超成長株投資で資産10倍計画!
2021年1月20日 山本 潤

上場企業の成長と株価の関係をBPSで説明。
確実なBPS成長と安定した配当収入の両取りで
大きな株価成長をゲットしよう!

山本潤の超成長株投資の真髄 第97回

様々なステークホルダーによって、上場企業は継続的に収益を拡大

 上場企業は様々なステークホルダー(株主など)への責任を果たすため、未上場企業と比べてガバナンス(統治)がしっかりしていると言えるでしょう。監査法人の監査を受け、経営陣が私利私欲に走ることがないようにモニタリングされています。株主である投資家は経営陣に要望を出し、経営を下支えする役割を担っています。様々なステークホルダーによって、上場企業は永続的に事業を展開できるのです。

 上場企業を人に例えるなら、自らを厳しく律して節制し、健康的な生活をしている人と言えます。研究熱心であり、時にハードワークも厭いません。こうした努力の結果、上場企業は毎年のように黒字を出し、リーマンショックやコロナショックなどの危機下でも赤字を出さないように経費節減に努めます。仮に赤字になっても早期に黒字化できるよう経営を立て直そうとします。

内部留保の再投資による事業拡大はキャピタルゲインに直結

 上場企業は得た利益の中から、投資家に配当という形で還元します。配当の割合は3割程度で、残りの7割は内部留保します。投資家が配当を再投資するのと同様、企業は内部留保を将来の成長のために投資します。

 事業環境の見通しが良ければ、企業は積極的に事業を拡大します。再投資して社員数や生産設備を増やしたり、新規事業や研究開発に費やしたりします。一方、見通しが悪ければ経費を削減したり、業績低迷中の同業他社を買収したりします。好況時はもちろん、不況時も積極的に再投資して長期的な収益拡大に努めます。

 前回の記事で、長期投資で大切なのは、配当(インカムゲイン)を再投資し、保有株数を増やすことだと説明しました。配当の再投資で保有株数を増やし、さらに企業側の再投資による事業拡大で株価が上昇し、キャピタルゲインの増加も見込める。成長する上場企業に投資することで、こうしたハッピーな状況が長期に渡って継続するのです。

日本の上場企業のBPSは30年間で4~10倍に拡大

 上場企業の成長を端的に知るには、BPS(1株純資産)の年間成長率(増分)を見るのがよいでしょう。BPSとは、企業が所有する資産の株主持分に該当し、自己資本を発行済み株数で割って求められます。Book Per Shareの略ですが、投資家にとって1株あたりの簿価ベースの資産価値と言えます。

 日本の上場企業のBPSの年間成長率は平均4~8%(過去の平均値)です。つまり、企業の資産価値は年率4~8%で伸びており、投資家は複利効果の恩恵を享受できます。毎年デコボコがあるものの、企業は資産を長期ではしっかりと増やしているのです。1.04~1.08倍の成長が30年間続いたらどうなるでしょうか。答えは4倍から10倍ですね。ですから30年間で企業規模は4~10倍程度に成長する公算があるのです。企業規模の拡大(拠点の拡大、社員の増員など)で、世の中に与える影響力は増し、社会により多くの貢献ができるのです。もちろんマイナスの社会貢献をしないためには企業と長期投資家とのESG的な対話が必要です。

長期投資はキャピタルゲインとインカムゲインの両方を獲得できる

 長期投資の魅力は、成長企業に投資すればキャピタルゲインとインカムゲインの両方を獲得できることです。もちろん短期では含み損を抱える局面が存在します。その時は無理をせず配当を再投資して保有を継続すれば再び企業努力で収益は回復していきます。どの銘柄を選ぶかも大事ですが、ポートフォリオベースで10~20銘柄以上に分散投資することで平均的な収益率をマイナスにしないように工夫できます。バランスのよいポートフォリオを長期間ヘッジせずに市場のリスクにあえて晒すことが肝心です。損切りはしてはいけません。

   日本の上場企業の配当利回りは平均2%程度です。つまり、4~8%のキャピタルゲインに加え、2%のインカムゲインを「平均的に」得られるのです。言うまでもなく配当も企業規模の拡大で増加します。BPSが数倍になれば、自ずと規模の経済が働き、EPSも高まり、その結果、配当も増加します。

単年度の業績を過度に重視すると、投資は失敗する

 多くの投資家は、BPSや配当より、業績を気にします。期初に会社が発表した予想より良いか、悪いか。あるいは通期の計画に対して進捗率が良いか、悪いか。さらに上方修正が期待できるかなどです。

 こうした視点を私は否定しません。業績好調なのは素晴らしいからです。しかしながら、単年度の業績を過度に重視すると、投資は失敗します。なぜなら、単年度の業績変動は非常に激しいからです。単年度の純利益は、平均数十パーセントの割合で大きく変動します。多くの投資家が知らない事実として、株価変動率より業績変動率の方が高いという事実があります。

 株価は曲がりなりに、将来の平準的な企業の実力を織り込もうとします。一方、業績は突発的なイベントの影響を色濃く受けて変動します。個別企業の株価変動率は約30%なのに対し、業績変動率はそれより大きく、場合によっては100%を超える場合もあります。

 長期投資では短期業績を過度に心配する必要はさほどありません。理由は2つあります。1つ目は、企業には社会変化に対応できる経営力や組織対応力があるからです。経営陣や社員が努力することで、社会変化に合わせて方向転換でき、収益を拡大することができるからです。2つ目は、社会構造です。世の中には中小企業が数百万社あり、個人事業主も大勢います。残念ながら多くは後継者がいません。自然と大企業が市場を獲得するようになっているのです。

DFRポートフォリオ指数は最高値を更新

 私が助言するDFRポートフォリオ指数はおかげさまで最高値を更新しました。ポートフォリオの多くの銘柄がウイズコロナ銘柄ではない中、コロナによる業績落ち込みを懸念して株価が落ち込んでいたものの、前回や今回の四半期決算で上方修正する銘柄が連発し、DFR指数も大きく上昇しています。

 ポートフォリオの中には業績回復の途上にある銘柄も多いですが、いずれも今回のコラムで紹介した長期成長が期待できる銘柄ばかり。DFR指数は今後も堅調に推移すると思います。

(DFR投資助言者 山本潤)

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