【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 39,164.06 △36.26 (6/27)
NASDAQ: 17,858.68 △53.53 (6/27)
1.概況
米国市場は長期金利の低下を好感した買いで小幅に続伸となりました。20ドル安でスタートしたダウ平均はプラスに転じるとまもなくして122ドル高まで上昇しましたが、その後伸び悩むと取引終盤にマイナスとなり101ドル安まで下落しました。しかし、引けにかけて持ち直すと結局36ドル高の39,164ドルで取引を終え続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も53ポイント高の17,858ポイントと3日続伸となりました。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比6000件減の23万3000件となり市場予想以上に改善しました。5月の米耐久財受注額も前月比0.1%増となり市場予想を上回りました。1-3月期の米実質国内総生産(GDP)確定値も年率換算で前期比1.4%増と改定値の1.3%増から上方修正され市場予想を上回っています。5月の米中古住宅仮契約指数は前月比2.1%低下の70.8となりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や一般消費財・サービス、コミュニケーション・サービスなどの6業種が上げ、不動産は1%近く上昇しています。一方で生活必需品や素材、金融などの5業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではセールスフォース[CRM]が4%近く上げたほか、ボーイング[BA]とアマゾン・ドット・コム[AMZN]も2%以上上昇しました。スリーエム[MMM]とシスコシステムズ[CSCO]も1%以上上げています。一方でビザ[V]とゴールドマン・サックス[GS]が2%を超える下落となり、メルク[MRK]も1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄では、決算を発表した半導体大手のマイクロン・テクノロジー[MU]が業績の見通しが慎重との見方から7%余り下落しました。また、半導体株ではエヌビディア[NVDA]が2%近く下げ、クアルコム[QCOM]も1%以上下落しています。さらにドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス[WBA]が決算で1株利益が市場予想を下回ったうえ、通期の利益見通しを大幅に下方修正したことから急落し22%を超える下落となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.05%低い4.28%となりました。ドル円は160円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。また、本日は日本時間の午前10時から民主党のバイデン大統領と共和党のトランプ前大統領による11月の米大統領選に向けた第1回のテレビ討論会が南部ジョージア州アトランタで行われる予定です。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)
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