世界投資へのパスポート

カリフォルニア北部の大規模山火事により急落した
パシフィック・ガス&エレクトリックは、今が買い?
世間の「悪者探し」の標的になり投げ売り状態に!

2017年10月16日公開(2017年10月18日更新)
広瀬 隆雄
facebook-share
twitter-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事
印刷向け表示

カリフォルニア北部で発生した大規模山火事は
パシフィック・ガス&エレクトリックが原因?

 カリフォルニア北部で大規模な山火事が続いています。山火事が発生している場所は、アメリカ屈指のワインの産地として有名なソノマ郡、ナパ郡です。サンフランシスコから北へ車で1時間ほど走った場所です。

 今回の山火事では、これまでに死者31名、行方不明数百人が出たほか、7万7千ヘクタールが焼失し、3500戸の住宅・商店が全焼しました。

 山火事は10月8日夜に始まりましたが、この夜は特に強風でした。

 今回、山火事のあったカリフォルニア北部地方は、5月から10月まで殆ど雨が降りません。だから草木は枯れてキツネ色をしています。カラカラに乾燥しているので、ちょっとのことで山火事が起きます。

 普通、山火事の原因はキャンプファイヤーやタバコの不始末、機械の発する火花などです。放火のいたずらによる山火事も多いです。しかし今回は、同地域に電力を供給しているパシフィック・ガス&エレクトリックの電線が強風で切れ、そのスパークが枯草に燃え移ったのが原因では、という観測が出ています。

火事の原因がはっきりと判明する前に
パシフィック・ガス&エレクトリックの株価は急落

 パシフィック・ガス&エレクトリック(ティッカーシンボル:PCG)はサンフランシスコを中心とした、北カリフォルニアに電力やガスを提供している公益事業会社です。

 同社株は9月11日に今年の最高値71ドル1セントを付け、安定的に推移していたのですが、「火事の原因では?」という観測が出始めた10月12日(木)から急に下げ始め、2日間で-11ドル42セント(-16.5%)を記録しました。これは同社株にとり、過去9年で最大の下げ幅です。

■パシフィック・ガス&エレクトリック(PCG)チャート/日足・1年
パシフィック・ガス&エレクトリック(PCG)チャート/日足・1年パシフィック・ガス&エレクトリック(PCG)チャート/日足・1年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます。
拡大画像表示

 10月8日の夜、「強風でソノマ郡の各地で電線が垂れている」と言う報告が消防署に入り、消防車が出動しました。

 火災の原因が本当に電線かどうかは未だわかりませんし、原因究明には半年くらい時間がかかる可能性もあります。

 カリフォルニア州の法律では、電力会社は日頃から電線の保全を行うことが義務付けられており、電線に木の枝がかかると、それを払うなどし、断線の予防を指導されています。もし電力会社の過失で山火事になったときは罰金、ならびに家や事業所を失った人たちへの補償が義務付けられています

 もちろん、電力会社側は「これは天災だった」という反論をすることが出来ます。最終的には、公益事業委員会とカリフォルニア森林消防省の考え方ひとつと言えるでしょう。

パシフィック・ガス&エレクトリックは
以前にも大事故を起こした前科が

 パシフィック・ガス&エレクトリックは、2010年に、サンフランシスコから少し南下したサンブルーノで老朽化したガス・パイプから漏れたガスが大爆発し、8人が死亡、38件の住宅が焼失する事故を起こしています。そのときの罰金は16億ドルでした。

 過去にそのような事件を起こしているので、北カリフォルニアの市民がパシフィック・ガス&エレクトリックに向ける目は厳しいです。

 ある意味、今回北カリフォルニアを襲った悲劇で、住民は「悪者探し」するムードになっており、そのスケープゴートとして、日頃から余り市民から愛されていないパシフィック・ガス&エレクトリックが都合のいいターゲットにされている面もあるのです

全ての責任がパシフィック・ガス&エレクトリックに
あるとする主張にはムリがある

 10月8日夜、「電線が切れている」という通報が入った経緯から考えて、パシフィック・ガス&エレクトリックが今回の山火事の一因を作ったことは、ほぼ間違いないと思われます。

 その反面、かなり広範囲にばらけた12か所から上がった火の手の全てがパシフィック・ガス&エレクトリック1社だけの責任であり、他は関係ないというのも、かなりムリのある主張のように思われます

火事のパシフィック・ガス&エレクトリックの経営への影響は?

