IPO株の銘柄分析&予想

「Fringe81」のIPO情報総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他のインターネット広告企業との比較や予想まで解説![2017年6月28日 情報更新]

2017年5月23日公開(2022年3月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 Fringe81(ふりんじはちいち)
市場・コード/業種 東証マザーズ・6550/サービス業
上場日 6月27日
申込期間(BB期間) 6月8日~6月14日
おすすめ証券会社 SMBC日興証券マネックス証券岩井コスモ証券カブドットコム証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★最高★5つ
初値(初値騰落率) 6060円(+133.08%)
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】

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【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

Fringe81のIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 6月6日
ブックビルディング(抽選申込)期間 6月8日~6月14日
公開価格決定 6月15日
購入申込期間 6月19日~6月22日
払込日 6月26日
上場日 6月27日

Fringe81のIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2017年6月8日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
SMBC日興証券
[最短3日で取引可能]
3.5%
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マネックス証券
[最短2日で取引可能]
1.7
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岩井コスモ証券
[最短3日で取引可能]
0.9
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カブドットコム証券
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野村證券(主幹事証券) 87.0  
みずほ証券 3.5  
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 3.5%  

Fringe81のIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定発行価格(※1) 2070円
仮条件
[予想PER(※2)
2400~2600円
28.9倍~31.3倍]
公募価格 2600円
初値 6060円
初値騰落率 +133.08%
予想トレーディングレンジ(※3) 2000円~5000円
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社3社の予想PER(2017年6月5日終値の株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【3社平均】 25.9倍
オプトHD<2389> 33.0倍(連)
セプテーニHD<4293> 19.7倍(連)
D.A.C HD<6534> 24.9倍(連)

 予想EPSから割り出した仮条件の予想PERと、類似会社3社の平均PERと比較すると、本銘柄の公開価格は類似会社より若干割高と判断できる。

Fringe81の発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 240万4300株(予定)
公開株式数 公募10万8800株  売出15万1300株
(オーバーアロットメントによる売出3万9000株)
想定公開規模(※1) 6.2億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

Fringe81はネット広告中心のマザーズ小型案件

「Fringe81」の公式サイトより

 インターネット広告配信プラットフォーム(アドネットワーク)等のサービス開発から広告主のマーケティング支援サービスの提供、並びにHRテック領域等におけるウェブサービスの提供等を手掛ける。2016年3月期実績で売上高の90.2%を広告代理サービスが占め、主な販売先にはエン・ジャパン<4849>などがある

 IPOで人気の高いインターネット関連のマザーズ小型案件であり、公開価格の2倍を超える初値形成が意識されやすい。しかし、ベンチャーキャピタル保有株が多く、これら株主のロックアップは上場日後90日経過または公開価格の1.5倍以上で解除される。

 公開規模については6億円強となる見込み。ベンチャーキャピタル保有株は上場時の売出しに係る放出株控除後で53万7800株(上場時発行済株数の22.4%)ある。

◆「Fringe81」IPOに申し込めるおすすめ証券会社
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Fringe81の業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2014/3 1,220
(―)
▲ 20
(―)
▲ 47
(―)
2015/3 2,413
(97.9%)
▲ 69
▲ 100
2016/3 4,519
(87.2%)
▲ 54
▲ 55
2017/3 4,721
(4.5%)
88
(-)
84
(-)
2018/3予 5,873
(24.4%)
293
(233.0%)
200
(138.1%)
2016/12 3Q 3,290
(―)
15
(―)
8
(―)
2017/9 2Q予 2,411
(―)
20
(―)
15
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:83.18円/-円
※予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの。

Fringe81の業績コメント

 2018年3月期の業績は、売上高が前期比24.4%増の58.7億円、経常利益が同233.0%増の2.9億円と増収増益の見通しとなっている。

 足元では、同社を取り巻く事業環境においては、「2016年 日本の広告費」(株式会社電通)によると、インターネット広告費はスマートフォン・動画広告・新しいアドテクノロジーを利用した広告が配信の浸透などにより伸長し、1兆円超え市場となっている。

