「勝者のゲーム」と資産運用入門

日経平均4ケタの乱高下が続いた異常相場は一段落。
今後は平静を戻し、低ボラティリティの上昇が続く。
高ボラティリティは投資の大敵。その対処法を伝授!太田忠の勝者のポートフォリオ 第185回

2025年4月22日公開
太田 忠
facebook-share
x-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事

4月第2週の日経平均は4ケタの乱高下が続き異常なボラティリティを記録

 月曜日2644円安、火曜日1876円高、水曜日1298円安、木曜日2894円高、金曜日1023円安―。4月第2週の日経平均株価の動きだ。見事に4ケタの乱高下が続いた。しかも、月曜日の2644円安は歴代3位の下げ幅であり、木曜日の2894円高は歴代2番目の上げ幅であった。これほど激しい動きはもちろん東京市場だけで起きた事ではなく、前日の米国市場での急落や急騰がほぼそのまま反映されたものである。NYダウの過去3番目の下げ幅2234ドル安が2644円安をもたらし、過去最大の上げ幅2962ドル高が2894円高をもたらした。

 先週のコラムで恐怖指数について紹介した。マーケット参加者の市場に対する心理状態を0%~100%のレンジで表す指数であり、米国ではS&P、日本では日経平均のオプション価格の変動率を元に算出される。平常時は20%未満だが、20%超えで恐怖を感じている状況、そして40%を超えるとパニック状態と定義されている。凄まじいボラティリティによって、直近の米国のVIX指数は52.33、日本のVI指数は56.61と急激に高まった。

恐怖指数は暴落を予知できないが、暴落後の相場展開を見通すのに有効

 恐怖指数を「株価暴落を予測する指標」と勘違いしている人がいるようだが、現状の暴落の度合いと今後の戻りの可能性をチェックするための指標である。決して予測指標ではない。株式市場において暴落の事前に「これから暴落が起こる」ことを教えてくれる指標など存在しない。2000年代以降の大きな暴落であるインターネットバブル崩壊、リーマンショック、チャイナショック、コロナショック、令和のブラックマンデーにおいて恐怖指数は先行指標的に我々には何も示唆してくれておらず、暴落とともに数値が急騰しただけである。したがって、恐怖指数を漫然と眺めているのではなく、暴落を生み出す兆候を嗅ぎ取ればそれが株式市場にどれくらいのインパクトを及ぼしそうか、暴落後にどのくらい調整が長引きそうかを丁寧に分析して対処するしか方法はない。

 とは言え、パニック状態における「恐怖指数」の活用は非常に有効である。例えば恐怖指数が40%というのは「株価が今後1年間に約7割の確率で上下40%の範囲で変動する」ことを示す。実際の株価の動きを見ると、急激な恐怖指数の上昇は「たいてい瞬間的であり」「さらなる株価下落よりもその後に株価反発が起こり」「上下40%の範囲の解釈は上昇40%と読み取れる」ということになる。リーマンショックやコロナショックなど過去の大きな12のイベントを検証すると恐怖指数はすべて40%を超えとなりその後大きく反発する結果となった。だから恐怖指数は「チャンス指数」と私が皆さんに言っている所以である。

急落相場で大損しないためにも理解しておきたい用語がボラティリティ

 ところで、ボラティリティ(Volatility)という言葉について今一度、整理してみたい。ボラティリティとは一言で言うと「価格変動の度合い」、すなわち値動きのことである。ボラティリティとリスクの関係は次の通りである。
・ ボラティリティ大 = 価格変動大 = リスク大
・ ボラティリティ小 = 価格変動小 = リスク小

 ボラティリティが大きい場合、期待収益率と実際のリターンには大きな相違が生じることがある。例えば、期待収益率で年間+10%のリターンが期待できるマーケットにおいて、株価が徐々に上昇する(ボラティリティ小、価格変動小)なら、ほぼ期待収益率通りのリターンを上げられるが、ボラティリティが大きくガタガタするマーケットだと期待収益率+10%の獲得が困難になるということだ。個別銘柄についても同様のことが言える。「今後3年間で2倍のリターンを目指したい」と思った場合、出発点から着地点までの株価が2倍になったとしても、ボラティリティの大小の違いで実際に2倍のリターンを得られるかどうかは別物である。