 パシフィック・ガス&エレクトリックは、今回のような災害に絡む訴訟に備えるため、普段から8億ドルの保険をかけています。従って罰金や補償金の全てが「持ち出し」になるのではなく、その一部は保険金から支払われることになるでしょう。

 同社は電力事業、ガス事業という公益性の高いビジネスの性格上、業績は極めて安定しています。

 従って、多額の罰金、補償金を支払うことになっても、経営自体は傾かないと思います

 現在のパシフィック・ガス&エレクトリックの配当利回りは3.67%であり、これは魅力的です。ただし、罰金、補償金が嵩んだ場合は、一時的に減配を余儀なくさせられるリスクもあります。

【今週のまとめ】
急落したパシフィック・ガス&エレクトリックは
今が仕込みのチャンス!

 今回北カリフォルニアを襲った山火事は、過去最大規模のダメージを与えました。「山火事の原因は強風で断線した電線ではないか?」という観測が流れています。苛立つ住民はスケープゴート探しを始めており、日頃から地元民に余り信用されていないパシフィック・ガス&エレクトリックに厳しい目が向けられています。

 ただ、今回の惨事の責任を、すべて同社に押し付けるのは、すこし極端だと思います。感情に任せた投げ売りが出ている同社株は、仕込みのチャンスかもしれません

【今週のピックアップ記事!】
「つみたてNISA」と、従来の「NISA」や「iDeCo」は何が違うのか? つみたてNISAのメリットや注意点、活用術などを2018年1月のスタート直前に徹底解説!
iDeCoに入るべき人、入らないほうがいい人は? 積極的にiDeCoを利用すると得をする3つのタイプと、iDeCoに入らないほうがいい4つのケースを紹介!
【2019年10月1日時点】

「米国株」取扱数が多いおすすめ証券会社

◆サクソバンク証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税抜)
5900銘柄以上 約定代金の0.2%
※最低手数料5米ドル、上限手数料15米ドル
【サクソバンク証券のおすすめポイント】
米国株は、取扱数が約6000銘柄と圧倒的に多いうえに、売買手数料が0.2%と業界最低水準なのが魅力。さらに、イギリス株が約1000銘柄、ドイツ株が約600銘柄、フランス株が約800銘柄と、他社では扱いの少ない欧州株に強いのも大きな特長だ。さらにCFDを使うことで外国株の売りポジションを取れるのもサクソバンク証券ならではの強み。外国株式もCFDもひとつのトレードツールで一元管理できるのも便利だ。外国株投資に力を入れたい個人投資家であれば、口座を開いておきたい証券会社だろう。
【関連記事】
◆【サクソバンク証券おすすめのポイントは?】海外株式に強みをもつ証券会社。米国株の売買手数料が0.2%と業界最低水準!
【米国株投資おすすめ証券会社】サクソバンク証券の公式サイトはこちら
◆マネックス証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税抜)
3400銘柄以上 約定代金の0.45%
最低手数料0米ドル、上限手数料20米ドル
【マネックス証券のおすすめポイント】
米国株取引に力を入れており、取扱数3400銘柄以上! 成行注文や指値注文のほか、逆指値注文、連続注文、ツイン指値(OCO注文)など、多彩な注文方法が使えるのも魅力だ。取引手数料もお得で、米国株なら最低手数料0ドルから購入可能。さらに、外国株取引口座に初回入金した日から20日間は、米国株取引手数料(税抜)だ最大3万円がキャッシュバックされる。また、米国ETFの中で「ゼロETF」対象銘柄は実質手数料無料(キャッシュバック)で取引ができる。しかもNISA口座なら、日本株の売買手数料が無料なのに加え、外国株(海外ETF含む)の購入手数料も全額キャッシュバックされ、実質無料になるのもメリット!
【関連記事】
◆【マネックス証券おすすめのポイントは?】日本株手数料の低さ、ユニークな投資ツールが充実しているネット証券大手
【米国株投資おすすめ証券会社】マネックス証券の公式サイトはこちら
◆SBI証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税抜)
2100銘柄以上 約定代金の0.45%
最低手数料0米ドル、上限手数料20米ドル
【SBI証券のおすすめポイント】
2019年7月の値下げにより、米国株は手数料が最低0米ドルから取引可能になった。あらかじめ設定した金額か株数(口数)で定期的に買付する「米国株式・ETF定期買付サービス」が便利。 NISA口座なら、日本株の売買手数料だけでなく、海外ETF(米国・中国・韓国)の買付手数料も無料に。また、米国株の情報入手には、各企業情報が1ページにまとまったレポート「One Pager」、米国株・米国ETFをテーマで検索できる「米国テーマ・キーワード検索サービス」、さらに銘柄検索やソートができる「米国株式決算スケジュールページ」が使いやすい。
【関連記事】
◆【SBI証券のおすすめポイントは?】IPOの多さ&夜間取引、銀行との連携など独自サービスも充実!
◆「株初心者&株主優待初心者が口座開設するなら、おすすめのネット証券はどこですか?」桐谷さんのおすすめは松井、SBI、東海東京の3社!
【米国株投資おすすめ証券会社】SBI証券の公式サイトはこちら
◆楽天証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税抜)
2000銘柄以上 約定代金の0.45%
最低手数料0米ドル、上限手数料20米ドル
【楽天証券おすすめポイント】
米国株だけではなく、中国(香港)やアセアン各国(シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア)の株もラインナップ。海外ETFの取り扱い数も、米国ETF約300本を含む、約360本と業界トップクラス! 2019年7月の値下げにより、米国株式の取引手数料は最低0米ドルからになった。米国株式の注文は、最大90日先まで指値注文が有効で、「約定通知メール」サービスとあわせて利用すると便利。NISA口座なら買付手数料が無料(売却時の手数料は必要)なのもメリットだ。また、取引から情報収集までできるトレードツールの元祖「マーケットスピード」が有名で、数多くのデイトレーダーも利用。ツール内では日経新聞の記事を無料で読むこともできる。
【関連記事】
【楽天証券おすすめのポイントは?】トレードツール「MARKETSPEED」がおすすめ!投資信託や米国や中国株などの海外株式も充実!
◆【楽天証券の株アプリ/iSPEEDを徹底研究!】ログインなしでも利用可能。個別銘柄情報が見やすい!
【米国株投資おすすめ証券会社】楽天証券の公式サイトはこちら
本記事の情報は定期的に見直しを行っていますが、更新の関係で最新の情報と異なる場合があります。最新の情報は各社の公式サイトでご確認ください。

