【1】今日の株式相場早わかり!
バリュー株主導でTOPIX最高値迫る、日経平均は4万円台
日経平均株価は大幅に3日続伸! 1日の米国市場で主要株価指数はそろって上昇。フランスの政治情勢に対する過度な警戒感が後退し、ナスダック総合指数は約2週間ぶりに最高値を更新。一方、トランプ前大統領の政権復帰による財政拡張への思惑から、10年物国債利回りが1カ月ぶりの水準にまで上昇したことや、サプライマネジメント協会(ISM)の6月製造業景況感指数の下振れが重石となった。今日の日経平均株価は下落して始まったが、すぐに切り返してプラス圏に浮上すると、午後には約3カ月ぶりとなる4万円台を回復。約38年ぶりの水準を更新した対ドルでの円安や日銀の利上げ観測を背景に、保険や銀行を中心とした景気敏感株やバリュー(割安)株への買いが膨らみ、東証株価指数(TOPIX)は1989年に付けた最高値に迫る勢いを見せた。
川崎汽船や三菱重工業が急伸し上場来高値を更新したほか、三菱UFJフィナンシャル・グループは約18年ぶりの高値を付けた。今晩の米国市場では、5月雇用動態調査(JOLTS)の求人件数が発表される。
【日経平均】40074.69円↑↑(+443.63円)
【グロース250】646.04↓(-3.16)
【NYダウ】39169.52ドル→(+50.66ドル、1日)
【ナスダック】17879.300↑(+146.697、1日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
百貨店株は軒並み年初来高値圏、三越伊勢丹は月次でも光る
今週に入って百貨店株が軒並み年初来高値圏まで上昇している。先週末に発表された高島屋とJ.フロント リテイリングの好決算がきっかけだ。また、前日に発表された月次売上高速報でも引き続き好調さが確認されており、今後も期待が持てるテーマとなりそうだ。
J.フロントと高島屋の2025年2月期第1四半期営業利益は大幅増益で、通期計画もそろって上方修正。前日の株価はそれぞれ急伸し年初来高値を更新した。前日に発表された6月の売上高速報も軒並み好調で、特に免税店売上高の伸びは各社とも前年比2.2~2.7倍と高い伸びが続いた。注目は三越伊勢丹ホールディングス。月次売上高の伸びが5月比で6月はやや鈍化するなど他社の騰勢が一服する一方、同社だけは6月の伸びが加速した。伊勢丹新宿本店という日本を代表する旗艦店を持つ同社の強さが際立った格好だ。
高島屋は決算説明会において「6月に入ってインバウンド売上が若干減速している一方、5月以降は中国売上の伸長が顕著である」としている。コロナ前にインバウンド需要のけん引役だった中国訪日者数は、5月時点でコロナ前の2019年同月比72%と依然として回復余地がある。下期には国慶節と春節があり、中国からのインバウンド売上の拡大が百貨店各社のさらなる業績拡大と株価上昇をもたらしそうだ。
また、高島屋は「国内消費では、富裕層だけでなくマスマーケットについても伸びが見えてきた」としている。マスの消費拡大も加われば百貨店各社の業績は「鬼に金棒」か。むろん、国内の景況感については歴史的な円安による輸入物価の上昇など懸念材料もある。ただ、円安が恩恵となるインバウンド需要という強い武器を持つ百貨店各社の場合、為替が円安・円高どちらに転んでも好調な業績が期待できそうだ。
■高島屋株価チャート/日足・6カ月
【3】火曜連載「ザイ編集部発! 週イチ『投資信託ニュース』」
2年連続で最優秀賞受賞! トップ投資信託が選ぶ株は?
「USルネサンス(米国製造業株式ファンド)」は、「ダイヤモンド・ザイNISA投信グランプリ」の米国株部門で2年連続で最優秀賞を受賞! 5年で約2倍の好成績を叩き出すスゴイ投資信託の銘柄選びについて、日本におけるプロダクトマネジャーであるBNYメロンの中原康寛さんに聞いた。
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──米国株ではハイテク株に大きな関心が集まる中、この投信は製造業の株に特化している点が際立っていますね。
中原 AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット化)などの先端技術と組み合わせることで、製造業の現場は大きく変化しています。(中略)米国ではさらに(変化が)加速しており、製造業の生産性が非常に向上し、高成長を実現しています。私たちは、そうした企業を独自の視点で選び出して投資しています。
──特に成長が期待できる分野や具体的な銘柄を教えてください。
中原 1つ目がリショアリング(生産の国内回帰)。世界各地の戦争・紛争、中国との貿易摩擦などを背景に、企業は米国内に生産拠点を戻してきています。そこで選んだ銘柄の代表例が、インガソール・ランド(ティッカー:IR)。コンプレッサ(圧縮装置)の大手です。どんな工場でも必要な装置ですから、米国への回帰が続くほど恩恵を受けると見込まれます。
2つ目がリビルド・アメリカ(米国再建)。日本もそうですが、米国もかなりインフラが老朽化しています。そこで、米国政府は大規模な産業政策を推進すると同時に、企業の設備投資に積極的に補助金を投じています。これを受けて、送電網などのインフラ強化が進むと見込まれています。このベクトルで選んだ代表例がハベル(ティッカー:HUB-B)。電力供給網の保守・管理をするための電気機器を製造しています。
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インタビュー本編では、銘柄選びの3つ目のキーワードと銘柄を紹介。また、他の運用会社と決定的に違う、独自の視点=産業分類の話も。ぜひチェックを。
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