米国主要企業(S&P500種株価指数を構成する企業)の2026年第2四半期決算が概ね出揃い、売上高は前年比14.99%増、一株当たり利益(EPS)が同52.12%増と高成長が明らかになっています。市場における事前予想との比較でみても、売上高・EPSともにポジティブサプライズが優勢で、EPSサプライズに関してはプラス26.86%と前期(プラス16.02%)を大きく上回っています。一方、決算発表後(1日)における構成銘柄の株価リターン(平均)はプラス0.03%と前期(プラス0.81%)を下回っています(2026年8月28日時点)。
しかしながら、株価はEPSとPER(株価収益率)の組み合わせで形成されることを踏まえれば、好業績が株価に織り込まれる余地があると考えられます。そこで今回は、市場予想を上回る利益をあげながら、株価騰落率がS&P500種指数を下回っている銘柄を以下の基準をもとに抽出しました。
<抽出条件>
・S&P500種株価指数の構成銘柄
(除く銀行、保険、不動産、投資銀行・証券会社、消費者金融、資産運用・資産管理)
・直近決算におけるEPSサプライズがプラス
・過去4週間で市場における予想EPS(向こう12ヶ月)が2%を超えてプラス方向に変化
・直近決算の5営業日前から直近までの株価騰落率がプラス
・直近決算の5営業日前から直近までの株価騰落率がS&P500種株価指数の騰落率を下回る
(※直近決算の発表前から足元までの株価動向を捕捉するため、決算5営業日前を起点としています。)
銘柄リストには、米国最大級の独立系軍用艦建造会社であるハンティントン・インガルス・インダストリーズ[HII]が名を連ねています。同社は7月30日に発表した決算で、造船需要の高まりを背景に売上高見通しや利益率予想の下限を引き上げました。8月中旬には米南方軍に対して情報収集、監視、追跡などのサービスを提供するオーダーを受注したと報じられており、市場では売上高・EPSともに成長が見込まれています。
他方、加盟店向けの決済サービスを手掛けるブロック[XYZ]も基準を満たしました。同社は8月5日の決算発表で総決済額が10%増加したことを明らかにし、市場予想を上回る業績を公表したうえ、通年の業績見通しを上方修正しました。今年2月には全従業員のおよそ40%を解雇すると発表し、世間を驚かせた同社ですが、人工知能(AI)の積極的な導入によって迅速に高品質な製品を提供できるようになった、との認識を示しています。このように本業には堅調さがみられているものの、保有するビットコインの目減りが逆風となっています。
また、電子計測機器・電気機械装置メーカーのアメテック[AME]もリスト入りしました。足元、半導体やエネルギー関連の計測機器事業をけん引役に、業績が拡大しています。同社は試験装置や測定機器、部品などニッチな製品を航空宇宙、エネルギー、医療、製造業界といった様々な分野に供給しており、さらなる成長が予想されます。
目先は米中間選挙に関連した報道などを手掛かりに株式市場のボラティリティが高まる可能性もありますが、好調な事業環境や個別要因を背景に業績回復・改善が期待される企業がありますので、銘柄選別の参考にしていただければと思います。
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