成長する米国&世界に投資する最強のFIRE計画(プロジェクト)

AI株が反発したのは、アメリカの司法と民主主義が壊れていないから。トランプ関税は法廷闘争となり、TACOと言われても景気を悪くする政策は敏感に修正する

2025年6月6日公開
ポール・サイ
facebook-share
x-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事

 元フィデリティ投信トップアナリストで、米国・シアトルからザイ投資戦略メルマガ「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」で情報配信をしているポール・サイさんが、東京MX2で毎週月曜~金曜22時から放送されている、「WORLD MARKETZ」に電話でゲスト出演した。

ポール・サイさんプロフィール

 今回の放送は、トランプ関税を受けて下落したエヌビディア株が戻ってきたのはなぜなのかを探る回となった。AIのトレンドが続いていることに加え、これまでアメリカの成功を導いてきた司法と民主主義というシステムが壊れておらず、トランプ大統領もそれを信じているようなので、さっそくチェックしていこう。

AIのトレンドが続くなか、政治や地政学の問題で下落したエヌビディア株は戻してきた

 番組は、暴落したエヌビディア株が戻してきたことをポールさんがどう見ているのか、番組アシスタントの新宮志保さんが質問するところから始まった。

エヌビディア 日足 (出所:TradingView)

 AIのトレンドは続いていて、いろんな業界がAI関係の投資を行うなか、エヌビディア株が下落した理由は地政学や政治の問題だったとポールさん。

 産業革命を振り返ると、政治的な理由で機械を止めようとしたことがあったものの、結果的には産業革命がそのまま進み、現在は車が走っているため、地政学や政治が原因の下落は一時的なことかもしれないとのことだった。
【※関連記事はこちら!】
⇒対中国の高関税を大幅引下げ! それはトランプの著書やTV番組に示されていた交渉戦略の通りだった。バフェットの格言「アメリカに逆らうな」はやはり正しい
⇒衝撃的なトランプ大統領の関税政策に株価暴落! こんな時、投資家はどう対処すべきか? トランプ関税は今後どうなる? 考えられる2つのシナリオとは?

 すると、番組MCの渡部一実さんが、「人類の技術的な進化は大きな長期トレンド」とポールさんが主張し続けていることに触れ、トランプ関税で4月の頭に下げたところが結局底だったため、もしエヌビディア株を持っていた場合、政治に右往左往せず持ち続ければいいという認識で合っているのか、ポールさんに確認した。

 ポールさん曰く、それは政治が壊れているかどうかによるとのこと。例えば、成功している国のシステムが内戦などで壊れた場合、その国の株を買ってはいけないそう。アメリカもいつも正しい方針を取れるわけではなく、現在も模索している最中だけれど、司法と民主主義というシステムは壊れていないし、エヌビディアの製品は不可欠で競合より強いため、下がったところは買ってもいいようだ。

 そして、株を買う際に重視すべきなのは株価でなく、株安の背景と国や会社のシステムの健全さなのだという。

トランプ関税の是非が内戦でなく、法廷闘争であるうちは健全。TACOとからかわれても、大統領は経済に悪影響がある政策は敏感に修正する

 これに対して渡部さんは、トランプ大統領によってアメリカが壊れているかという点で、トランプ関税が法廷闘争になっているけれど、内戦でなく法廷闘争であること自体、アメリカが健全である証拠のようなものと考えていいのか、ポールさんに質問した。

 人類の歴史で考えると、軍の人が作った国が多いのに対し、弁護士が作ったような国であるアメリカは、大きな例外だとポールさん。

 例えば、ドイツやフランスでは暗黙の了解や共通の認識が存在するため、そこまで矛盾が起きないけれど、いろいろな人がいて矛盾が多いアメリカでは、司法システムが健全でないと内戦になったり、平和に物事を解決できなくなってしまうため、司法はすごく重要なようだ。

 そのようなアメリカで、トランプが法律に従わない可能性をメディアは大げさに騒いでいるけれど、そもそもアメリカはイギリスの王様に反発して作った国で、二度と王様が出ないような法律になっているし、トランプがいくら王様に見えても、アメリカファーストと言うくらいトランプはアメリカのシステムを信じていて、法廷闘争が行われているうちは健全だと言えるようだ。

