一発当たると大きな儲けが狙えるのが新規公開株(IPO)。新規公開株には、公募での抽選で当たることを狙うやり方もあれば、初値で買ってその後の上昇を狙うやり方もある。今回は、公募で当選して大きく儲けた個人投資家、JACKさんと藤原久敏さんのテクニックを紹介しよう。
売り出し規模が大きかった第一生命で1200万円の儲け!
今後は年内にも上場予定のJR九州は全力で勝負に行く!
◎JACKさん
株で約2億円を築く。現在は不動産投資も。著書に『スマホ投資』(ダイヤモンド社)など。
初値での爆騰が狙える、売り出し規模が小さく、テーマ性のある株の当選を狙いつつ、郵政3社のような大型株も積極的に狙います。株数が多く複数単元を獲得しやすいため、2割、3割の上昇でも大きな利益が獲得できるからです。実際、郵政3社ではゆうちょ銀行(7182)を3500株、かんぽ生命保険(7181)を200株、日本郵政(6178)を3000株を獲得して、合計で335万円を儲けました。
この戦法で勝負に出て成功したのが、2010年に上場した第一生命保険(8750)。公募価格の14万円に対して初値は16万円でしたが、8400万円を投じたので1200万円の利益を獲得できました。生保で初めての上場で公募割れはないと思っていましたが、直前に否定的な記事が出たため多くの株を集められました。
公募の申し込みは、対面では主幹事の数が多い、野村、みずほ、SMBC日興がオススメですが、営業マンと仲良くなることが重要です。営業マンが困っているときは協力して買ってあげることもします。
IPO(新規公開株)対応 | 口座開設 | ||
NISA口座 | 通常証券口座 | 2015年IPO株証券会社 取り扱い実績数(カッコ内は主幹事) |
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◆SMBC日興証券 【証券会社情報⇒SMBC証券の紹介ページ】 | |||
○ | ○ | 72社(24社) | |
【SMBC日興証券のIPOの特長】 大手証券会社だけに取り扱い銘柄数が多く、主幹事を務める銘柄数が多いのも特徴。2015年には24銘柄で主幹事を務めた。IPOは、オンライントレードと支店で取り扱う。一般投資家に販売する数量の10%をめどにオンライントレードの同率抽選で配分される。オンライントレード(日興イージートレード)顧客の中では、同一条件、同一確率の抽選が行われる。取扱銘柄を知るには「IPO/POお知らせメール」が便利。 |
営業される新規公開株はリスクが高く、ジャパンディスプレイ(6740)を引き受けたらやはり公募割れ。しかし、直後にCYBERDYNE(7779)の公募が当選。初値が2.3倍になったのでトータルでは大きな利益となりました。持ちつ持たれつといったところでしょうか。
今の注目は2016年内に上場が濃厚なJR九州(震災で先延ばしになるかも…)。公募価格割れはないと思っているので、全力で株を集めにいくつもりです。
小型、マザーズ、テーマ性の揃った株で2倍高狙い!
2013年に新規公開のリプロセルの初値は5倍以上に
◎藤原久敏さん
FPでもあり、大学講師や作家としても活躍。著書に『あやしい投資話に乗ってみた』(彩図社)など。
今まで一番大きく儲かった新規公開株は、2013年に上場したバイオ銘柄のリプロセル(4978)です。公募価格の3200円に対して、初値は1万7800円。初値の成立日に売却して約140万円の利益を獲得しました。
特に当選してうれしい株は、初値が大きく上昇しやすい「小粒でテーマ性があるマザーズやジャスダックグロース銘柄」です。実際、リプロセルはこの3条件を満たしていました。
逆に、公募割れの可能性が高いのが、東証2部に上場する地味な銘柄。企業名が漢字の会社や再上場も危険です。
これまで公募で当選した株は約30銘柄ですが、9割は初値が公募価格よりも上昇。基本的に初値で利益を確定します。せっかく当選したのですから、欲張らないことが肝心です。
新規公開株はできるだけ多く応募して、買うかどうかは当たってから考えます。昔は公募割れなど痛い目にも遭いましたが、最近は学習して失敗する確率は減りました。
ただ昨年の郵政3社では逆の意味で悔しい思いをしました。想定以上に当選したため、「意外と不人気なのかも」と深読みして、一部を辞退したのです。もっとも今はマイナス金利で3社とも暴落したので、結果的にはよかったのかな…、と自分を慰めています。
>>「上場間近のIPO株(新規公開株)で儲ける方法」の最新情報はこちら
■「IPO株が当たらない!」という人は、まずこちらの記事へ!
⇒IPOに当選して儲けたいなら「主幹事証券」を狙え! 通常の引受証券の50~100倍も割当がある主幹事と主幹事のグループ会社の攻略がIPOで勝つ秘訣!
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【2024年11月1日時点】
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◆SMBC日興証券 | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2023 | 2022 | 2021 | ||
19社 52社 |
24社 47社 |
26社 80社 |
10%:1人1票の平等抽選 最大5%:「ステージ別抽選」※1 |
345万 |
【ポイント】 大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。 ※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。 |
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◆SBI証券 | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2023 | 2022 | 2021 | ||
21社 91社 |
13社 89社 |
21社 122社 |
60%:1単元1票の平等抽選 30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分 10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分 |
1245万 ※ |
【ポイント】 ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる。当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。 ※SBIネオトレード証券、FOLIOの口座数を含んだSBIグループ全体の口座数。 |
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※ 主幹事数、取扱銘柄数はREITを除く。口座数は2023年12月末時点。 |