【3月29日の注目株＆日本株市場見通し】
ChatGPT人気で半導体株の今後は？/投信の為替ヘッ
ジの仕組み/日経平均続伸 「デイリーZAi」3/29号

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【1】今日の株式相場早わかり！
3月期末の権利付き最終日で日経平均株価は大幅上昇

　日経平均株価は3日続伸！ 28日の米国市場は、ナスダック総合指数は続落、NYダウは4営業日ぶりに反落した。金融システムに対する不安が後退し、NYダウは一時110ドル超上昇する場面もあったが、米国債利回りの上昇などで上値は重かった。このところ上昇していたハイテク株の利益確定売りも出た。今日の東京市場は3月期末の権利付き最終日。配当や株主優待狙いや、配当再投資などが後押しし幅広い銘柄が値上がりした。東証プライムの値上がり銘柄が90％を超える全面高。業種別で値下がりしたのは海運だけだった。マザーズ指数も反発。

　今晩の米国では昨日に続き、米銀破綻をめぐる議会公聴会が予定されており、バーFRB（米連邦準備理事会）副議長の発言に注目が集まっている。また、2月の中古住宅販売成約指数の発表も控えている。

【日経平均】27883.78円↑↑（+365.53円）
【マザーズ指数】746.47↑（+5.85）
【NYダウ】32394.25ドル→（-37.83ドル、28日）
【ナスダック】 11716.081↓（-52.755、28日）

■日経平均株価チャート／日足・6カ月

【2】今日の注目株！
ChatGPT人気が追い風の半導体関連株はどうなる？

　欧米の金融システム不安などの影響で米利上げが休止されるとの観測が強まる中、3月中旬以降、半導体関連を中心としたグロース（成長）株の株価が好調だ。また、調整局面にある半導体市況の底打ちを先取りした買いも多いとみられている。今日は半導体関連株の年初来上昇率トップ銘柄を紹介する。

　上位10銘柄のうち7銘柄の通期営業利益が過去最高を更新する見通しだ。特に上昇率1位のローツェや3位のSCREENHD、6位の東京エレクトロンは、半導体ファンドリ（受託生産）最大手の台湾積体電路製造（TSMC）関連として注目度が高い。TSMCが日本で2カ所目となる半導体工場の建設を検討している点も追い風だ。

　一方で、リスト外だが投資家からの注目度が高い半導体検査装置のレーザーテックの株価は軟調（年初からの上昇率2.7％）だ。1月末に発表した2023年6月期の第2四半期決算で今期の受注高予想を大幅に下方修正したことが嫌気されている。大手半導体メーカーの設備投資縮小に伴って検査装置の引き合いが弱まっているからだ。

　このように株価が好調な半導体関連株も今後の決算内容次第では売られる可能性がある。とはいえ、米オープンAIが開発した対話型のAI（人工知能）「ChatGPT」の人気で、そのサービスに必要な生成AI用を中心に半導体需要が増加するとの見方などもあり、決算発表が本格化する4月半ばまでは底堅い展開が期待できそうだ。

■ローツェ株価チャート／日足・6カ月

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【3】水曜連載「投資の疑問に答えます」
為替ヘッジの仕組みは？

（ご質問）
　投資信託の為替ヘッジの仕組みと注意点を教えてください。

（答え）
　為替ヘッジは「為替予約」の仕組みを使います。内外短期金利差が「ヘッジコスト」となりますので、注意しましょう。

　為替予約はあらかじめ将来における通貨の交換レートを約束しておくことです。例えば米国資産を持っていて、足元の為替レートが1ドル＝100円だったとします。1年後も同レートで米ドルを円に交換する約束ができれば、その間の為替変動は無視できることになります。しかし実際は金利を考慮しなければいけません。

　下の図を見てください。仮に1年の金利が米国5％、日本1％だとすると、1年後に1ドルは1.05ドル、100円は101円になります。つまり、1ドル≒96円が1年後の予約レートとなるわけです。96円－100円＝－4円、つまり円ベースで目減りした4％分がヘッジコストで、金利差（5％－1％）と等しくなります（＊）。

　為替ヘッジで得られる最大の効果は、為替による価格変動リスクを減らすことです。特に外国債券の投資信託の場合、債券自体の価格変動よりも為替変動リスクの方が大きいため、為替ヘッジありを選ぶのも1つの手段です。ただ、足元、米ドルのヘッジコストは年率で5％近くと高水準なので、注意しましょう。

　なお、外国株式の投資信託の場合、株式そのものの価格変動リスクが大きく、過去の運用実績をみても、為替ヘッジ有無でファンドの価格変動リスクは大きく変わりません。また、金のように値動きが米ドルと逆相関の関係にある資産では、為替ヘッジしない方が、価格変動リスクが小さくなる場合もあります。

　（＊）対象通貨の金利の方が低い場合は「ヘッジプレミアム」となります。

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