【1】今日の株式相場早わかり!
ナスダック最高値連続更新も、日経平均は続落
日経平均株価は続落! 東証グロース市場250指数も続落した。22日の米国市場ではNYダウが反発、ナスダック総合指数は連日で史上最高値を更新した。だが、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が下落したことから、日経平均株価は売り優勢でスタート。ハイテク株中心に売られた。注目を集めている米半導体大手エヌビディアの決算発表後の相場変動を警戒した様子。また、長期金利が約11年ぶりに一時1%まで上昇したことから、三井不動産、三菱地所など不動産株の下げが目立った。業種別で見ると、電気・ガス、不動産、海運などが売られた一方、証券、保険、情報・通信などが上昇した。
日本時間23日午前3時には米連邦公開市場委員会(FOMC、4月30日~5月1日開催)の議事録発表が予定されており、エヌビディアの決算とともに注目だ。
【日経平均】38617.10円↓(-329.83円)
【グロース250】624.66↓↓(-8.75)
【NYダウ】 39872.99ドル→(+66.22ドル、21日)
【ナスダック】16832.624↑(+37.750、21日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
過去最高益予想の高配当株に注目!
業績の先行きを慎重にみる上場企業が増えている。外需企業が中国や欧州の需要鈍化を予想し、想定為替レートを実勢より円高に設定していることが影響している。相場動向も見通しづらくなっているが、こんな時に頼りになるのが安定した株価推移が期待できる“好業績高配当株”だ。そこで、今日は「今期過去最高益を予想する銘柄の配当利回りランキング」を作成した。
トップは配当利回り4.14%の野村不動産ホールディングス。前期は分譲マンションの販売が好調で都市開発部門も堅調に推移し、2ケタの増収・営業増益を達成。今期も好調な住宅部門のけん引で増収増益を見込む。また、13期連続となる増配も発表している。
2位のエレベーター大手のフジテックも8期連続で増配となる見通しだ。南アジアや欧米での販売好調で今期も最高益予想だ。このように、過去最高益の高配当銘柄には連続増配株が多い。3位の全国保証と6位のヒューリック、7位のサンドラッグ、8位の竹内製作所、9位のユー・エス・エスは、いずれも10年以上増配を続けている。
長期間にわたって増配を続けている企業は、それだけ長期的に業績を伸ばしている優良企業といえるので見逃せない銘柄だ。
■野村不動産ホールディングス株価チャート/日足・6カ月
【3】水曜連載「投資の疑問に答えます」
iDeCoのオトクな受け取り方は?
(ご質問)
65歳になったので、そろそろiDeCoの取り崩しを考えています。 税金、手数料など、受け取り方によってどんな違いがあるのでしょうか。
(答え)
退職金や年金の金額によって有利な受け取り方は変わります!
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、原則的に60歳以降に受け取ることができます。受け取り方法は(1)一時金のみ、(2)年金のみ、(3)一時金と年金受け取りの併用の3つです。
一時金で受け取る場合には退職所得の扱いとなり、「退職所得控除」が利用できます。たとえば勤続30年なら、退職所得控除は1500万円。退職金とiDeCoの合計がこの額に収まれば課税ゼロで受け取れます。退職所得控除をオーバーする場合も、課税対象の退職所得となるのは超過した金額の2分の1。しかも「分離課税」となり、給与所得などほかの所得とは別に課税されるなど、税制面での優遇があります。
なお退職所得控除は、勤続年数とiDeCoの加入期間、どちらか長いほうで計算します。また、退職金をすでに受け取っている場合も、退職金とiDeCoは合算されて退職所得控除が適用されます(退職控除を再度使うには、退職金の受け取りから20年以上間を空ける必要があります)。
一方、年金方式で受け取る場合は雑所得となり、「公的年金等控除」を受けられます。ただし、全額控除になるのは65歳以上の場合、年間110万円まで(65歳未満は60万円まで)。公的年金だけでこの枠を超えてしまう人も多いでしょう。また、年金方式で受け取ると、一時金で受け取る場合にはかからない社会保険料の負担も生じます。さらに、iDeCoの受取時には1回の振込みにつき440円の手数料がかかります。年金方式で受け取ると、何度もこの手数料がかかってしまいます。
まとめると、まずは退職所得控除の金額に収まる分を一時金で受け取るとよいでしょう。退職金とiDeCoを合算すると退職所得控除を超えてしまう場合は、公的年金の金額を確認して、一時金と年金の併用を検討しましょう。
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