東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は反発となりました。前日の米国株高の流れを引き継ぎ、日経平均は120円高で取引を開始しました。その後は一旦伸び悩むも半導体関連銘柄を中心に買いが入り上げ幅を広げていき、前場は389円高の38,415円で取引を終えました。後場に入ってからは前引けの値付近で膠着感のある推移となりました。上値では利益確定とみられる売りが出ているようで伸び悩み、結局257円高の38,283円で取引を終えました。
新興市場では、東証グロース250指数が前日比0.1%安で小幅に反落しています。
2.個別銘柄等
ファーストリテイリング(9983)は一時1.7%高となり、指数のけん引役となりました。目標株価の引き上げが伝わったNTTデータグループ(9613)は、一時4.1%上昇し、年初来高値を更新しました。
また、リクルートホールディングス(6098)は一時4.5%高となりました。前日に米新規失業保険申請件数が前週から減ったことで、米国の良好な雇用環境が意識されやすく買いを集めました。
20日に四半期決算を発表したエヌビディア[NVDA]は時間外取引で下落したものの、通常取引では小幅ながら上昇となったことで半導体関連銘柄の一角に買いが入りました。東京エレクトロン(8035)は一時2.8%高となったほか、アドバンテスト(6857)は一時2.7%高、ディスコ(6146)は一時2.3%高となりました。
エヌビディアの決算で再び人気化した電線大手3社も買いが続きました。古河電気工業(5801)は一時2.9%高となり年初来高値を更新したほか、フジクラ(5803)は一時4.9%高、住友電気工業(5802)は一時1.7%高となりました。
WTI原油先物価格が70ドルの節目を回復して上昇していることから石油株にも買いが集まりました。ENEOSホールディングス(5020)は3.3%上昇、コスモエネルギーホールディングス(5021)は2.3%上昇、出光興産(5019)は2.0%上昇となりました。
一方、医薬品の一部に売りが見られました。中外製薬(4519)は1.8%下落、第一三共(4568)は1.1%下落となりました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は3日ぶりに反発となりましたが、主だった材料に欠ける中、高値圏でもみ合いの展開となりました。本日公表の2024年10月の全国消費者物価指数では概ね「オントラック」と言えるような結果が示されたことで、日銀による12月の利上げ観測もあるなか、投資家心理は強気に傾きにくい様子です。なお、引き続き米経済指標には注目ですが、今晩には11月の米PMI(速報値)やミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)が公表される予定です。
(ご参照「日本とアメリカの重要な経済指標を分かりやすく解説」2024年11月22日付「【日本】コアCPIは前年同月比2.3%となり2ヶ月連続で鈍化、コアコアは拡大基調続く」)
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 岡 功祐)
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