 例えば、新興市場銘柄や投機色の強いボラティリティが大きい銘柄の場合、恐怖心から途中で売却したり、あるいは高値掴みをして損を抱えたりするケースが多くなる。現物株でさえなかなか難しいのに投資期限と追証ルールのある信用取引ではなおさらだ。信用取引を好む個人投資家の多くが目先の値幅取りの短期投資だ。「値動きの大きい方が儲かる」という妙な妄想を抱いている。裏を返せば「値動きの小さい銘柄は儲からない」である。しかし、値動きの大きい銘柄に投資をすると、1度でも思惑とは反対方向に株価が動けば追証の発生やロスカットが起こってしまう。あるいは、デイトレードでコツコツと10円、20円の値幅を取って日々積み上げてきた利益が、マーケットの急変で一気に200円、300円もの値幅で損を食らうということになりかねない。個別銘柄のアンシステマティックリスクに加えて、市場全体のシステマティックリスクのダブルのリスクに晒されるのだ。

平静に戻りつつある相場。「勝者のポートフォリオ」は年初来プラス間近

 4月第2週はとんでもないボラティリティだったが、第3週はかなり落ち着いた日々が戻ってきた。日経平均の動きを見ると、月曜日396円高、火曜日285円高、水曜日347円安、木曜日457円高、金曜日352円高である。1日間で4ケタの値動きはない。日中値幅も非常に小さくなった。これは何を意味するのか? マーケット全体のボラティリティが小さくなることで個別銘柄のファンダメンタルズ特性が発揮しやすくなり、リターンが上げられやすい状況になっているということだ。「勝者のポートフォリオ」の年初来パフォーマンスは-0.2%と早くもプラス転換間近となった。TOPIXは-8.1%、日経平均は-12.9%とかなり苦戦している。一方、グロースは+4.0%と健闘中。まさかの金融相場先取りの兆候か? 注視していきたい。

 「ボラティリティ大だと価格変動が大きいから、それだけドカンと儲かる」という考えは間違いだ。目指すはやはり「ボラティリティが小さい、つまり価格変動が小さい」銘柄だ。それと大事なことは、マーケット全体が大きく変動する局面よりも安定したマーケットの方がリターンを上げやすいことをわきまえておくことである。

ピンチの後にチャンス到来。勝者のポートフォリオに参加して波に乗ろう

 さて、太田忠投資評価研究所とダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ(DFR)がコラボレーションして投資助言を行う「勝者のポートフォリオ」。毎週のメルマガ配信による運用の指南に加えて、2大特典として毎月のWebセミナー開催とスペシャル講義を提供している。

 毎月恒例の株式投資Webセミナーを4月9日(水)20時より開催した。テーマは『トランプ関税に惑わされるな、ピンチはチャンス』。平日夜の開催にも関わらず289名もの方々に参加いただいた。マーケットが急落する中、個別銘柄も含めて投資のヒントが満載だったと思う。22時半までのロングランセミナーとなった。次回は5月14日(水)20時より開催予定である。10日間の無料お試し期間を使えば誰でも参加が可能。オープンな開催はしていないのでご注意願いたい。

 そして、スペシャル講義ではいよいよアンシステマティックリスク、すなわち個別銘柄リスクに関する詳細な講義がスタート。第2弾は「個別銘柄の株価の動きをスコア化する」「グロース株vsバリュー株の評価ポイント」。すでに講義動画はアップ済みである。

 「個別銘柄の株価の動きをスコア化する」においては、株価がSリスク、USリスク、Mサイクルの3つの要因、さらにそれぞれが包含する多くの要素によって株価が動いていることを理解するのが目的である。スコア化することによって、常に泰然自若の投資家になっていただきたいと考えている。「グロース株vsバリュー株の評価ポイント」では、それぞれのカテゴリーにおいて投資の評価軸が異なることを再確認していただくのが目的。混同している方々が多いため詳しく解説している。

●太田 忠 DFR投資助言者。ジャーディン・フレミング証券(現JPモルガン証券)などでおもに中小型株のアナリストとして活躍。国内外で6年間にわたり、ランキングトップを維持した。現在は、中小型株だけではなく、市場全体から割安株を見つけ出す、バリュー株ハンターとしてもDFRへのレポート提供によるメルマガ配信などで活躍。

 

国内外で6年連続アナリストランキング1位を獲得した、
トップアナリスト&ファンドマネジャーが
個人投資家だからこそ勝てる

「勝者のポートフォリオ」を提示する、
資産運用メルマガ&サロンが登場!

老後を不安なく過ごすための資産を自助努力で作らざるを得ない時代には資産運用の知識は不可欠。「勝者のポートフォリオ」は、投資の考え方とポートフォリオの提案を行なうメルマガ&会員サービス。週1回程度のメルマガ配信+ポートフォリオ提案とQ&Aも。登録後10日間は無料!

