【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 49,918.78 ▼953.33 (6/10)
NASDAQ: 25,169.50 ▼509.32 (6/10)
1.概況
米国市場は主要3指数揃って下落しました。中東情勢の緊迫化によるエネルギー価格上昇を背景に、CPIは前年同月比4.2%上昇と市場予想通りの高さで約3年ぶりの高水準となりました。あらためてインフレが加速している現状が浮き彫りになったことが嫌気され売り優勢となりました。
ダウ平均は111ドル安の50,760ドルで取引を開始しました。寄付き直後に下げ幅をやや縮小し、日本時間22時49分に102ドル安の50,769ドルでこの日の高値をつけました。その後は売りが優勢となり、下落基調が続きました。引け間際の日本時間4時59分に963ドル安の49,909ドルでこの日の安値をつけたのち、953ドル安の49,918ドルと安値圏で取引を終えました。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は509ポイント安の25,169ポイント、S&P500株価指数は119ポイント安の7,266ポイントでいずれも続落となりました。小型株で構成されるラッセル2000は31ポイント安の2,835ポイントで反落しました。
2.経済指標等
米国の5月の消費者物価指数(CPI)が発表され、前年比4.2%上昇、前月比0.5%上昇となりいずれも市場予想通りとなりました。また、食品・エネルギーを除くコア指数は前年比2.9%上昇で市場予想通り、前月比は0.2%上昇と市場予想の0.3%上昇よりも低い結果となりました。
3.業種別動向
S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち3業種が上昇しました。生活必需品が1.7%高となりました。エネルギーが1.5%高で続き、不動産が0.1%未満の上昇となりました。一方で、資本財・サービスが3.4%安、素材が2.5%安となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中10銘柄が上昇しました。コカ・コーラ[KO]が2.8%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]が2.6%高、シェブロン[CVX]が1.6%高となりました。一方で20銘柄が下落し、キャタピラー[CAT]が6.4%安、ハネウェル・インターナショナル[HON]が4.6%安となりました。
ダウ平均構成銘柄以外では、金融サービスプラットフォームのロビンフッド・マーケッツ[HOOD]は5月の資産拡大が好感されたほか、幹部による自社株買いが明らかになり3.1%高となりました。また、運送会社のフェデックス[FDX]はディスカウント小売りのアマゾン・ドットコム[AMZN]が小口貨物輸送サービスの拡大を発表したことで競争激化が嫌気され3.8%安となりました。スーパー・マイクロ・コンピューター[SMCI]は人工知能(AI)需要対処で新株発行による70億ドル規模の資本増資計画を発表し28.0%安となりました。
5.為替・金利等
長期金利は前日比0.03%高い4.55%となりました。11日朝のドル円は160円台半ばで推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
米国主要3指数は揃って下落しました。CPIは市場予想通りの約3年ぶりとなる高水準となりあらためてインフレが加速している状況が鮮明となりました。また、中東情勢をめぐっては米国とイランの和平合意に向けた協議は遅れています。先日米軍のヘリコプターが撃墜されたことを契機に交戦が拡大する懸念が高まっており、原油価格も上昇しています。夜間の日経平均先物は1,200円安の63,140円で取引を終えており、本日の日本市場は米国の下落の流れを引き継ぎ売り優勢でのスタートが見込まれます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 荒谷 義孝)
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