ダイヤモンドZAi 2019年11月号
【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2019年版】2人の専門家がおすすめの「最優秀カード」が決定!2019年の最強クレジットカード(全7部門)を公開! 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、 本当は“ゴールド”ではなく“プラチナ”だった!? 日本初のゴールドカードの最高水準の付帯特典とは? 高いスペック&ステータスを徹底解説!アメリカン・エキスプレスおすすめ比較 おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」付帯サービスはプラチナカード顔負け!最強ゴールドカード 実力を徹底検証 最強のマイル系クレジットカードはこれだ!専門家2人がおすすめするクレジットカード じぶん銀行住宅ローン SPGアメリカン・エキスプレス・カード 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! ANAアメックスならANAマイルが無期限で貯められて還元率アップ! じっくり貯めて長距離航空券との交換を目指せ!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

人気株500診断
全銘柄の理論株価
3000円でできる投資

11月号9月21日発売
定価730円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

人気株500診断/3000円でできる投資

月3000円からできる投資大全集!
・日本株ー1株や金額指定で積立も可
・米国株ー1株から買え手数料も激下げに
・投信ー1本だけで分散もできる優れモノ
・金ー
景気の後退懸念で人気沸騰中
・FX-外貨投資でコツコツ金利を稼ぐ
・仮想通貨ー低コストでできる新しい投資対象

人気の株500+Jリート14の激辛診断
・2019年秋の
イチオシ株
10万円株7銘柄
高配当株7銘柄
・気になる人気株
儲かる株の見つけ方 

全上場3739銘柄の最新理論株価
・必見!理論株価より株価が割安な株ベスト10

オススメ投信リスト&証券会社徹底比較
iDeCoで買うのはこの投信1本だけでOK!

●自腹でガチンコ投資! AKB48「株」ガチバトル
●株入門マンガ/恋する株式相場! 
●本誌崖っぷち部員の同時進行ドキュメント
定年退職までのロードマップ[特別編]

【別冊付録】
株価10倍は当り前!米国株はスゴイ!
いま買いの米国株10!

>>「最新号蔵出し記事」はこちら!

「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!

【重要なお知らせ】
>>定期購読の価格改定について


>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

【法人カード・オブ・ザ・イヤー2019】 クレジットカードの専門家が選んだ 2019年おすすめ「法人カード」を発表! 「キャッシュレス決済」おすすめ比較 山本潤の超成長株投資の真髄で、成長株投資をはじめよう!(ザイ投資戦略メルマガ)

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報