 トランプが最初に高い関税をかけたけれど、最後には妥協するため、TACO(Trump Always Chickens Out、トランプはいつもビビってやめる)とからかわれていることについてはどうなのかと、渡部さんが切り出すと、「これもまたアメリカのシステムの健全なところ」とポールさんは返した。

 民主主義であるアメリカは、民間人が重要視する経済に敏感なシステムで、トランプも他の大統領も、株安や金利上昇など、経済に悪影響がある政策は敏感に修正するそう。TACOとからかわれても、変な政策がずっと走るシステムではないところが、投資先としてアメリカが優れているポイントのようだ。

グーグルの「Veo」は簡単にリアルな動画を精度よく作れる。人間がいらなくなるのも時間の問題かも

 ここで、渡部さんが話題を長期的なAIのトレンドに戻し、ポールさんが最近注目している技術としてグーグルの「Veo」というものがあると紹介した。

グーグルの「Veo」

 ポールさんがグーグルの「Veo」で遊んでみたら面白かったようで、近所のAI好きの友達も、弟さんの誕生日のビデオメッセージを「Veo」で作ったそう。バンドの演奏をバックに、弟さんの名前と「誕生日おめでとう」という言葉を、有名人の顔で使って、かなりリアルに言わせることが簡単にできたとのこと。

 また、メタがAIを利用した広告をもっと作成するというニュースがあったり、昔だと何日もかけなければできなかった動画が一瞬で精度よく作れたりと、AIの進化は止まらないようだ。

 AIでビデオがあっという間にできるようになると、システム系エンジニアの人は仕事がなくなってくるかもしれないと、渡部さんが心配すると、ポールさんの近所に住んでいるマイクロソフトのエンジニアも最近、解雇されたという出来事があったそう。

 AIは今のところ、人間とのやりとりで利用する形になっていて、人間は必要なツールになっているけれど、そのうちターミネーターみたいなものが出てきて、人間がいらなくなるのも時間の問題かもしれないとポールさんは感じている。

 AIの登場で知的労働者がこれからお金を稼げなくなる一方、お金を持っている人はAIを使って人を雇わずにもっとお金を稼ぐようになると考えると、これからAIが社会にもたらす、まだ想像できない意外な影響が出る可能性もありそうとのことだった。
【※関連記事はこちら!】
⇒AI懐疑派が一定数いること自体、AIというテーマがまだ成熟しきっていない証拠。AIの活用範囲はまさに無限! 知性への需要は本質的に無限だからだ

 ここまで、6月3日(火)放送の「WORLD MARKETZ」に出演した、ポールさんのマーケット解説を中心にお届けした。

 冒頭でも紹介したとおり、ポールさんはザイ投資戦略メルマガ「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」で情報配信をしている。登録後10日間は無料だ。米国株投資をしてみたい、すでにしているけどもっと現地からの情報が欲しい、ポールさんが推奨する個別銘柄やポートフォリオ(直近2年半で140%上昇)を見てみたいという人は、こちらをぜひ登録してみてほしい。また、動画配信も予定しているので、こちらも注目だ。

●ポール・サイ  ストラテジスト。外資系資産運用会社・フィデリティ投信にて株式アナリストとして活躍。上海オフィスの立ち上げ、中国株調査部長、日本株調査部長として株式調査を12年以上携わった後、2017年に独立。40代でFIREし、現在は、不動産投資と米国株式を中心に運用。UCLA機械工学部卒、カーネギーメロン大学MBA修了。台湾系アメリカ人、中国語、英語、日本語堪能。米国株などでの資産運用を助言するメルマガを配信中。


ZAi×太田忠 投資プレミア講義&交流会
年200万円利用で高級ホテル宿泊券がもらえる!最強ゴールドカードを検証! ダイヤモンド・ZAi無料会員登録はコチラから 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の公式サイトはこちら! 三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の魅力を徹底解説!日本株の売買手数料が完全無料(0円)に! クレカ積立の還元率が業界トップクラスなのも魅力! 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の公式サイトはこちら! 三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の魅力を徹底解説!日本株の売買手数料が完全無料(0円)に! クレカ積立の還元率が業界トップクラスなのも魅力! 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

