「お宝銘柄」発掘術!

「水準訂正」によって株価上昇が期待できる“出遅れ株”
や“割安株”を紹介! 急激にリバウンドする株式市場で
相対的に売られていた「金融セクター」銘柄を狙え!

2019年9月12日公開(2019年9月12日更新)
村瀬 智一
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 日経平均株価は、8月上旬に急落したものの、先週後半からリバウンド基調が強まり、節目の2万1500円に接近してきています。楽観視はできませんが、足元では、英国の「合意なきEU離脱」への懸念の後退や米中協議再開への動きが好感されるなど、外部環境に対する警戒感が和らいでいます。

 2兆円を下回る売買代金を見ても、積極的な市場参加者は限られていますが、これまでセンチメントが相当弱気に傾いていたこともあり、売り方の買い戻し中心ながらも底堅い相場展開が意識されてきています。

■日経平均株価チャート/日足・3カ月
日経平均株価チャート/日足・3カ月日経平均株価チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 また、これまでは東京エレクトロン(8035)アドバンテスト(6857)など、値がさハイテク株の見直しなどによって日経平均株価が押し上げられていた格好でしたが、外部環境への警戒感が和らぐことによって、相対的に出遅れていた銘柄や売り込まれていた銘柄に対する「水準訂正」の動きも意識されることが期待できます

 「水準訂正」とは、割安や割高の株価で放置されていた銘柄が、適正と思われる株価に近づこうとする動きのことです。

 そこで今回は、この先「水準訂正」による株価上昇が期待できる銘柄を選んでみました

セクターごとの年初からの上昇率は「機械」がトップ!
一方「繊維」「その他金融」「石油石炭」が下落率の上位に

 年初からの9月9日時点までの東証33業種それぞれの株価指数の推移は、以下の通りです。

■東証33業種ごとの株価指数の推移(年初からの騰落率)
業種 指数 騰落率(%)
1月4日 9月9日
機械 989.75 1654.16 +67.13
精密機器 5310.02 6915.93 +30.24
その他製品 2301.17 2822.64 +22.66
電気機器 1890.64 2274.94 +20.33
情報・通信業 3080.98 3629.57 +17.81
サービス業 1845.65 2130.79 +15.45
不動産業 1279.53 1442.35 +12.72
海運業 236.29 249.27 +5.49
化学工業 1775.06 1871.02 +5.41
保険業 901.75 947.91 +5.12
医薬品 2657.9 2761.31 +3.89
倉庫・運輸関連業 1505.14 1552.56 +3.15
卸売業 1417.00 1445.27 +2.00
輸送用機器 2549.85 2571.69 +0.86
金属製品 989.75 995.49 +0.58
陸運業 2229.99 2222.48 −0.34
非鉄金属 825.19 810.77 −1.75
建設業 1105.57 1078.1 −2.48
ゴム製品 3015.27 2931.07 −2.79
証券業 314.94 306.11 −2.80
ガラス・土石製品 947.89 910.03 −3.99
鉱業 276.55 263.67 −4.66
食料品 1741.18 1656.84 −4.84
パルプ・紙 496.25 470.45 −5.20
小売業 1220.09 1152.87 −5.51
水産・農林業 549.9 517.74 −5.85
銀行業 147.11 134.82 −8.35
空運業 313.39 284.29 −9.29
電力・ガス業 487.29 405.9 −16.70
鉄鋼 428.31 354.57 −17.22
石油・石炭製品 1269.55 1027.38 −19.08
その他金融業 901.75 568.95 −36.91
繊維業 1741.18 622.11 −64.27

 上昇率トップは「機械」セクターの67%で、ディスコ(6146)ナブテスコ(6268)SMC(6273)ハーモニック・ドライブ・システムズ(6324)などのインパクトが大きかったと思われ。

 2位の「精密機器」はテルモ(4543)タムロン(7740)HOYA(7741)、3位の「その他製品」は任天堂(7974)などのインパクトが大きかったようです。

 一方で、下落率の高いセクターとしては、「繊維」「その他金融業」「石油石炭」「鉄鋼」「電力ガス」「空運」「銀行」が並んでいます。「繊維」はゴールドウイン(8111)など強い銘柄もありましたが、全般的にアパレル企業の苦戦が目立った形です。

「水準訂正」が期待できる「下落率の高いセクターの中でも
「その他金融」「銀行」に注目!

