日本よりも祝日の少ないシンガポールでは
特定の時期に旅費が高騰する現象が起こりにくい
ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。
日本では、春休みやゴールデンウィークを間近に控え、すでにレジャーの予定を立てている人も多いことでしょう。私は今、シンガポールに住んでいるので、日本の春休みにもゴールデンウィークにも、特に影響を受けることなく過ごすことになりそうです。シンガポールは日本と比較すると祝日がかなり少なく、連休もあまりありません。
それでは、シンガポール人はいつ休むのかというと、有給休暇を使って、人それぞれ好きなときに休んでいます。そのため、日本のように皆が同時期に一斉に休みを取って、航空券代やホテル代が高騰するという現象は起こりづらいようです。
ただ、チャイニーズニューイヤー(旧正月)の2月上旬だけは例外です。祝日が長く続くわけではないのですが、前後の時期も含めて休みになる店が増え、ホテルの値段も高くなる傾向にあります。2月に中華圏の国に渡航する際は、少し注意しておいたほうがいいかもしれません。
チャンギ国際空港はアジア屈指のハブ空港
近隣のアジア諸国やオセアニアへのバカンスが人気
シンガポール人のバカンス先は多種多様です。国土が狭いので、旅行に行くとなれば通常は海外旅行になります。シンガポール・チャンギ国際空港は、アジアトップのハブ空港として有名で、あらゆる場所に出かけやすいのが特長です。
デジタル航空情報会社「OAG」が発表した「OAGメガハブ・インターナショナル・インデックス2018」よると、国際メガハブ空港ランキングのトップは、英国のロンドン・ヒースロー空港でした。以下、上位には米国や欧州各国の主要都市にある空港が入っており、アジアでトップ10に食い込んだのは8位のシンガポール・チャンギ国際空港、10位のジャカルタ・スカルノ・ハッタ国際空港だけです。日本の空港は、東京国際空港(羽田)が21位、成田国際空港が42位と、大幅に出遅れている格好です。
ちなみに、LCC(格安航空会社)が多く乗り入れている、低コストなメガハブ空港のランキングでは、マレーシアのクアラルンプール国際空港が首位で、チャンギ国際空港は3位と、ここでも健闘しています。
チャンギ国際空港は、近隣のアジア諸国やオセアニアはもちろん、欧州にもアクセスしやすい点がメリットです。バカンス先として、シンガポール人に特に人気があるのは、近場のバリ島やタイ、オーストラリアのリゾートなど。これらのエリアは、LCCを利用すると一人あたり片道1万~3万円程度で行けるので、日本人が国内旅行をするような感覚で、気軽に足を運ぶことができます。
長期休暇ならシンガポールを拠点として
近隣リゾートに足を運ぶのもおすすめ

私は、シンガポール旅行を考えている日本人の方から、おすすめスポットなどを聞かれることがよくあります。
大人だけの旅行なら、シンガポールには夜景を楽しめる有名なバーがたくさんあるので、バー巡りをおすすめしています。また、シンガポールでは面白そうなパーティーやイベントがしょっちゅう行われており、SNSなどで情報収集してみるのもいいと思います。
ローカルフードや中華料理を楽しむのもおすすめ。外食が高くつきやすいシンガポールですが、高級レストランではなくホーカー(屋台街)や中華街などの庶民的な店を選べば、日本よりも低価格で美味しく、ボリューム満点の料理を堪能できます。先日、旅行でシンガポールを訪れた知人は、カエル料理を食べたとのこと。私はトライしたことがないですが、日本では珍しい食べ物も楽しめるようです。
長く休暇を取ってシンガポールに来られる方は、シンガポールを拠点にして、周辺リゾートに足を延ばしてみるのもいいでしょう。前述のように、LCCを利用すれば低価格でリゾートにひとっ飛びできてしまいます。
シンガポールは小さな国なので、数日も滞在すると名所を見尽くしてしまう可能性が高いです。そのため、日程にゆとりがある場合、シンガポールからフェリーで行けるビンタン島(インドネシア)などに足を延ばす観光客は多いのです。
隣国・マレーシアのリゾートも、場所によってはシンガポールからタクシーで行けます。ただ、基本的には飛行機で移動することになるでしょう。私はマレーシアのランカウイ島、パンコール島などに行ったことがありますが、飛行機に乗っている時間は1時間半ほどで、子連れ&LCCでもほとんど苦になりませんでした。
観光だけでなく、子どもの学校を視察する?
インターナショナルスクールのサマースクールも人気
シンガポール観光とセットで、金融機関を訪れたり、子どもの学校を視察したりする人も大勢います。
たとえば、夏休みに子どもをシンガポールのインターナショナルスクールのサマーキャンプに入れたい場合、事前に視察や手続きに訪れるケースが多いようです。例年2~3月頃からサマーキャンプの募集受付を開始する学校が多いので、気になる人は早めにチェックしたほうがいいでしょう。
学校を見学するには、あらかじめその学校のアドミッションオフィス(入学事務局)にコンタクトを取り、オープンキャンパスの日程を確認するか、スクールツアーの依頼をしておきます。いきなり行っても対応してもらえないリスクがあるので、事前確認は必要。セキュリティーが厳しい学校が多く、申し込み時にパスポートやIDを求められる場合もあります。身分証明書の携帯なども必要でしょう。
わが家でも、つい先日、子どものサマーキャンプを申し込みました。インターナショナルスクールは学費が高いわりに休暇が長いのですが、その休暇中にサマーキャンプやウィンターキャンプが開催されます(キャンプと言っても泊まりではなく、午後の早い時間に帰ってくるパターンが多いです)。通常の授業料とは別に料金が発生し、一般的には1日1万円以上かかります。
現地在住でも高いと感じるので、外国からサマーキャンプに参加するとなると、さらに負担が大きくなるわけですが、世界中から参加者は後を絶たないようです。
シンガポールの金融商品を現地で買うときには
デメリットもきちんと確認しておこう
投資目的でシンガポールを訪れる人もいます。シンガポールの金融商品を買うには、原則として現地の金融機関での口座開設やサインなどが必要になるため、観光がてらシンガポールを訪れるというわけです。金融機関に勤める知人によると、その数は近年かなり増えているのだそう。
よって、シンガポールのIFAなどの資産運用の専門家は、非常に旅行客に慣れています。やりとりは英語になる場合がほとんどですが、そのハードルさえクリアすれば、ごくスムーズに対応してもらえるでしょう。
ただし、ローカルの金融関係の人は、押しが強い人もいるので注意が必要です。金融商品のデメリットをあまり説明せず、メリットばかりを強調する人が多い、といった話はよく耳にします。慣れない英語で混乱しているうちに、丸め込まれてよくわからない商品を買わされることがないよう、覚悟して臨む必要があります。
もし、シンガポール旅行のついでに金融商品を買ってみたいなら、現地でいきなり金融機関を訪れるのではなく、事前に銀行やIFAなどにアポイントメントを入れておいたほうがいいでしょう。前回IFAについて解説しているので、そちらも併せてチェックしてみてください。
【※関連記事はこちら!】
⇒資産運用の専門家「IFA」を活用するメリットとは? 海外では一般的な「IFA(インディペンデント・ファイナンシャル・アドバイザー)」の使い方や探し方を解説
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