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【1】今日の株式相場早わかり!
連日の年初来高値、GW中の海外イベントを要チェック!
日経平均株価は小幅に4日続伸! 昨日に引き続き、年初来高値を更新した。1日の米国市場で主要株価指数はそろって小幅に反落。ファースト・リパブリック・バンクが1日に経営破綻したがJPモルガン・チェースによる買収が決まり、大きな動揺は起きなかった。今日の東京市場では海外の重要イベントを前にポジション調整の売りが出る一方、円安の進行が相場の支えとなった。個別では昨日、2023年3月期決算を発表したイビデンが+9.00%の大幅高となった。今期は大幅な減益予想も、下期に回復する見通しで、安心感が強まった。2023年12月期第1四半期(1~3月)決算が大幅な増収増益となった大塚商会も+2.51%となった。
明日から日本は5連休だが、海外では明日3日(水)までの予定で米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれるほか、4日(木)に欧州中央銀行(ECB)理事会が開かれるなど重要イベントが目白押しだ。昨日のコラム「今週の焦点」で注目ポイントを確認しておこう。
【日経平均】29157.95円→(+34.77円)
【マザーズ指数】744.15↑(+2.43)
【NYダウ】34051.70ドル→(-46.46ドル、1日)
【ナスダック】12212.598→(-13.986、1日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
インバウンド&リオープン期待! 百貨店など月次に注目
昨日は月初めということで、百貨店などの小売企業や外食企業で月次業績の発表が相次いだ。数字をみても、インバウンド(訪日客)消費やリオープン(経済再開)に対する市場の期待に応える内容だ。今日は利益確定売りが相次いだが、過去1カ月でみると株価が上昇している銘柄が多い。
過去1カ月でみると、大手百貨店株で最も株価が上昇したのがJ.フロント リテイリング。4月の大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高は前年同月比+391.6%の大幅増で、客数にいたっては36倍となった。インバウンド消費の戻りも顕著だが、紳士用のスーツやアウトドア商品の売上も好調としており、リオープン効果も表れている。このほか、松屋は銀座本店(銀座店と浅草店の合計)の売上高が前年同月比+41.0%の大幅増となっただけでなく、銀座店はコロナ前の2019年と比べても約12%増となった。同社の株価も足元上昇が続いている。
外食3社の4月の業績はいずれも好調。特にゼンショーホールディングスの「すき家」既存店売上高、ロイヤルホールディングスの「ロイヤルホスト」既存店売上高はいずれも前年同月比+20%超の大幅増となった。すき家は2月に約3割の商品を税込みで10円から40円値上げしているが、客離れが起きていないことがわかる。ゼンショーホールディングスの株価は過去1カ月で+8.85%と大幅に上昇している。
なお、今日の取引終了後にファーストリテイリングが発表した4月の国内「ユニクロ」既存店売上高(EC=電子商取引含む)は、前年同月比+1.7%(3月は+11.9%)だった。
■J.フロント リテイリング株価チャート/日足・6カ月
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【3】火曜連載「ザイアナリスト海老澤界『週イチ!投信ランキング』」
国内REIT型が上昇! 4月の投信動向を速報
月初めということで、足元の投資信託の運用状況を探ってみたい。4月は日経平均株価が8連騰する場面もあるなど、日本株の強さが印象に残った。もっともそれ以上に値上がりしたのが国内の不動産投資信託(REIT)だ。東証REIT指数の月間上昇率は4.9%で、日経平均株価の2.9%を上回った。
海外の金融不安を受け、国内REITは3月、値下がりが目立ち、東証REIT指数は3月20日に年初来安値を付けた。一転、4月に買われたのは、株式のPBR(株価純資産倍率)に当たるNAV倍率の面で割安感が強くなってきたためだ。新型コロナの感染症法上の扱いが5月8日に5類に移行されるのを前に、リオープン期待からオフィス系などに資金が集まりやすかった面もありそうだ。
このほか、今年に入ってから新興財閥アダニ・グループの不正会計疑惑が重石になっていたインド株型も4月は値上がりした。「新生・UTIインドファンド」など1カ月の上昇率が6%近くになるファンドもあった。インド企業のコンプライアンス面に対する疑念から、いったんは離れた海外投資家の資金が本格的に戻るか注視したい。また、ブラジル債券型も好調。4月初めにOPEC(石油輸出国機構)プラスが追加減産を発表し、原油相場が上昇、産油国通貨であるブラジルレアルも上昇したためだ。
一方、値下がりが目立ったのが中国株型だ。4月初めに台湾の蔡英文総統がマッカーシー米下院議長と会談したことをきっかけに、台湾を巡る米中対立への懸念が強まり、投資家心理を冷やした。このほか、新興国株のインデックス型やベトナム株型がリターン下位に入るなど新興国型の投資信託で明暗が分かれた格好だ。
海老澤 界
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
横浜国大経済卒。産業専門紙記者を経て格付投資情報センター(R&I)にて年金・投信関連ニューズレター記者、日本経済新聞記者(出向)、ファンドアナリストを務めたのち、現職。日本証券アナリスト協会認定アナリスト。
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