 市場が落ち着きを見せてくると、相対的に出遅れていた銘柄や売り込まれていた銘柄への「水準訂正」の動きが期待できます。そこで注目したいのが下落率の高いセクターですが、今回は特に「その他金融業」と「銀行」を選びました

 金融セクターは、世界的な低金利の流れが逆風となっています。しかし、解散価値とされるPBR1倍をさらに割り込み、0.5倍を下回る異常値の銘柄も散見されます。また、このところは証券との提携など、再編の動きが活発化してきています。

 来週には米連邦公開市場委員会(FOMC)が控えていることもあって金利動向が警戒されますが、予想を上回る経済指標などから足元での米景気後退懸念は和らいでいます。

 さらに、9月末に近づくにつれて、配当志向の銘柄も意識されてくるでしょう。リバウンド基調が継続する中で、意外と早い段階から、高配当銘柄への物色が強まってくることが考えられます。

 具体的な銘柄の選定については、基本的には主力大型株を中心としており、株価推移や信用需給、業績面、株価バリュエーションなどを考慮して選びました

 例えばメガバンクでは、みずほフィナンシャルグループ(8411)の配当利回りが高いですが、システム投資などのコスト負担増を考慮して、三井住友フィナンシャルグループ(8316)を取り上げました。

 以下が、今回ピックアップした5銘柄です。

【三井住友フィナンシャルグループ(8316)】
メガバンクの一角、予想配当利回りは4.96%

 三井住友フィナンシャルグループ(8316)は、メガバンクの一角で、PBRが0.46倍、予想配当利回りが4.96%となります。

 株価は、米国債券市場で景気後退の予兆とされる10年債と2年債の利回り逆転が発生したことで、利ザヤ縮小による業績悪化が懸念され、8月26日には3380円まで下落しました。その後は緩やかなリバウンド基調が続いており、25日移動平均線、75日移動平均線を大きく超えてきています。

⇒三井住友フィナンシャルグループ(8316)の最新の株価はこちら!

三井住友フィナンシャルグループ(8316)/日足・3カ月三井住友フィナンシャルグループ(8316)/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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【オリックス(8591)】
継続的な新規投資による事業拡大目指す

 オリックス(8591)の事業は、リースを中核に融資、投資、生命保険、銀行、資産運用、自動車関連、不動産、環境エネルギー関連など多岐にわたります。継続的に新規投資することで、事業の拡大を目指しています。PBRは0.73倍、予想配当利回りは5.29%となります。

 株価は、8月6日の安値1451円をボトムにリバウンド基調が続いており、本日9月12日には年初来高値を更新しました。

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オリックス(8591)/日足・3カ月オリックス(8591)/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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【三井住友トラスト・ホールディングス(8309)】

 三井住友トラスト・ホールディングス(8309)は、国内唯一の専業信託銀行グループです。個人向けでは、資産運用や相続承継、不動産など財産管理、住宅ローンをはじめとするローン、積み立てによる資産形成のサポート等を提供しています。PBRは0.53倍、予想配当利回りは4.02%となります。

 株価は、8月26日の安値3326円をボトムに緩やかなリバウンド基調が続いており、75日移動平均線を大きく突破しています。

⇒三井住友トラスト・ホールディングス(8309)の最新の株価はこちら!

三井住友トラスト・ホールディングス(8309)/日足・3カ月三井住友トラスト・ホールディングス(8309)/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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【ふくおかフィナンシャルグループ(8354)】
福岡銀行、熊本銀行などを統括する持株会社

 ふくおかフィナンシャルグループ(8354)は、九州全域を主たる地盤とする福岡銀行のほか、熊本銀行、親和銀行、十八銀行など銀行グループを統括する持株会社です。PBRは0.39倍、予想配当利回りは4.36%となります。

 株価は、8月15日の安値1696円をボトムに緩やかなリバウンド基調が続いており、75日移動平均線を大きく突破してきています。

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ふくおかフィナンシャルグループ(8354)/日足・3カ月ふくおかフィナンシャルグループ(8354)/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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【日立キャピタル(8586)】
社会インフラ、環境・エネルギー、ビークル、自治体公共に注力

 日立キャピタル(8586)は、大手ファイナンス会社であり、リースやローン、金融や情報システムなどのサービスを提供しています。社会インフラ、環境・エネルギー、ビークル、自治体公共の4つの事業を成長分野として注力しています。PBRは0.68倍、予想配当利回りは5.74%となります。

 株価は8月29日の安値2006円をボトムに緩やかなリバウンド基調を見せており、75日移動平均線も突破しようとしています。

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日立キャピタル(8586)/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 日本市場を取り巻く外部環境は依然として不透明ではありますが、ここにきて買い戻しと見られる動きにより、弱気に傾いていたセンチメントにも変化が表れてくる可能性があります。

 そんな状況の中、金融セクターはほぼ全銘柄が売られている状況なので、見直しの流れが拡大していくことも意識しておきたいところです。

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