前回までは固定費の中でも影響が大きい住居費や車の維持費について解説しました。今回は保険です。世の中にはたくさんの保険があります。そこでまず、保険選びの基本的な考え方についてお話ししていきたいと思います。
まずは、身近なところでムダな保険を払っていないか確認しよう!
これまで何の保険にも入ったことがないという人は、案外少ないのではないでしょうか。「縁がないよ」という人でも、実は財布の中に入っているクレジットカードに、何らかの保険が自動で付帯されていることは多いもの。
クレジットカードに付帯される保険は、カードの種類によってさまざまですが、よく付帯されているものに「ショッピングプロテクション」「旅行傷害保険」などがあります。
ショッピングプロテクションとは、カードを使って購入した商品が、一定期間中に破損したり盗難にあったりしたときに、一定の条件の下で補償してもらえるという保険。「お買い物保険」と呼ぶ場合もあります。
また、旅行傷害保険は、旅行中のケガなどを補償してもらえる保険。空港に行くと、損害保険会社の販売窓口を見かけますが、ここで販売されているのが旅行傷害保険です。
カードを持つことで、これらの保険に自動的に入ったことになるにもかかわらず、その事実を知らないでいる人はよくいます。カードである程度補償がついているのに、わざわざ空港で高額の旅行傷害保険に契約したり……(原則として、空港で契約すると高くつきます)。これは本当にムダな出費です。
また、ちょっとした破損でも、補償してもらえる場合も多いショッピングプロテクションも、存在自体知らない人が多すぎます。存在を知っていれば、新品を破損して落ち込んでも、多少は補償が受けられて気がまぎれる(?)はず。

みなさんも、まずは身近なところにある保険を見過ごしていないか、ムダな保険を支払っていないか一度チェックしてみましょう。
保険料を抑えようとすると、保障が薄くなりすぎる危険性もある
とはいえ、保険料を払わなくても入れる保険は、それほど家計に大きな影響はありません。問題は、自分たちで取捨選択して入り、保険料を支払う従来の保険です。
数年前からさまざまなメディアで「ムダな保険に入るな」といった意見が多く聞かれるようになり、保険料の支払いについてきちんと考える方が増えてきました。
ところがその反面、「保険=悪者」であるかのように捉えて「なるべく安く抑えるべき」という考えが先行し、保障を薄くしすぎているケースも増えているのです。
たとえば私が見た家計では、30代夫婦と子ども2人の4人暮らしで、夫の死亡と医療の保障で月額の保険料がわずか1000円というケースがありました。
この家庭では、頑張って節約して貯蓄を増やしていこうという努力をしており、その一環として保険料の少ない保険を選んだというのです。
たしかに、保険料が月額1000円なら家計的には助かります。でもこれで十分な保障が買えるでしょうか?――答えはNOです。
この月額1000円の保険というのは、死亡と医療の総合保障型の共済です。死亡と医療の保障でここまで安いというの、相当保障のレベルも低いということです。
この共済は交通事故での入院で受け取れるお金は1日あたり2500円、病気だと2250円、通院だと1回あたり750円しか保険金が出ません。万一本当に病気になったとき、この保障だけで十分とはとても言いかねます。
病気になったときに保障が不足するなら入っていても意味がありません。一般的に、医療保険は最低でも日額5000円はつけないと本当の意味での入院の備えにはなりません。
ただし、「ある程度の貯金があれば保険に入る必要はない」という考えの方もいらっしゃいます。そうしたしっかりした考え、備えがあるのならば強いて医療保険に入る必要はないと思いますが、もし、「保険に入らないと心配」という気持ちを持っていて、どんな保険に入ればいいのか全く検討もつかないような方は、上記に挙げた金額を目安にしていただければと思います。
保険はジャストサイズで選ぶ!
だからと言って、保険は"大は小を兼ねる"という考え方はしないほうがいいのも確かです。子どもに着せる洋服ならば、いまブカブカでもやがて大きくなればピッタリになります。でも、ブカブカな保険がピッタリになる局面というのは、あまり想像できません。
極端な例ですが、死亡時に1億円の保険金が出るような保険だと保険料はかなり高くなります。たとえば、保険料が安いことで知られる某保険会社の場合、30歳の男性が、30年保障が続く定期保険に、保険金額を1億円という設定にして加入すると、月々の保険料は2万3000円を超えます。保険料が安い会社でもこれだけ高くなるのです。
でも、自分の死後に1億円ものお金が必要な人というのはそういないはず。それなのに「一家の大黒柱に何かあったら大変だから、必要かどうかはわからないけど保険金は高く設定しなきゃ」などと考え、それが日々の家計を苦しめているとなれば大問題です。そのような商品は保障が十分でも"良い"とはいいかねます。
ちなみに、次回以降詳しくお話ししますが、私が家計相談の際に提案する死亡保険金は、被保険者が一般的な収入の3~5人家族の大黒柱であっても、3000万円が上限です。
つまり、あくまで保険はその人、その家族にとってピッタリであるべきなのです。ジャストサイズを選ぶことが、家計における保険料のムダを省く最善の方法です。
最近では企業努力、さまざまな設計の工夫や、加入経路をネットに限定するなどの措置で、保険料が安く、保障は十分な保険も出てきています。
次回は、医療保障や死亡保障の考え方についてそれぞれ詳しくお話しします。
(構成/元山夏香)
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