 そのような状況の中、同社は、広告代理サービスでは、メディアグロースサービスで取り扱っている媒体である「docomo Ad Network」や「SmartNews」等、同社において収益性の高い商品の販売を強化し、高収益体質となるよう取り組んできた。メディアグロースサービスでは、「docomo Ad Network」の売上増加や、「SmartNews」の販売強化により、受領するレベニューシェアの増加に努めてきた。

 同社は引き続き営業人員を増加させること等により広告取扱高を増加させることに加え、スマホ向けアプリを含めスマートフォンメディアに対して広告商品企画・開発・オペレーションを提供することで収益向上を支援して行く。また、新サービス「Unipos」の提供開始等、新たな収益の柱の立ち上げにも注力する。

Fringe81の詳細情報

■基本情報
所在地 東京都港区六本木六丁目10番1号
代表者名(生年月日) 代表取締役CEO 田中 弦(昭和51年4月24日生)
設立 平成24年11月15日
資本金 3億3491万円(平成29年5月23日現在)
従業員数 88人(平成29年4月30日現在)
事業内容 インターネット広告配信プラットフォーム(アドネットワーク)等のサービス開発から広告主のマーケティング支援サービスの提供、ならびにHRテック領域等におけるウェブサービスの提供等
■売上高構成比率(2016/3期 実績)
品目 金額 比率
広告代理サービス 4,074 百万円 90.2%
メディアグロースサービス 288 百万円 6.4%
ソリューションサービス 155 百万円 3.4%
ウェブサービス 0 百万円 0.0%
合計 4,519 百万円 100.0%
■大株主上位10位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 田中 弦 124万5100株 54.24%
2 テクノロジーベンチャーズ3号投資事業有限責任組合 42万1100株 18.34%
3 株式会社サイバー・コミュニケーションズ 13万8500株 6.03%
4 株式会社サイバーエージェント 13万7000 5.97%
5 グリー株式会社 4万9600株 2.16
5 電通デジタル投資事業有限責任組合 4万9600株 2.16%
5 ドコモ・イノベーションファンド投資事業組合 4万9600株 2.16%
8 TBSイノベーション・パートナーズ1号投資事業組合 4万4700株 1.95%
9 株式会社マイクロアド 3万8000株 1.66%
10 磯崎 哲也 2万3400株 1.02%
合計   219万6600株 95.69%
■その他情報
手取金の使途 研究開発等に係る人件費や外部委託費の資金・人材の採用育成費として充当する予定
関係会社
VC売却可能分(推定) 株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 2015年2月27日
割当先 グリー株式会社、電通デジタル投資事業有限責任組合、ドコモ・イノベーションファンド投資事業組合、TBSイノベーション・パートナーズ1号投資事業組合、株式会社アイスタイルキャピタル
発行価格 2014.40円 ※株式分割を考慮済
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Fringe81の銘柄紹介

 同社は「新しい発見をもとに、地球の未来を創る集団」というビジョンを掲げ、市場的には黎明期であるが今後急成長が見込める先端的事業領域、換言すれば「際(キワ)」の事業を複数立ち上げるよう努めてきた。同社の社名にある「Fringe」は、「限界を超えた、前衛的な」などといった意味合いを持つ単語であり、「現時点の最先端」「未来の当たり前」という意味合いで捉えている。日本の国番号「81」を背負った「最先端の集団」である、という社名の由来を常に意識し、最先端のデジタルテクノロジー・サービスを通じて社会課題を解決する集団であることがミッションであるとしている。

 同社は参入企業が少ないと考えられる「キワ」の市場を選び参入する方針を堅持し、また価格競争による規模の追求を行わず、高い収益性を求める方針にて事業運営をしている。また、同社はシステム開発や商品設計を自ら手がけユニークなサービスを創り出すとともに、販売に際しては同社販売人員の専門性を活かし迅速な事業育成を行うことに努めている。

(1)広告代理サービス

 広告代理サービスでは、主にインターネット広告の販売を行っている。インターネット広告とは、パソコンやスマートフォンを使って何かについて検索した時や、ニュースやゲーム等のアプリを使用した時などに表示される広告を指す。インターネット広告では、ユーザーの年齢、性別、趣味趣向、行動パターンや行動範囲等、非常に多くのデータを駆使して広告を表示する対象を詳細にターゲティングし、また、その広告効果を計測しながら広告配信戦略を柔軟に運用することができる。

