止時間帯にお酒を飲んでしまい、約8万円の罰金をとられた男性が、実名・顔写真ありで報道されました。また、公共の場所でお酒を飲み過ぎ、自分の世話ができない状態になったら、約8万円以下の罰金(再犯の場合は約16万円以下)です。シンガポールの飲食店にはお酒の飲み放題プランなどもよくあるのですが、うっかり飲み過ぎないように注意しなければなりません。

【代表的な罰則(2)】
禁止エリアで喫煙をしたら、罰金8万円!?

シンガポールの厳しい喫煙ルール

 シンガポールは、喫煙者にとっては非常につらい国です。「喫煙禁止」の表示があちこちにあり、禁止エリアで喫煙をしようものなら、白い目で見られるばかりでなく、罰金(約8万円以下)を取られるリスクがあります。

 基本的に、地下鉄内や屋根のある室内では全面禁止。屋外でも、ショッピングセンターの入り口から5メートル以内などは、禁煙の場所が多いです。喫煙スペースがあるので、基本的にはその場所のみで喫煙するほうが安全です。

 また、タバコの投げ捨てに関しても、初犯は約8万円以下、2回目は約16万円以下など、厳しい罰金などが科される可能性があります。シンガポールでは、タバコは1箱1000円程度と高価なので、万一罰金を科せられたら、泣きっ面に蜂かもしれません。

【代表的な罰則(3)】
蚊の発生を防止する行為を怠ると、罰金80万円!?

 シンガポールでは、政府が蚊の駆除に力を注いでいるために、蚊に刺されることはあまりありません。集合住宅では週1回程度のペースで、定期的に蚊の除去のための薬を撒きます。

 また、各家庭に対する厳しい罰則もあり、蚊の発生を防止する行為を怠ると、初犯の場合は約80万円以下の罰金が科される可能性があります。政府の職員が抜き打ちの家庭訪問を行い、家庭内に水たまりがないか確認しに来ます。植木鉢に水がたまっていたり、エアコンが水漏れしていたり、雨水がたまっていたりすると、罰を受ける可能性があります。

 シンガポールでもジカ熱が発生しましたが、政府が迅速な対応をし、更に蚊の駆除に精力を上げ、病気の拡大を防止させました。その裏にはこのような厳しい罰則があるのです。

【代表的な罰則(4)】
水洗トイレで水を流さないと、罰金約8万円!?

水洗トイレで水を流さないと罰金

 シンガポールは、東南アジアでは断トツに街が綺麗な国。日本とあまり変わらないような感覚で公共のトイレも利用できます。さまざまな価値観の移民が集まっている国でありながらも、他の国よりトイレがきれいなのは、罰則があるからです。「水洗トイレで水を流さない」という行為に対しては、初犯で約8万円以下(2回目は約16万円以下、3回目は約40万円以下)の罰金など、厳しい罰則があります。

 また、「タン、つばの吐き捨て」は初犯約8万円以下(2回目は約16万円以下)の罰金、タバコとゴミの投げ捨てに関しても同額の罰金があります。厳しい罰があることで、街の美しさが保たれているわけです。

【代表的な罰則(5)】
地下鉄内での飲食は、罰金約4万円!?

 地下鉄内での飲食も禁止で、破ると約4万円以下の罰金を科せられることがあります。子どもがぐずってもお菓子などをあげることができないので要注意。旅行者の方も、うっかりやりがちだと思うので、注意してください。

 シンガポールは至るところに監視カメラがあるので、誰も見ていないからと思っていても、後から通報されて逮捕されるリスクがあります。

シンガポールでは、16歳以上から厳罰の対象になる!

 また、シンガポールには死刑や鞭打ちなど、厳しい処罰があることでも有名です。例えば、一定量以上の違法薬物をシンガポールに持ち込んだ場合は死刑ですし、公共物に対して落書きをし、鞭打ち刑になった外国人も過去にいます。誘拐罪の最高刑は死刑又は終身刑及び鞭打ち刑という強力な罰があるので、子どもが誘拐されるリスクも低いとされています。

 シンガポールでは、16歳以上から成人と同様の刑事手続きになり、基本的に特別扱いはされません。日本では新聞に載らないような小さな事件でも、実名で顔写真付きで新聞報道されることもあります。

 観光でシンガポールを訪れる際は、今回紹介した5つの罰則を覚えておいてください。さらに、ここまでには出てきませんでしたが、シンガポールへのガムの持ち込みや、タバコの未申告での持ち込み、さらに鳥へのエサやりも禁止されているので、旅行者は注意が必要です。万が一、トラブルに巻き込まれたら、すぐに日本大使館に連絡するようにしましょう。

 なんだか息苦しいようでもありますが、これほど厳しい罰があるために、シンガポールの治安は守られているとも言えます。反対に、たとえ旅行者でもルールを知らなかったでは済まされないので、前述のとおり「郷には入れば郷に従え」の精神で、十分に注意をするようにしましょう。