太田忠の勝者のポートフォリオ

10日間無料 詳細はこちら※外部サイトに移動します

「勝者のゲーム」と資産運用入門の関連記事


今日の注目株&相場見通し!!
年200万円利用で高級ホテル宿泊券がもらえる!最強ゴールドカードを検証! ダイヤモンド・ZAi無料会員登録はコチラから 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の公式サイトはこちら! 三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の魅力を徹底解説!日本株の売買手数料が完全無料(0円)に! クレカ積立の還元率が業界トップクラスなのも魅力! 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の公式サイトはこちら! 三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の魅力を徹底解説!日本株の売買手数料が完全無料(0円)に! クレカ積立の還元率が業界トップクラスなのも魅力! 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

株で1億円を作るワザ
家計を救う!株主優待
iDeCo入門


12月号10月21日発売
定価950円(税込)
楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[株で1億円を作るワザ]
◎巻頭インタビュー
橘玲が教える!「プアジャパン」時代のお金の守り方・増やし方
◎巻頭企画
ZAiの最新理論株価で判明!
増益割安&高配当の2大割安株ランキング

●人気20銘柄の最新割安度・割高度を公開
●割安株ランキング&プロの注目銘柄

◎第1特集
30代で達成も!最高10億円!
株で1億円を作るワザ

●[手法1]株ノートに記録
リョウジさん/株億太郎さん
●[手法2]高配当株に投資
配当君さん/かげやまさん
●[手法3]投信・優待株を売買
株_熱中症さん
●[手法4]割安・成長株を売買
のぶのぶ野郎さん/シンさん
●[手法5]順バリスイング
りんたんさん
●[Column]達人3人の座談会
ちょる子さん・桶井道さん・たぱぞうさんは
AI・半導体株にどう向き合う!?

◎第2特集
プロがガチ選出!
家計を救う!株主優待ベスト72

●優待名人・桐谷さんが力説!株主優待の底力
「ドン底の私を救ったのは株主優待でした」

●おトクで儲かる!株主優待神7
●予算別 インフレに勝てる!最強の優待株
●どんどん利回りアップ!長期で増える優待株
●新設優待利回りランキング

◎第3特集
保有株の見直し・余った枠の使い方など
NISAの年末駆け込み"ToDoやることリスト"

●保有株と投信は必要に応じて売却・乗換えを
●余剰資金があるなら株を購入&積立を増額

●金融機関の変更手続きは12月中旬まで
●旧NISAで買った株や投信を整理
●ザイ読者のリアルなNISA年末戦略

◎別冊付録
iDeCo入門第4回
「どこで始める?ネット証券&銀行のサービス比較」

●マンガで理解
口座選びで差がつく!3つのポイントを比較

●iDeCo口座の選び方 ネット証券5社/銀行6行
●口座開設の実践編
マイナカードを手元に総合口座を解説
審査完了後に手続きを開始

◎短期集中連載
株好きアイドル[ラフ×ラフ]高梨結VSザイ部員
スイングトレード株バトル最終回
トレード振り返り!勝敗のターニングポイントは?

◎いつもの連載も充実!​
●ZAiのザイゼンがチャレンジ!目指せ!お金名人Vol.27
「大雨被害にどう備える?」
●17億円トレーダー・ジュンのFX成り上がり戦略Vol.22
「細かく積上げるのがスキャル流」
●おカネの本音!VOL.52 西野亮廣さん
「お笑いも映画も舞台も!大きな夢をかなえる“稼ぐ力”のつくり方」
●10倍株を探せ!IPO株研究所2026年9月編
「半導体株が失速する中で中小型株に注目が!」
●株入門マンガ恋する株式相場!VOL.120
「国債は満期まで?恋はどこまで!?」
●マンガどこから来てどこへ行くのか日本国
「地価と物価高騰で大打撃!老人ホーム費用が高騰!入居先の選び方と落とし穴」
●人気毎月分配型100本の「分配金」速報データ!
「100本中10本が減配し利回りもダウントレンド!」
●ザイクラブ拡大版!1カ月で1番上がる株を当てろ!
「9月後半はAI・半導体株の復調機運が追い風に!」


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!


ザイクラブ・アンケートはこちら!

>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

「キャッシュレス決済」おすすめ比較 太田忠の日本株「中・小型株」アナリスト&ファンドマネジャーとして活躍。「勝つ」ための日本株ポートフォリオの作り方を提案する株式メルマガ&サロン

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報

ザイFX!のお役立ち情報

ダイヤモンドZAiオンラインαのお役立ち情報