 運用型広告と呼ばれるこの手法では、テレビCMや新聞広告とは異なり、広告効果を最適化することができる点が特徴である。同社では、Googleディスプレイネットワーク、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク、Facebook広告といった広告媒体や、各種DSPサービス/アドネットワークの運営者から広告枠を買い付け、広告主及び広告代理店に一定のマージンを付加して販売するサービスである。

(2)メディアグロースサービス

 同社におけるメディアグロースサービスは、アドネットワークの運営、及びインターネットメディアの広告事業収益化にかかる業務支援からなる。主にアプリを含むスマートフォンメディアに対して広告商品企画・開発・オペレーションを提供する事業であり、市場拡大を続けることが見込まれるスマートフォン広告市場をターゲットとしている。

(3)ソリューションサービス

 ソリューションサービスでは、主にインターネット広告を配信する広告主向けに、広告戦略の意思決定のサポートとなる分析や、広告運用の工数を削減できるソリューションとなるプロダクトを提供している。

(4)ウェブサービス

 ウェブサービスにおいては、相互評価・賞賛のためのサービス「Unipos」及びスマートフォンアプリ「シンクル」を提供している。「Unipos」は、顧客企業の従業員同士が、日常の感謝や賞賛をその言葉とともにポイント(ピア・ボーナス)を送り合うことができる、相互評価・賞賛のためのサービスである。「シンクル」は、各ユーザーが愛する様々なもの・ことを投稿し、それに共感した他のユーザーと交流して語り合うことでコミュニティを形成するスマートフォンアプリである。

Fringe81の投資のポイント

 IPOで人気の高いインターネット関連のマザーズ小型案件であり、公開価格の2倍を超える初値形成が意識されやすい。昨年来のマザーズ上場案件で公開規模が10億円未満だった31社の公開価格に対する初値上昇率は平均+172.5%に上る。

 しかし、ベンチャーキャピタル保有株が多く、これら株主のロックアップが解除される公開価格の1.5倍以上の株価水準では公開規模20億円レベルの案件と同じ需給状況を想定する必要がある。業績面では前期に黒字転換を果たし、今期は利益水準が急拡大する見通しとなっている。業績成長性は評価材料となるが、一方でIPOにおいては強気な予想が警戒感につながるケースもある。

 インターネット関連事業を展開する同社のサービスは、広告代理サービス、メディアグロースサービス、ソリューションサービス及びウェブサービスにより構成されている。広告代理サービスは売上高の90.2%(2016年3月期実績)を占め、主にインターネット広告の販売を行っている。

 また、メディアグロースサービスではアドネットワーク「docomo Ad Network」の開発・運営、ソリューションサービスでは第三者配信アドサーバー「digitalice」やタグ監視・Web高速化ツール「TagKnight」の提供、ウェブサービスでは相互評価・賞賛のためのサービス「Unipos」及びスマートフォンアプリ「シンクル」の提供をそれぞれ行っている。売上高の37.4%(同)はエン・ジャパン<4849>向け。

 業績面について、2018年3月期は売上高が前期比24.4%増の58.7億円、経常利益が同233.0%増の2.9億円と増収増益の見通しとなっている。なお、広告代理サービスでは、年度末に多めに広告予算が配分される広告主との取引において、同社の売上が年度末に集中するため、下期偏重の利益予想となっているようだ。サービス別では、メディアグロースサービスが同59.1%増収と大きく伸びる見通し。

 想定仮条件水準の今期予想PERは23~26倍程度となる。インターネット広告代理店各社のバリュエーション水準はまちまちだが、同社はおおむねそのレンジ内となっている。

 公開規模については6億円強となる見込み。ベンチャーキャピタル保有株は上場時の売出しに係る放出株控除後で53万7800株(上場時発行済株数の22.4%)あり、これら株主のロックアップは上場日後90日経過または公開価格の1.5倍以上で解除される。スケジュール面では、6/21のエコモット<3987>上場、及び6/30のツナグ・ソリューションズ<6551>など3社上場とはそれぞれ数日間を置いており、需給環境はさほど悪くない。IPO人気の高まり次第で初値を飛ばす可能性は十分にある。

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◆SMBC日興証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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◆SBI証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
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