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【1】今日の株式相場早わかり!
米国株安も続伸、ソフトバンクGなど値がさ株が買われる
日経平均株価は続伸! 10月31日の米国市場では、NYダウが7日ぶりに反落となるなど、主要指数がそろって下落。今日の東京市場では朝方、日経平均株価が下落する場面もあったが、香港ハンセン指数の上昇などを支えに底堅い展開となった。午後に入って決算発表したトヨタ自動車が一時2%超下げたが、同じく取引時間中に決算を発表した三井物産のほか、ソフトバンクグループなどの値がさ株も買われ、相場を支えた。
今日は午後1時25分にトヨタ自動車、取引終了後にソニーグループが決算発表した。米国では連邦公開市場委員会(FOMC)が2日までの日程で始まる。米サプライマネジメント協会(ISM)による10月製造業景況感指数など重要な経済指標の発表も控える。
【日経平均】27678.92円↑(+91.46円)
【マザーズ指数】745.46→(-0.08)
【NYダウ】32732.95ドル↓(-128.85ドル、10月31日)
【ナスダック】】10988.146↓↓(-114.306、10月31日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
トヨタが営業減益! 北米での資材価格高など響く
トヨタ自動車は今日午後、2023年3月期上期(4~9月)決算を発表した。半導体不足や中国での都市封鎖(ロックダウン)などから、ある程度の下振れは織り込み済みだったものの、営業利益が市場予想を下回ったことから株価は下落した。取引終了後のソニーグループの決算発表と合わせて速報する。
上期の営業利益は市場予想を下回る1兆1414億円。資材価格高騰の影響で、北米での営業利益が前年同期比84%減となったことなどが大きく響いた。また、トヨタ・レクサスブランドの通期生産見通しが920万台になりそうだとも発表。すでに従来見通し(970万台)からの下振れは発表済みだったが、想定以上の落ち込みと、ネガティブに受け止める向きもあった。
通期の営業利益見通しは従来通り2兆4000億円を据え置いた。ただ販売台数減などの悪影響を、想定為替レートの円安修正で補った側面が強い。前回の決算発表直前から昨日まで、同社株価は4.48%下落。その間の日経平均株価の下落率(-0.56%)を下回るなど厳しい市場の評価が続く。一部半導体は在庫が薄く、依然リスクが残るなかで、生産を正常化できるかが、同社の今後の株価を占ううえで重要になる。
ソニーグループが取引終了後に発表した2023年3月期上期(4~9月)の営業利益は、前年同期比8.8%増の6510億円となった。あわせて通期の営業利益見通しを従来予想より500億円多い1兆1600億円(前年同期比-3.5%)に上方修正した。映画や音楽などのコンテンツ分野が堅調に推移する見通しだ。上期実績は市場予想を上回る内容で、明日の株価の反応に注目したい。
■トヨタ自動車株価チャート/日足・6カ月
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【3】火曜連載「ザイアナリスト海老澤界『週イチ!投信ランキング』」
今年の人気投信をランキング! その読み解き方は…
今日は投資家の資金を集めた投資信託の人気ランキングを紹介したい。今年に入ってから10月末までにおける、「純流入額」(購入などによる資金の入りから解約額を引いた額)上位は以下の通りだ。10本中9本が外国株式を投資対象とするもので、特に信託報酬が低いインデックス型が目立った。それらのほとんどは主要インターネット専業証券がそろって取り扱っている商品だ。不安定な相場環境でも、積立などによる安定的な流入が続いているとみられる。
こうした情報を役立てるには「どのように売れているか」を確認することが大事だ。例えば7位の「ファンドスミス・グローバル・エクイティ・ファンド」はみずほ銀行などみずほグループ3社とPayPay証券のみが取り扱うため、同グループの営業姿勢が色濃く反映された結果といえよう。もちろん、それ自体が否定されるものではないが、個人の自発的な売買が中心のネット証券での販売などとは質が異なるものと判断したい。
ネット証券によっては単独で人気ランキングを公表している。そこでは短期売買目的のレバレッジ型が上位に入るケースは多い。9月6日の当コーナーで取り上げたとおり、ネット証券の投資信託顧客の「損益プラス比率」は概ね約9割と高いが、これには実現損益が含まれない。インデックス型の長期投資によって含み益が出ていても、レバレッジ型によって多くの投資家が損失を確定させている可能性がある点にも留意したい。
最後に、多くの人は承知だと思うが、投資信託の基準価額は株価のように直接的な需給(売りと買いとバランス)で決まらないため、人気があっても値上がりには直結しない。以上のことを踏まえたうえで、投資先を決める1つの参考情報として人気ランキングを活用したい。
海老澤 界
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
横浜国大経済卒。産業専門紙記者を経て格付投資情報センター(R&I)にて年金・投信関連ニューズレター記者、日本経済新聞記者(出向)、ファンドアナリストを務めたのち、現職。日本証券アナリスト協会認定アナリスト。
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