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「預金していてもお金が減っていく!」現金は「ハイリスク、ノーリターン」。資産形成を意識したお金の見直しを始めよう!

2022年2月8日公開(2022年3月29日更新)
八木 エミリー
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 「預金で貯蓄をしていてもお金が減っていく」
と聞くと、どのように思いますか?私は現在、生活防衛費を除く現金はほとんど持っていません。なぜなら現金はお金が減っていく一方だからです。
「投資はリスク。現金が一番安全」と言われていた時代は終わってしまいました。今回はその理由について解説していきます。

まず、100万円を銀行の普通預金に預けた場合、銀行の金利は0.001%なので1年後の利子は10円です。つまり、1年間100万円を銀行に預けると、100万円+10円=100万10円になりますね。

一見、お金は減っていないように見えますよね?しかし、現在の日本は年2%のインフレを目標としています。(インフレ=インフレーション:モノの値段が上がること)
つまり、現在100万円で買える車は、1年後には102万円を支払わないと買えません。100万円の現金を持っていても、年間2%以上で運用しないと100万円の価値は目減りしていくのです。

イラスト:makaron* / PIXTA(ピクスタ)

日本のインフレが進行している件について、もう少し詳しく解説します。
実際に、2013年に安倍政権が2%のインフレ目標を掲げてから、その後の7年間で、以下のように物価が上昇しています。

・肉類 19.3%
・魚介類 32.1%
・野菜、海藻 18.7%
・果物 24.2%

しかし、お店側は商品が売れないと困ります。そのため、お客さんから見て価格が変わっていないように感じてもらう必要があります。そこで、内容量が減っていても見た目では変化がないように工夫がされているのです。これは「ステルスインフレ」と呼ばれ、普通に生活していてもインフレに気付きにくくなっている状態です。

また、2019年には消費税が8%から2%上がって10%になっています。銀行にお金を預けておくことは、資産を守ることではなく、勝手に目減りすることをただ黙ってみていることと同じです。
現金は「ハイリスク・ノーリターン」の資産といっても過言ではありません。現金の保有割合は、毎月の支出額の3~6カ月分で十分です。この金額を、「生活防衛費」と呼んでいます。

物を買うとき「それが資産になるかどうか」を意識していた先輩

物を買うときは「資産になるか」を意識すべきだと感じたエピソードをご紹介しましょう。投資を本格的に始める前、まだ証券会社の会社員だったころのお話なので、親近感を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。
証券会社時代の先輩で、仕事がバリバリできる方がいました。当時の証券会社は、「宵越しの金は持たない」という社風で皆高価なものを身につけたり金払いがよく、例に漏れずその先輩はベンツに乗っていて、ロレックスの腕時計も身に付けていました。
しかし、当時28歳くらいの先輩の証券口座残高は3000万円ほど。先輩がなぜそんなにお金持ちなのか、とても不思議でした。

ある日、その先輩から「ロレックスの中でも〇〇のモデルは今まで値下がりしたことがない。ベンツも〇〇の型は値崩れしないんだよ」と教えてくれたことを覚えています。確かにロレックスもベンツも、当時の価格よりもかなり上昇しています。
若くしてお金持ちだった先輩は、物を買うとき「それが資産になるかどうか」を意識していたのです。

 「貯蓄するよりも運用する方が、本当にお得なのか?」と気になる人もいると思います。
そこで、運用しているお金が2倍になるまでにかかる年数を求められる方程式をお教えしましょう。「複利72の法則」といいます。

計算は簡単で、72÷金利(%)=年数。
この計算で求められる数値が、運用でお金が2倍になるまでにかかる年数です。
例えば、1000万円を7%で運用した場合、72÷7≒10となり、およそ10年間で1,000万円が2,000万円になることがわかります。3%で運用しているなら、72÷3=24で24年間かかります。

もし、銀行にお金を預けっぱなしの場合はどうなるでしょうか。
銀行の金利は0.001%なので、72÷0.001=72,000となり、預けているお金が2倍になるまでに7万2千年かかる計算になります。運用を始めるときは「複利72の法則」を使って、何%で運用して、お金が2倍になるには何年かかるのかを認識することが大切です。

今回は預金で貯蓄をしていても資産が減ってしまうお話をしました。
また、預金で貯蓄をしていても経済を回すことになりません。社会のためにも自分のためにもならないのが、預金なのです。 複利72の法則からもわかるように、すべての人が投資をするべきという理由がわかりましたね。
ぜひ資産形成を意識して、自分の持つお金を見直してみてくださいね!

 

●八木エミリー 

投資家。野村證券に入社後、新人で東海地区の営業成績ナンバーワンとなり、最年少講師に。26歳で辞めた後は、不動産投資を開始し、7棟の不動産を所有(購入額7億円)。不動産投資の自己資金は徹底した節約で貯めたもの。現在はIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)として中立の立場で金融商品のアドバイスなども手掛けている。20代30代を中心に経済的自立を目指すお金ビギナーを救うために日々活動している。著書に『今からはじめれば、よゆうで1億ためられます!』。最新刊は書籍『元証券ウーマンが不動産投資で7億円』(ダイヤモンド社)。

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