株で1億円を作るワザ
家計を救う!株主優待
iDeCo入門


12月号10月21日発売
定価950円(税込)
楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[株で1億円を作るワザ]
◎巻頭インタビュー
橘玲が教える!「プアジャパン」時代のお金の守り方・増やし方
◎巻頭企画
ZAiの最新理論株価で判明!
増益割安&高配当の2大割安株ランキング

●人気20銘柄の最新割安度・割高度を公開
●割安株ランキング&プロの注目銘柄

◎第1特集
30代で達成も!最高10億円!
株で1億円を作るワザ

●[手法1]株ノートに記録
リョウジさん/株億太郎さん
●[手法2]高配当株に投資
配当君さん/かげやまさん
●[手法3]投信・優待株を売買
株_熱中症さん
●[手法4]割安・成長株を売買
のぶのぶ野郎さん/シンさん
●[手法5]順バリスイング
りんたんさん
●[Column]達人3人の座談会
ちょる子さん・桶井道さん・たぱぞうさんは
AI・半導体株にどう向き合う!?

◎第2特集
プロがガチ選出!
家計を救う!株主優待ベスト72

●優待名人・桐谷さんが力説!株主優待の底力
「ドン底の私を救ったのは株主優待でした」

●おトクで儲かる!株主優待神7
●予算別 インフレに勝てる!最強の優待株
●どんどん利回りアップ!長期で増える優待株
●新設優待利回りランキング

◎第3特集
保有株の見直し・余った枠の使い方など
NISAの年末駆け込み"ToDoやることリスト"

●保有株と投信は必要に応じて売却・乗換えを
●余剰資金があるなら株を購入&積立を増額

●金融機関の変更手続きは12月中旬まで
●旧NISAで買った株や投信を整理
●ザイ読者のリアルなNISA年末戦略

◎別冊付録
iDeCo入門第4回
「どこで始める?ネット証券&銀行のサービス比較」

●マンガで理解
口座選びで差がつく!3つのポイントを比較

●iDeCo口座の選び方 ネット証券5社/銀行6行
●口座開設の実践編
マイナカードを手元に総合口座を解説
審査完了後に手続きを開始

◎短期集中連載
株好きアイドル[ラフ×ラフ]高梨結VSザイ部員
スイングトレード株バトル最終回
トレード振り返り!勝敗のターニングポイントは?

◎いつもの連載も充実!​
●ZAiのザイゼンがチャレンジ!目指せ!お金名人Vol.27
「大雨被害にどう備える?」
●17億円トレーダー・ジュンのFX成り上がり戦略Vol.22
「細かく積上げるのがスキャル流」
●おカネの本音!VOL.52 西野亮廣さん
「お笑いも映画も舞台も!大きな夢をかなえる“稼ぐ力”のつくり方」
●10倍株を探せ!IPO株研究所2026年9月編
「半導体株が失速する中で中小型株に注目が!」
●株入門マンガ恋する株式相場!VOL.120
「国債は満期まで?恋はどこまで!?」
●マンガどこから来てどこへ行くのか日本国
「地価と物価高騰で大打撃!老人ホーム費用が高騰!入居先の選び方と落とし穴」
●人気毎月分配型100本の「分配金」速報データ!
「100本中10本が減配し利回りもダウントレンド!」
●ザイクラブ拡大版!1カ月で1番上がる株を当てろ!
「9月後半はAI・半導体株の復調機運が追い風に!」


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!


ザイクラブ・アンケートはこちら!

>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

「キャッシュレス決済」おすすめ比較 太田忠の日本株「中・小型株」アナリスト&ファンドマネジャーとして活躍。「勝つ」ための日本株ポートフォリオの作り方を提案する株式メルマガ&サロン

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報

ザイFX!のお役立ち情報

ダイヤモンドZAiオンラインαのお役立ち情報