ダイヤモンド・ザイでは半年に一度毎月分配型ファンドの利回りをチェック。半年前は利回り低下が顕著だったが、今回は利回りが回復したファンドとさらに低下したファンドに二極化! 利回りの変化や健全度をチェック!
トップ3は株式型が独占、ハイ・イールド債が回復!
1位は資源ファンド、利回りは27%超に!
14年6月末時点の「1年の本当の利回り」でランキングした上位15本をここで紹介。半年前時点とはほぼ同じ利回り水準をキープしているものの、上位の顔ぶれは、かなり入れ替わっている。
半年前に1位だった楽天USリート・トリプルエンジン(レアル)は、11位に陥落。1位は、世界の資源株に投資する資源ファンド(株式と通貨)レアルとなり、2位も米国株をベースとした絶対収益型、3位も高配当株型と、上位3本は株式型が独占する形となった。
4位のDWS欧州ハイ・イールド債券(レアル)は、半年前時点も利回りが21.1%で3位だったが、今回もほぼ同じ利回りをキープしている。
全体的に、リート型が順位を落とす一方で、株式型と同様にハイ・イールド債券型の順位が浮上しているのも今回の特徴だ。半年前では、上位に1本も入らなかった新興国債券型も、今回はランクイン。9位に入ったエマージング・ボンド・ファンド・ブラジルレアルは、半年前に4.7%まで落ち込んだ利回りが今回は17.6%へと急回復している。
しかし、総じて高利回りをキープしているものの、多くのファンドの基準価額が1年前と比べて下落しており、分配の健全度については、注意を払う必要がある。
投資対象別ではハイ・イールド債が1位を奪還、
上位の4つのタイプが8%台をキープし拮抗!
次に、7つの投資対象別の平均の「1年の本当の利回り」のトレンドをチェックしてみた。
投資対象別の本当の利回りの平均は、半年前に9%から7%台に下落したハイ・イールド債券型が8.7%まで回復して1位を奪還。半年前に1位と2位だった株式型とリート型は利回りが低下し、順位を下げたものの、8%台はなんとかキープした格好だ。
半年前に、10.3%から5.6%まで大きく利回りが低下した豪ドル債券型は今回8%に急回復。同様に、半年前には、10%から4%まで急低下し7つの投資先の中で最下位まで落ち込んだ新興国債券型も、5.4%まで回復し5位に浮上した。豪ドル債券型や新興国債券型は、高利回りの時もあるものの、利回りの変化が激しいという特徴が顕著に。一方で、グローバル債券型やバランス型は利回りの安定性が魅力的と言える。
利回りはピークアウト!?
高利回り=高リスクを念頭に投資を!
利回りが低下し続けているのは、株式型とリート型の2つのみ。どちらのタイプも、相場は堅調で基準価額が上がってきたゆえの利回り低下が目立つ。また、分配額を引き上げて、その分基準価額が下落しているファンドも多く、これが続くとタコ足分配につながるので要注意。
通貨選択型の通貨&投資対象別の利回りをまとめたのが下の表。新興国債券や豪ドルの回復で半年前より利回りは上昇した組み合わせが多い。

「分配金を月100円以上出すファンドは債券型でも日本株型と同等のリスク。また相場がよくてボーナス分配を出したり、分配を引き上げるファンドが増えていますが、一時的な可能性もあるので利回りだけに振り回されないことが重要。景気の好調が続き米国が利上げに踏み切った時に、債券価格にどの程度影響してくるかには注意が必要です。ハイ・イールド債は好成績が続いていますが今の水準がピークではないでしょうか」(高木証券ファンド・リサーチセンター長の植村佳延さん)
【2023年3月3日時点】 |
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順位 | 投資信託本数 ※1 | 最低積立金額 | ||
全体 | ノーロード (手数料無料) |
積立対応 | ||
1位 | ◆SBI証券 ⇒詳細情報ページへ | |||
2652本 | 2652本 | 2460本 | 100円 | |
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2625本 | 2625本 | 2482本 | 100円 | |
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順位 | 投資信託本数 ※1 | 最低積立金額 | ||
全体 | ノーロード | 積立対応 | ||
4位 | ◆auカブコム証券(旧:カブドットコム証券) ⇒詳細情報ページへ | |||
1628本 | 1628本 | 1602本 | 100円 | |
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5位 | ◆マネックス証券 ⇒詳細情報ページへ | |||
1299本 | 1299本 | 1251本 | 100円 | |
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※手数料などの情報は定期的に見直しを行っていますが、更新の関係で最新の情報と異なる場合があります。最新情報は各証券会社の公式サイトをご確認ください。※1 投資信託本数は、各証券会社の投資信託サーチ機能をもとに計測しており、実際の購入可能本数と異なる場合があります。 |