東京市場まとめ
1.概況
日経平均は227円高の67,046円と反発して取引を開始しました。前日の米国市場では、ハイテク株への資金流入が目立ち、日本市場も主力の人工知能(AI)・半導体関連銘柄に買いが入りました。序盤に上げ幅を拡大した日経平均は、前引け間際の11時21分に1,628円高の68,447円で、この日の高値をつけました。前引けは1,361円高の68,180円となりました。
後場も上げ幅を縮小したものの底堅い値動きとなりました。一進一退で推移した日経平均は、最終的に924円高の67,743円で大引けとなりました。
TOPIXは13ポイント高の4,020ポイントで3営業日ぶりに反発、新興市場では東証グロース250指数が4ポイント高の715ポイントで3営業日ぶりに反発しました。
2.個別銘柄等
キオクシアホールディングス(285A)は8.3%高の77,860円をつけ、大幅反発となりました。9日、米ブルームバーグ通信が同社の主要株主で米投資ファンドのベインキャピタルが「キオクシアの全保有株式を売却したことが分かった」と報じました。ベインキャピタルはこれまで段階的に同社株の売却を進めており、今後は株式需給の悪化懸念がなくなるとの見方が買い材料となりました。
三菱マテリアル(5711)は6.9%安の3,960円をつけ、3日続落となりました。8日、ユーロ円建ての新株予約権付社債(転換社債=CB)で約700億円を調達すると発表し、将来的な株式需給の悪化を懸念した売りが出ました。この調達資金は金属リサイクル事業を中心とする事業構造の転換に必要な投資に充てると発表しています。
JX金属(5016)は5.1%高の3,870円をつけ、4営業日ぶりに反発となりました。8日、国内証券が同社の投資判断を3段階で真ん中の「ニュートラル(中立)」から最上位の「バイ(買い)」に、目標株価は従来の4,500円から4,800円に上方修正したことが買い材料となりました。
吉野家ホールディングス(9861)は一時5.9%高の3,525円をつけ、年初来高値を更新しました。8日、2027年2月期の第1四半期決算にて純利益が前年同期比2.4倍の18億円であったと発表しました。牛丼チェーン「吉野家」の「牛丼・油そばセット」などが好調で、大幅増益を好感した買いが優勢となりました。
月面開発の民間宇宙ベンチャー企業であるispace(9348)はストップ高水準となる18.7%高の508円を付け、大幅高となりました。8日、宇宙開発企業の米スペースX[SPCX]が手がける大型の月面着陸船の事業で連携すると発表し、宇宙開発世界最大手との連携や月面輸送の実現可能性の高まりを好感する買いが殺到しました。
VIEW POINT: 明日への視点
2営業日連続で1,000円超下げていた日経平均は半導体関連銘柄を中心に買い戻しが入り、924円高で反発しました。一方で、再び中東情勢の緊張感が意識されているほか、それに伴うインフレ懸念を背景に長期金利が上昇しており、これらが株式相場の重荷となっています。
明日に向けての材料としては、本日引け後のファーストリテイリング(9983)やセブン&アイ・ホールディングス(3382)の決算発表があげられます。半導体関連銘柄が売られる局面が散見される中、国内大型株の業績動向が相場の一段高につながる材料となるか注目されます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
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