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【1】今日の株式相場早わかり!
根強い欧米の景気悪化懸念、反発も上値重く
日経平均株価は4日ぶりに反発! 26日の米国市場でNYダウが続落、年初来安値を連日で更新した。一方、今日の東京市場は前日大幅に下げたことから、自律反発を期待した買いが入り、日経平均株価は反発してスタート。前場には上げ幅を250円近くに広げる場面もあった。ただ、世界的な金融引き締めによる景気悪化への懸念は根強く、上値を追う動きは限られた。業種別にみると、食料品や小売、サービスといった内需・ディフェンシブ関連の上昇が目立った。
今晩の米国では、8月の新築住宅販売件数など、重要な住宅関連統計の発表が控える。なお、明日は9月末の配当・株主優待などの権利付き最終売買日となる。
【日経平均】26571.87円↑(+140.32円)
【マザーズ指数】701.27↑↑(+7.29)
【NYダウ】29260.81ドル↓↓(-329.60ドル、26日)
【ナスダック】10802.922↓(-65.004、26日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
やはり底堅い小売銘柄、今週はニトリなどの決算発表も!
世界的な株安が続く中、逃避資金の受け皿となりうるのが小売などの内需関連だ。昨日のメルマガの当コーナーでも、小売関連銘柄の株価の底堅さを伝えた。今日は足元における小売・サービス業の月次売上高や業績修正などの発表と株価の動向を探った。各社とも必ずしもポジティブな材料が出ているわけではないが、この1週間の株価の騰落率は日経平均株価(-4.03%)を上回っているところが多い。
しまむらは26日、主要業態「しまむら」の9月度(8月21日~9月20日)の既存店売上高が前年同期比-2.9%になったと発表。3カ月ぶりのマイナスとなったが、大型台風の襲来や、営業日数減などにより客数が減った影響が大きく、客単価でみると前年同期比+2.2%と引き続き堅調。27日の同社株価は+3.77%と大幅上昇した。
「CoCo壱番屋」を展開する壱番屋は26日、2023年2月期上期(3~8月)の営業利益が従来予想より5億7200万円少ない13億1700万円になりそうだと発表した。これを受けた27日の同社株価は-0.45%となった。新型コロナウイルス発生前の水準近くまで戻ることを見越した期初予想は達成できない見通しだが、前年と比べると営業利益のほか、既存店売上高なども回復傾向。一部商品の値上げなどは実施済みで、目立った客離れが起きていないことから、今後、市場で見直される可能性がありそうだ。
このほか表に挙げた小売銘柄では、西松屋チェーンが28日、ニトリホールディングスは30日に決算発表を予定しているので忘れないようにチェックしたい。
■しまむら株価チャート/日足・6カ月
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【3】火曜連載「ザイアナリスト海老澤界『週イチ!投信ランキング』」
短期でも長期でも好成績の国内株アクティブ投資信託は?
波乱相場の影響で、それまで好調だったアクティブ型投資信託の運用成績が急に低迷し、残念な思いをした人もいるだろう。ただ、短期でも中長期でも良好な成績を残しているアクティブ型はある。以下の表は、国内株運用のベンチマークとして使われることが多い東証株価指数(TOPIX)配当込を過去1年、3年、5年、10年のすべての期間で上回った国内株アクティブ型の一覧だ。
過去10年という長期でトップだったのは「自由演技」。グロース(成長)、バリュー(割安)といった投資スタイル、大型、中小型といった銘柄のサイズにとらわれず、相場環境に応じて、柔軟に投資対象を変えていくのが特徴だ。昨年以降のバリュー株相場シフトへの対応など、環境変化にうまく対処してきたのが好成績の背景といえる。足元では米国の金利上昇に備えるため、大型割安株をポートフォリオの中心に据えている。
過去1年間では、「日本好配当リバランスオープン」の上昇率が20%超と運用成績の良さが際立つ。日経500種平均株価の構成銘柄を投資対象とし、予想配当利回りが高い70銘柄を均等保有し、月次で投資先や配分を調整していくというルールに基づいた運用だ。
高配当株上昇の恩恵を受けた点は明らかだが、投資ユニバースとなる日経500種平均の優位性にも着目したい。同指数は日経平均株価とは異なり、業種のバランスや指数の連続性などは考慮せず、年に1回、組み入れ銘柄を全面的に見直す。そのため、その時に勢いのある銘柄を組み入れやすいメリットがあり、実際に日経平均株価よりもパフォーマンスの良い期間が多い。
海老澤 界
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
横浜国大経済卒。産業専門紙記者を経て格付投資情報センター(R&I)にて年金・投信関連ニューズレター記者、日本経済新聞記者(出向)、ファンドアナリストを務めたのち、現職。日本証券アナリスト協会認定アナリスト。
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